【12月21日に入門テスト実施】34歳で夢を再び──斉藤ブラザーズが語る「挑戦する勇気」と「プロレスに懸ける覚悟」 全日本プロレス

【12月21日に入門テスト実施】34歳で夢を再び──斉藤ブラザーズが語る「挑戦する勇気」と「プロレスに懸ける覚悟」

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全日本プロレスでは、2025年12月21日(日)に入門テストを行います。
“明るく、楽しく、激しく”をモットーにこれからの全日本プロレスを担う新練習生を大募集!
あなたの挑戦を、全日本プロレスは待っています。

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史上初、世界タッグ王者による「世界最強タッグ決定リーグ戦」を全勝優勝、地元宮城では「OH!バンデス」水曜コーナーの「TAXIめしリターンズ」レギュラーを務めるなどリング内外で活躍の場を広げている斉藤ブラザーズ。かつては力士として土俵に立ち、30歳で引退。その後、34歳でプロレス界へと挑戦しました。一般的には「遅すぎる挑戦」と言われる年齢で、なぜ再び格闘の世界へ飛び込んだのか。

そして、これからプロレスラーを目指す皆さんへ伝えたい想いとは──。

相撲引退から再び「闘う世界」へ

レイ 僕たちは20代の頃までずっと力士として活動していましたが、30歳の時に引退しました。引退後は普通の仕事をしていたんですが、どこか心の中で「まだやり切っていない」という思いがずっと残っていて。

そんな時に、昔から好きだったプロレスの世界にもう一度挑戦してみようと決意したんです。

ジュン 自分はレイに「プロレスをやってみないか」と声をかけてもらったのがきっかけです。最初は「30歳を過ぎてるし、もう無理だろう」と思っていましたが、不完全燃焼だった気持ちを抱えたまま終わりたくなかった。

だからこそ「プロレスで1からまたやり直してみよう」と覚悟を決めて履歴書を送りました。

年齢の壁を越えて――不安よりも「自信」

ジュン 練習生の応募条件は18歳から26歳までで、一番不安視していたのが年齢でした。でも僕たちが入門テストを受けたのはほぼ34歳になる頃。テストへの不安があったかと聞かれたら、テストが受けられると聞いた時点で不安は全くなかったです。「絶対合格できる」という自信があったし、それだけのトレーニングを自分たちなりに積んできたつもりでした。

レイ 年齢で断られるかもしれない不安はありましたが、全日本プロレスの募集要項には「年齢や身長など条件に満たなくても、自信がある方はぜひ」と書かれていたのが応募のきっかけになりました。

当時は北アルプスの標高3,000mはある山小屋で働いて、電波が全く届かなかった。なので、山の稜線の上に行って、電波の入る場所を探してメールを送りました。ジュンに「送ったぞ」って話した記憶がありますね。

ジュン 「やった、送れた」って(笑)

―公開入門テストは後楽園ホールで行われました

ジュン 周りは若くて、良いガタイをしているなと。ただ、周りの受験者が自分たちよりずっと若かったからこそ負けたくないし、「絶対合格してやるんだ」という気持ちがより強くなりました。だからこそ余計にテストに力が入りましたね。マット運動など苦手な種目もありましたが、一番声を出して、一生懸命やるっていうのは試験官にも伝わったんじゃないかな。

レイ テストに合格後は、全日本プロレスの寮に入りました。相撲部屋や山小屋での集団生活を経験していたので、道場での共同生活にもすぐ慣れたかな。

ジュン 雑用や外出禁止など制限のある生活もありましたが、それを苦に思ったことはなかったですね。それよりも「プロレスラーの練習生になれた」という喜びの方が大きかったです。テストを受けるために今までやっていたトレーニングが、今度はデビューするためのトレーニングになったのはモチベーションが上がりましたね。あとは、ちゃんこを作れるのも嬉しくて、相撲時代を思い出しました(笑)。

「やる気があれば、年齢は関係ない」

ジュン 自分たちがデビューしたのは34歳。だからこそ言えるのは、「やる気があれば、年齢は関係ない」ということ。
本気でプロレスラーを目指すなら、ウエイトよりもまずはスクワット、腹筋、ブリッジなどの基礎体力をしっかりつけてほしいです。

レイ プロレスは「人生のすべての経験が生きる場所」です。たとえ別の世界で挫折しても、その経験がリングの上で必ず力になると思うので。迷っているなら、まず一歩を踏み出してほしいですね。

「自分次第で、何にでもなれる」

レイ プロレスは、闘うだけじゃなく“魅せる”仕事でもあります。だから、これまでの人生経験や個性がすべて武器になるんです。自分たちは双子で元力士、ハーフで190cmという特徴を持っていますが、それを「自分たちにしかできない強み」として活かせる場所がプロレスでした。

ジュン 相撲だと、土俵にはすべてが埋まってるというような言い方をよくするんですけど、プロレスのリングにもプロレスラーとして色々な事ができる可能性が埋まっていると思います。自分次第で何にでもなれるし、何でもできる可能性があると思います。

プロレスラーになってよかったこと

ジュン プロレスラーとして活躍して、母親が喜んでくれていることですかね。自分たちの活躍が親孝行になってます。

レイ あとは人前で職業としてプロレスができて、それで生活ができているのがシンプルに一番嬉しいですね。プロレスラーになるまでずっとバイトとか、仕事をしながらトレーニングをしていた時のことを考えると、夢みたいというか。目標としていた姿になれているのかなと。それが一番嬉しいです。

最後に、これから挑戦する皆さんへ

ジュン 全日本プロレスはデカい選手が多く活躍している団体だけど、体格に自信のある人はもちろん、小柄な選手も自分の個性を信じて挑戦してほしいな。テストに関して細かいアドバイスをするとしたら、ウエイトトレーニングをするより、走ったり、スクワットをしたり、腕立て伏せをしたり、とにかく回数をこなせるように準備した方がいいと思います。ベンチプレスをするなら腕立て伏せをした方がいいですね。欲を言えば、元お相撲さんの応募もあったらいいな(笑)

レイ プロレスが好きで、プロレスラーになりたい気持ちがあるなら、迷わずテストを受けてみるべきだと思います。ただ、プロレス界はとても厳しいので、準備不足と言われないように特に基礎体力トレーニングをしっかりやっておくのが大事ですね。デビューしたら、痛ぇチョップをお見舞いしてやるぜ!

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