「チャンピオン・カーニバル2025」4.26名古屋大会試合詳報&試合後コメント
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『チャンピオン・カーニバル2025』(以下、カーニバル)リーグ戦の折り返し地点となる第7戦は、全日本プロレス初進出となる愛知・ポートメッセなごや第2展示館での開催となった。
〈第1試合〉
10人タッグマッチ 20分1本勝負
鈴木秀樹 MUSASHI 田村男児 ジャック・ケネディ エーグル・ブラン vs ライジングHAYATO 本田竜輝 青柳亮生 井上凌 マイク・D・ベッキオ

オープニングマッチは、鈴木秀樹&MUSASHI&田村男児&ジャック・ケネディ&エーグル・ブランVSライジングHAYATO&本田竜輝&青柳亮生&井上凌&マイク・D・ベッキオという顔合わせの10人タッグマッチ。本田・ベッキオ・エーグルの3人はカーニバルのBブロックにエントリー。ベッキオは開幕戦(4・9後楽園)でエーグルとの公式戦に勝利。4・29岡山大会では本田VSベッキオ、5・10札幌大会では本田VSエーグルの公式戦が組まれている。
エーグルとベッキオの対戦でスタート。いきなりハイレベルな攻防を繰り広げ、開幕戦の激闘が蘇り一気に会場のボルテージを上げる。続いては秀樹VS本田。本田が得意のムーブを狙うと、秀樹が嫌がって抜け出そうとしたが、強引に反則カウント1・2・3・4!を決めペースを握る。井上とMUSASHIの対戦。MUSASHIが「盛り上がっていこうぜ!」とファンを煽り、MUSASHIのチョップ、井上の蹴りが激しく交錯。蹴り倒した井上がRウォークを披露すると、秀樹がリングインしてRウォークをコピー。油断した井上に不意討ちを仕掛け、連続串刺し攻撃につなぐ。5分経過。井上が田村に延髄斬りを放ちピンチを脱すると、代わったHAYATOがハイフライ&ハイスピードムーブで魅了。プランチャも鮮やかにヒットさせていく。田村はゼロ戦キックを食らいながらもカウンターのラリアット。追撃のブレーンバスターを狙ったが、HAYATOもファルコンアローで切り返す。本田とケネディが真っ向勝負。打ち勝ったケネディは、勢いよく串刺しボディアタック。本田もスピアで反撃すると、両軍が入り乱れて目まぐるしい主導権争い。エーグルがトペ・コンヒーロを決めれば、ベッキオは圧巻のラ・ケブラーダ。リング上では、ケネディがラリアットで弾き飛ばしてフィニッシュを狙ったが、本田は「残念でした!」と剛腕でシャットアウト。ケネディが粘っても、必殺のファイナルベントが火を吹き文句なしのスリーカウントが入った。勝利に歓喜したベッキオは、本田の手を取って勝ち名乗り。ご機嫌な本田だったが、バックステージではベッキオとの公式戦(4・29岡山)を控えていることを思い出し、「ぶっ潰してやるぜオマエ!」と予告した。
〈バックステージコメント〉
本田「よっしゃあ!勝った勝った!この巡業の期間で公式戦は1つしかないかもしれない。てかさっきオレ、褒められたんだけど。マイク・D・ベッキオ、シングルマッチだ。公式戦、岡山でシングルマッチだ!なに手を上げてるんだ。ぶっ潰してやるぜオマエ!」
HAYATO「チャンピオン・カーニバル、まだまだ続くね。でもヘビー級のみんなも気を抜いてたら、この前の後楽園ホールみたいにジュニアが食っちゃうから気をつけて。Let’s Punk!」
亮生「今日なんにもやってないぞ。ヤバいぞ、このままだと埋もれてしまう。今日もしっかりやったけども、明日からもっとしっかりやりますので注目してください」
井上「秀樹あいつ、この野郎!Rウォークパクりやがってこの野郎!(秀樹がRウォークで前を横切る)なんか通ってなかった?とにかく秀樹はどっかでやり返したいと思う。あと言いたいこと、前回後楽園で青柳亮生がジュニアリーグやりたいって言っていたな。もちろんオレも乗らせてもらうよ。だから必ず、またジュニアリーグやって結果を残してやるからな。必ずオレがそのリーグ戦で優勝してやるから。今回はとにかく鈴木秀樹、どっかでやり返してやる。以上だ」
MUSASHI「名古屋ありがとうござ…(秀樹が前を横切る)誰か通ったよね。まぁいいか。(再び秀樹が前を横切る)通ったよね?何回も通ってるよね?人がしゃべってるのに通ってるよね。もういいや。先日の後楽園ホールでジュニアリーグの話が出ましたけど、やりましょう。(秀樹がRウォークで現れ邪魔をする)気を取り直して、ジュニアリーグ是非やりたいですね。世界ジュニアチャンピオンとして一掃してやりますよ。誰か通ったよな?」
〈第2試合〉
チャンピオン・カーニバル Aブロック公式戦 30分1本勝負
芦野祥太郎 vs ザイオン

第2試合から第5試合は、カーニバルのA公式戦。泥沼の4連敗でブロック突破が極めて厳しい状態となった2023年大会覇者・芦野祥太郎は、2勝2敗の元NXT戦士・ザイオンと対戦。両者は開幕戦(4・9後楽園)の10人タッグマッチで対戦し、ザイオンがザイオンスピアーで芦野を料理して前哨戦を制している。
来日以来、常に高いポテンシャルを発揮してきたザイオンは、ロックアップから自慢のパワーをアピール。芦野がバックを取っても豪快に振り解き余裕の表情を浮かべる。対する芦野は素早くグラウンドに引き込むと、早くもアンクルロックを狙ったがザイオンは決めさせない。エルボーで主導権を握った芦野が俵返しをお見舞いするも、ヘッドスプリングで起き上がったザイオンが二段蹴りで顔面を打ち抜きキャメルクラッチで捕獲。止まらないザイオンはヘッドドロップ、ボディプレスを投下して、荒々しくコーナーに叩きつけていく。芦野が流れを変えようとしても、カウンターを食らわせてフットスタンプをグサリ。5分経過。ザイオンが踏みつけてフォールに入ろうとすると、芦野が足に絡みついてアンクルロック。ザイオンは下からビッグブーツを叩き込んで抵抗する。さらに、追撃を狙う芦野を捕まえてデスバレーボム。カウント2で返されると、ザイオンスピアーの発射体制に入った。寸前で回避した芦野はアンクルロックで捕獲。逃れようとするザイオンの動きを封じると、足をクロスさせる形のアンクルロックに移行して勝負あり。開幕戦の借りを返して、5戦目で連敗を脱出。自力突破の可能性は潰えたが、「他力本願ではあるけど生き残るぞオレは!こっから這い上がるぞ!」と4・29岡山大会まで続く連戦で逆襲することを誓った。敗れたザイオンは、2勝3敗で黒星先行となったが、試合後はノーサイド。勝者へのリスペクトを込めて頭を下げると、握手をかわしてリングを下りた。
〈バックステージコメント〉
芦野「よっしゃ勝った!あんなバカデケェスーパーアスリートだけどよ勝ったぞ。アンクルだ。信じられるものはアンクルだったな。可能性あるのかまだ?可能性あるな!なんとか2位通過食い込める可能性がある。負けなければいいんだ。明日の大阪大会は、ミスター釈羅不だな。吉田隆司、シャラップ、シャラップ、地獄突き、もう対策は浮かんでいるぞ。この連戦で決まるぞ。高松のデイビーボーイ・スミスJr.もこの連戦で決まる。生き残れるか終わっちまうかが。他力本願ではあるけど生き残るぞオレは!こっから這い上がるぞ!ザイオン、あいついいヤツだな。何かを感じる」
〈第3試合〉
チャンピオン・カーニバル Aブロック公式戦 30分1本勝負
デイビーボーイ・スミスJr. vs 真霜拳號

デイビーボーイ・スミスJr.と2AW・真霜拳號のAブロック公式戦。開幕4連勝を飾ったスミスは、4・23後楽園大会で宮原健斗から会心の勝利を収め、春の祭典初制覇へ大進撃。真霜はすでに6戦を消化しており、3勝3敗で星取り五分という状況だ。
スミスがパワーファイトで先手を取ると、真霜は怪力を封じるべく腕をロックして応戦。エルボー合戦に突入すると、スミスがボディにヒザを叩き込んでロープに振るが、真霜は場外にエスケープ。なかなかリングに戻らない真霜に苛立ちを隠せないスミスは、足を取られて場外に引き込まれたものの、鉄柵に豪快に叩きつけて主導権を譲らない。リングに戻ってもスミスのペースが続き、ブレーンバスターをカウント2で返されたところで試合開始から5分が経過。スリーパーホールドでスタミナを奪ったスミスは、ドロップキックを決めるとギロチンドロップを2連発。試合を終わらせるべくブルドックボムの体制に入ると、真霜が必死に堪えてリバース・スープレックスで反撃開始。レッグラリアットを叩き込むとコーナーに飛び乗り、スミスの左腕にヒザで押し当ててマットに叩きつける。さらにアームブリーカーにつなぎ徹底した腕攻めを展開。スミスがフロントハイキックでやり返しても、脇固めで捕らえてから腕固めへ。苦悶の表情を浮かべたスミスだが、サイドバスターで脱出に成功する。10分経過。ロープを挟んでの攻防では、スミスが髪の毛を掴んでトップロープに叩きつけていけば、真霜も腕を取ってアームブリーカー。そこからコーナー最上段に上がったが、スミスが追いついてアバランシュホールド。カウント2.9。バックドロップでも3カウントが奪えず、フィニッシュを予告すると、ジョニー・スミスさんが得意としたブリティッシュ・フォールで勝負に出た。それでも真霜は沈まない。大の字になった真霜を起こそうとしたスミスだが、真霜が一瞬の隙をついた丸め込みで大逆転勝利。頭脳プレーで4勝目をマークするとともに、トップを独走するスミスの連勝を止めてみせた。消化した公式戦の試合数は違えど、真霜とスミスが勝ち点8で並んだ。
〈バックステージコメント〉
真霜「あー危なかった。でもよ、苦しいのは分かってるんだ。最初から想定済みだっていうんだよ。スミスJr.オレがやられたと、勝ったと思ったか?ここ(頭)が違うんだよ馬鹿野郎。これでまだオレ可能性あるよな?絶対行くぞ決勝。優勝してやる!」

〈第4試合〉
チャンピオン・カーニバル Aブロック公式戦 30分1本勝負
斉藤ジュン vs 羆嵐

三冠チャンピオンに君臨する斉藤ジュンは、真霜・芦野を撃破したが、4・23後楽園大会で秀樹に敗れて連勝は2でストップ。羆嵐は初戦と第2戦で星を落としたが、2連勝を飾って星取りを五分に戻し、三冠チャンピオン喰いを狙う。
3勝目を懸けての公式戦は、序盤からスーパーヘビー級の肉弾戦が繰り広げられ、ジュンが打ち勝って場外戦へ。羆嵐が反撃に転じて鉄柵に叩きつけると、リングサイドのファンからジュンがプリントされた応援タオルを奪い取ってチョーク攻撃。リングに戻してセントーンを投下していく。埼玉に乾杯!狙いは、ジュンがリバースして串刺しビッグブーツ。体重120㎏の羆嵐を完璧に抱え上げ、滞空時間の長いブレーンバスターを決める。追撃のチョークスラムは、羆嵐がアイアンクローを仕掛けて阻止。ドロップキックで反撃に転じた羆嵐は、アルゼンチンバックブリーカーで担ぎ、そのままバックフリップで叩きつける。5分経過。羆嵐優勢のまま、串刺しラリアットを叩き込み、セカンドロープからのセントーン。ジュンは回避してランニング・ニー。続けてサイコブレイクを狙ったが、羆嵐が体を浴びせて押し潰す。ラリアットで正面衝突。羆嵐優勢かに思われたが、ジュンが意地のチョークスラム。羆嵐が反撃を狙っても、スピアで突っ込んでいく。壮絶な打撃戦からラリアットでなぎ倒したジュンは、Dying Light(ダイイング ライト)で羆嵐を完全粉砕。勝ち点を6に伸ばし、4・27大阪大会、デイビーボーイ・スミスJr.との公式戦へと進んだ。
〈バックステージコメント〉
ジュン「勝ったぞ。羆嵐さすがのスーパーヘビーだ。すごい力だったぜ。だが優勝するのは、このオレだ。いろんなヤツがいろいろ言っているからな。優勝して斉藤ジュンを見せつけるんだ。鈴木秀樹にも弟の斉藤レイにもだ。明日は大阪でデイビーボーイ・スミスJr.覚悟しろ。DOOM!」
羆嵐「マジか…3歩進んでも2歩下がった。このまま連勝街道行くって言ったけど、3歩下がっちまったかもしれない。クソ、強いな。強い男だからこそ三冠チャンピオンなのかもしれない。2勝3敗、ヤバいな…ここで勝って勢いつけたかった。クソ、三冠チャンピオン強い」

〈第5試合〉
チャンピオン・カーニバル Aブロック公式戦 30分1本勝負
宮原健斗 vs 吉田隆司

前年覇者の宮原健斗は芦野と真霜に勝利したが、秀樹とスミスに敗れて2勝2敗。DRAGONGATEより参戦の吉田隆司は、サイラスの欠場を受け緊急エントリーも、羆嵐・スミス・ザイオンに敗れて未だに白星がない。
宮原が「まさに異次元対決」と言及した一戦は、試合開始のゴングが鳴ると大きな健斗コールが発生。不満そうな吉田は自ら隆司コールを煽る。ロープに押し込んだ宮原は、クリーンブレーク。吉田がクリーンファイトをアピールして握手を求めたが、危険を察知して応じない。組み合うと今度は吉田がロープに押し込む。クリーンブレークして、再び右手を差し出す。宮原が握り返そうとした瞬間、「シャラップ」と叫んで地獄突き。無法ファイト全開で主導権を握る。宮原はフロントキックを叩き込んで場外に落とすと、追いかけていって頭突きを連発。嫌がる吉田はセコンドに付いていた長尾一大心を盾にしたが、宮原は的確に吉田の顔面を打ち抜いて制裁する。先にリングに戻った吉田は、されてもいない急所攻撃をレフェリーにアピール。困惑する宮原がリングインしようとすると、またいだロープを蹴り上げて急所にダメージを与えた。テーピングを使ったチョーク攻撃で暴走ファイトが続き、「ブサイク!」と挑発して宮原の顔面をロープに擦りつける。10分経過。宮原はドロップキックの連打でピンチを脱し、さらなる追撃を狙ったが、急所蹴りを被弾して悶絶。チャンスとばかりに吉田が地獄突きの乱れ打ち。さらに延髄斬りからパイナップルボンバーを叩き込みカバー。宮原はカウント2でキックアウト。2発目を回避した宮原はブラックアウトをズバリ。すかさずシャットダウン・スープレックス・ホールドにつないで3カウントを奪取した。曲者を突破して再び白星を先行させると、ファンと勝利の喜びを分かち合って退場した。
〈バックステージコメント〉

宮原「しゃあ!3勝目だよな?3勝2敗か。さぁ来たぞ来たぞ!みなさんのパワーがオレの体中に来てる来てる来てる。今日はここ名古屋。見ただろ、ファンの声援、オレへの優勝の期待感がムンムンと充満しているんだ。さぁ明日は大阪だ!大阪がオレにとって第なんの故郷か分かるか?第3だ。第3の故郷大阪。オレの心の故郷大阪。ザイオン!大阪よ。オレとザイオンの熱い熱い戦いに熱い声援を送るんだ!第3の故郷、大阪!」
吉田「シャラップ!宮原シャラップ!シャラップすぎるぞ。4連敗の湖や、オラ!4連敗やけど必ずここから巻き返すから。ラップと一緒や。必ずオレも巻き返す!楽勝の湖!」

〈第6試合〉
チャンピオン・カーニバル Bブロック公式戦 30分1本勝負
大森北斗 vs 菊田円

休憩明けの第6試合以降は、大混戦のBブロック公式戦がラインナップ。大森北斗は1勝2敗の黒星先行。DRAGONGATEから初エントリーの菊田円は2勝1敗という状況で、4・23後楽園大会では安齊勇馬との新世代対決を制して波に乗っている。
試合前、菊田はセコンドについた北斗軍のメンバーにクレームを入れる。戦いのゴングが打ち鳴らされると、北斗が早速ナルシストポーズ。菊田は「もう1回」とリクエストすると、ナルシストポーズの腕を取って一気に仕掛け、顔面を踏みつけて精神的揺さぶりをかけていく。場外に落ちた北斗は、リング下から背後に回って襲撃。場外戦に突入すると、北斗軍の吉田が菊田を暴行。尻の割れ目に地獄突きを突き刺していくと、「DRAGONGATEそんなもんか!」と罵声を浴びせる。5分経過。北斗がエルボーを投下してバックドロップ。劣勢が続いた菊田だがハーレム・サイドキックで反撃の狼煙を上げた。破壊力抜群のチョップを叩き込んでいくと、ボディスラムからギロチンドロップ。吉田がエプロンに上がって抗議すると、場外へのヒップアタックでセコンドを一掃した。このあいだに蘇生した北斗は、コーナーマットを剥がし、菊田を金具むき出しのコーナーに衝突させる。ヒップアタックにアトミックドロップを合わせて、ドラゴン・スープレックス、垂直落下式ブレーンバスターと一気にラッシュ。しかし菊田は3カウントを許さず、ナルシストプレスをヒザで迎撃。むき出しのコーナーに叩きつけると、ヒップアタック一閃。ローリング・ラリアットをクリーンヒットさせて3カウントを奪取した。セコンドの介入をものともせず3勝目を挙げて上位をキープした菊田は、次戦となる4・27大阪大会でエーグル・ブランと激突する。
〈バックステージコメント〉
菊田「ケツが割れた…完全に割れた…、大森北斗ケツ好きだな絶対に。しかもけっこうデカめのケツ好きだろ。オレには分かるぞ、アイツがケツ派でワンチャン、オレのケツでも狙っているってか。オレに勝ったら望みが叶うかもしれないな。オイ全日本プロレス、今日はちょっとケツが痛いから今日はあんまりケツを見るなよ」
北斗「DRAGONGATEなんて大したヤツいないはずなのに、DRAGONGATEなんてチビですばしっこいだけのどうしようもないヤツしかいないと思ってたのに、なんだアイツ…どうなってるんだよ!」

〈第7試合〉
チャンピオン・カーニバル Bブロック公式戦 30分1本勝負
青柳優馬 vs 斉藤レイ

セミファイナルは、2勝2敗・青柳優馬VS勝ち星なしの3連敗・斉藤レイ。両者は世界タッグ選手権や最強タッグリーグなどタッグ戦線で何度も激闘を繰り広げてきたが、シングルマッチでの対戦は今回が初めて。
優馬は缶ビールを持って入場して、「ぶっ倒して飲んでやるぜ!」と予告。序盤からレイのパワーに押されたが、それでも「ぶっ倒してやる!」と繰り返して強がる。レイの突進をかわして場外に落とすと、客席まで雪崩れ込んで大乱闘。応援タオルを使ってチョーク攻撃を仕掛け合う。優勢になったレイは、逃げ惑う優馬を追いかけて、たっぷり痛めつけていく。鉄柱を背にした優馬に強烈なタックルを仕掛けてサンドイッチ。リングに戻って試合開始から5分経過。優馬が回転エビ固めで反撃を試みても、レイがヒップドロップで鎮圧して肉弾殺法で試合を優位に進める。ようやく優馬はミサイルキックで流れを変えて猛反撃。コーナーに追い詰めると、お株を奪う逆水平チョップを狙ったが、レイが奇声を上げて逆にチョップを打ち込む。起き上がりこぼし式チョップも飛び出し、優馬を追い詰めるとBBQボムを宣言。しかし決めさせなかった優馬が、反撃に転じたところで10分経過。串刺し攻撃をかわした優馬はバックドロップ。ダイビング・エルボードロップを投下すると、首を刈っ切って再度コーナー最上段。しかしレイが起き上がり、デッドリードライブからチョークスラム。BBQボムから抜け出した優馬は、ヒップドロップをかわして丸め込み。走り込んでのラリアットはカウント2。休まずに追撃を狙ったが、レイが強烈な張り手からラリアット。抵抗する優馬を頭突きで黙らせると、今度こそBBQボムが大爆発。リーグ戦待望の初白星をもぎ取り、連敗を3でストップさせた。
レイ「勝ったぜ!青柳優馬をぶっ倒して、いや、BBQにしてやったぜ。やっと一勝だ。ここまで来るまで長かったな。だが、とにかくこれで初日が出た。残り全部しっかりと勝って、あのどデケェトロフィーを俺の手の中に収めるだけだぜ!楽しみにしてろ!フォーーー!!よし、ビール飲むか」
〈第8試合〉
メインイベント チャンピオン・カーニバル Bブロック公式戦 30分1本勝負
安齊勇馬 vs 綾部蓮

名古屋大会のメインイベントでは、安齊勇馬と綾部蓮のELPIDA対決が実現。カーニバルの星取りは、共に4戦を消化して2勝2敗。両者は昨年9月の王道トーナメント1回戦で対戦しており、綾部がデスルーレットで勝利。その勢いをキープしたまま、王道トーナメント初制覇を成し遂げた。
序盤は腕を取り合い相手の出方を伺い、タックル合戦、エルボー合戦で意地を張り合う。リベンジに燃える安齊がドロップキックを放てば、綾部もボディスラムで叩きつけてペースを握らせない。綾部はビッグブーツからチンロック。安齊がコーナーに飛び乗って反撃を狙っても、下からドロップキックを叩き込み場外に落下させる。容赦なく鉄柵に叩きつけていき5分経過。場外戦で流れは完全に綾部に傾き、リングに戻っても逆エビ固めで厳しく締め上げる。防戦一方となった安齊だが、ミサイルキックで突破口を切り開き、串刺しエルボーからスロイダー。ダブルアーム・スープレックスに繋ごうとしたが、綾部がコーナーに押し込んでのビッグブーツ。さらにジャンピング・ネックブリーカーで追撃。巧みに流れを変えた安齊は、綾部を場外に落としてエプロンからジャンピング・ニーを発射。
10分経過。エプロンでスリリングな攻防が繰り広げられると、綾部のフルネルソンバスターが炸裂。両者の負けられない想いが交錯し、激しい技の応酬が続いて両者ダウン。カウント7で立ち上がると、ノーガードで打ち合い激しい火花が散る。安齊はダブルアーム・スープレックスでぶん投げ、後頭部へのジャンピング・ニー。ロープに振ってもう一発狙うと、綾部がビッグブーツで撃ち落としてドロップキック。雪崩式ブレーンバスターを決めてからのカバーはカウント2止まり。
15分経過。綾部の投げっぱなしドラゴン・スープレックスが火を吹いたが、安齊は2発目を丸め込んでジャンピング・ニー。一心不乱にエルボーを仕掛けたが、綾部が打点の高いドロップキックからフルネルソンバスター。さらにデスルーレットでフィニッシュを狙ったが、安齊は着地して顔面へのヒザ。追撃のジャーマン・スープレックス・ホールドはカウント2。ならばと、最終兵器・ギムレットを敢行して熱戦に終止符を打った。王道トーナメントの借りを返して、3勝2敗・勝ち点6でトップ集団に並んだ。
試合後マイクを手にした安齊は、改めて史上最年少優勝記録の更新を誓うと、「あのでけぇトロフィーと一緒に一番かっこいい姿を見せるので、今年のチャンピオン・カーニバルはオレだけを見ていてください」と言い放ち、愛知のファンと約束して大会を締めた。
〈リング上での安齊のマイク〉

「綾部蓮に勝ったぞ!ELPIDA対決、正直ギリギリだった。組んでても面白いけど、やっぱり対角に立つ方が面白い。今日で3勝目、勝ち点6。6点もあれば当然Bブロック、トップだろ。今オレ何位ですか?(安齊・本田・菊田・ベッキオが同率首位とアナウンスが入る)チャンピオン・カーニバル折り返しの名古屋で4人がトップ、きっと2位との差も無いことでしょう。ただ、このチャンピオン・カーニバルひとつだけ決まっていることがあります。それは、オレが史上最年少優勝するということです。今日お集まりのみなさんは、オレの優勝する姿見に来てくれますか?あのでけぇトロフィーと一緒に一番かっこいい姿を見せるので、今年のチャンピオン・カーニバルはオレだけを見ていてください。オレとの約束です」
〈バックステージコメント〉
安齊「ELPIDA同士の対決、綾部蓮に勝ったぞ。これで現在、勝ち点6。首位だけど同じポイントが4人。このまま勝ち進めば決勝トーナメントで本田竜輝にも菊田円にもリベンジできるよな。残り3試合、全部勝って必ず優勝するぞ」
綾部「痛い一敗だ…、安齊勇馬に去年の王道1回戦の借りを返された形か。これで綾部蓮チャンピオン・カーニバル2勝3敗。3敗目は痛いだろ。ただ星取りは分からんが、最後5・18大田区でトロフィーを掲げて頂に立つのは綾部蓮だということを覚えておけ」
