「オカモトグループpresents 北海道ダイナマイトシリーズ2025」10月28日(火)帯広大会詳報&試合後コメント 全日本プロレス

「オカモトグループpresents 北海道ダイナマイトシリーズ2025」10月28日(火)帯広大会詳報&試合後コメント

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 北海道シリーズ3戦目の帯広大会では世界タッグ選手権&GAORA TVチャンピオンシップの2つのタイトルマッチが組まれ、特にメインで世界タッグ王座に挑む大森北斗(パートナーは羆嵐)は11・3札幌大会での三冠ヘビー級王座挑戦も控えており、地元・北海道で勢いが増すような闘いぶりを見せ、結果につなげたいところだ。

<第1試合>
6人タッグマッチ 20分1本勝負 
綾部蓮 タロース 小藤将太 vs 田村男児 井上凌 佐藤光留

 オープニングマッチには“2メートルコンビ”綾部&タロースと小藤がトリオを結成し、ジュニアトリオと激突。光留はゴング前から「オマエらデカすぎるだろ!」と綾部&タロースを挑発する。先発でタロースと対峙した田村はセカンドコーナーに上って、張り合おうとするも、相手が応じないとみるや覚悟を決めて手四つの攻防を挑む。頭上はるか上の腕を取り、さらにおんぶの状態でスリーパーホールドを決めるが、振りほどかれてしまう。タロースから代わった小藤が田村にエルボーからドロップキック。ロープに飛ぶと、光留から背中に蹴りを受ける。ジュニアトリオが小藤をとらえて痛めつける。

防戦の小藤は光留の突進を防ぎ、ドロップキックを浴びせて綾部にスイッチ。綾部は光留に串刺しバックエルボー、さらにブレーンバスターで叩きつける。光留もジャンピングキックを叩き込んで井上につなぐ。井上の蹴りを受け止めた綾部が強烈なエルボーを放ち、さらにタロースとの合体技も決める。ジュニアトリオも相手チームの巨体を崩して反撃をうかがうも、光留&田村はタロース&綾部に担ぎ上げられ、そのまま場外に放り投げられて分断される。リング上では綾部が井上を仕留めにかかり、エグい角度で締め上げる逆エビ固めでギブアップを奪った。

<綾部組のコメント>

綾部「まあ、トゥーイージーマッチって感じだな。当たり前の結果。それはそれとして、帯広、この会場は1年前に長尾一大心とシングルマッチを闘った会場で。あのシングルマッチを経て、どんどんどんどん闘っていくことになるかなと思っていたから、俺的には複雑な思いがメチャクチャあるけど。明日、釧路、長尾一大心追悼大会。いろんな思いを背負って全力でリングに上がりたいと思います。ありがとうございました」

タロース「6人タッグでもシングルでも8人タッグでも関係ない。俺と綾部に触れたヤツらは誰もが木っ端みじんになる。なぜなら俺たちはプロレス界でもっとも大きくて、もっともイカしたヤツらだからな」

小藤「勝ったぞー!」

<田村組のコメント>

光留「おい、よく聞いとけ。“Road to 最強タッグリーグ戦”で俺たちはタロースに負けたんじゃない、綾部蓮に負けたんじゃない。俺たちはこのカードを組んだヤツに負けたんだ。分かるか? これが“令和枯れすすき”だ。オマエ、この野郎」

田村「変態男児だ! やるぞコラ」

光留「言ってやれ、井上! オマエは誰に負けたんだ?」

井上「綾部蓮だ、綾部蓮。でも、カードを組んだヤツが悪い」

光留「一回、綾部って言ったし。まあ…まあ……しょうがねえ、この野郎!」

田村「やってやっかんな。飯はこっちがいっぱい食ってんだよ。フザけんなよ」

<第2試合>
3WAYマッチ 20分1本勝負
北海熊五郎 vs 青柳優馬 vs 立花誠吾

 北海道拠点の団体を中心に活動している北海熊五郎が特別参戦。熊五郎は荘厳な入場曲に乗り、デッカイ鮭のぬいぐるみを抱えて登場する。3番目に入場の優馬はリングの熊五郎を見て一度は踵を返すが、レフェリーに呼び戻されて、首をかしげながらリングインする。熊五郎の威圧的な存在感に優馬、立花は場外に退避。場内からの「アニキ」コールに乗せられた立場が「行くぞ!」と熊五郎に突進も、あっさりとハネ返される。続けて優馬がタックルで突っ込むが、やはり熊五郎に吹っ飛ばされる。まったく熊対策が見いだせない優馬、立花だったが、どうにか突進をかわして奪ったぬいぐるみ(しゃけまる)で殴打。しかし、ぬいぐるみを奪われると反撃に遭い、場外で追いかけ回される。

鉄柵外まで熊五郎をおびき出して排除したかに見えたが、熊五郎はあっさりと鉄柵を乗り越えて、優馬&立花をリングに戻す。熊五郎は2人まとめて串刺しボディーアタックで圧殺。優馬と立花は熊五郎のバックをとらえるが、投げることはできず。優馬がドロップキック、立花がエルボーを決めてから再度、背後に回って今度こそバックドロップで投げる。優馬がカバーに入ると、手柄を独り占めされそうになった立花がカットに入り、2人は胸を小突き合う。仲間割れする人間たちを前に、熊五郎はラリアット、ボディースラム、さらにボディープレスを連発。最後も2人を川の字にして、そこにボディープレスを放って、まとめて3カウントを奪った。熊五郎は鮭のぬいぐるみを抱えて、森へと帰った。

<熊五郎のコメント>

熊五郎「ウー、ウー…ガァー! ウガァ!(とカメラに襲い掛かる)」

<優馬、立花のコメント>

立花「誰だ! アイツ呼んだの、誰だ!」

優馬「誰だじゃないよ! アンタが邪魔しなけりゃ勝ってたろうが!」

立花「2人で倒したんだからオマエだけカバーするのおかしいだろ!」

優馬「俺のおかげだよ」

立花「いや、絶対俺のおかげだ。熊なんて呼ぶんじゃねえよ」

優馬「熊呼ぶんじゃねえ。っていうか、北海熊五郎。俺は常々思っていた、全日本プロレスの北海道シリーズに参戦するたび、常々思っていた。おい、黒い靴に黒いつなぎに、熊っぽいマスク。どこからどう見ても、完全に強盗じゃねえか! なにが熊五郎だ、この野郎」

立花「デッケェ強盗だよ」

優馬「絶対、帯広銀行襲ってるよ、あれ。危ねえよ、本当に」

立花「強盗するなら、もっと体を小さくしろよ」

優馬「強盗だろ、どこからどう見たって」

<第3試合>
シングルマッチ 30分1本勝負
潮﨑豪 vs 吉岡世起

 ともに熊本県出身の潮﨑と吉岡によるシングル対決。潮﨑はHAVOCメンバーに送り出されてリングインする。静かな立ち上がりから、潮﨑の逆水平チョップを阻止した吉岡が蹴り技を畳みかけていく。ケブラーダ狙いは潮﨑が阻止し、場外戦で鉄柵に叩きつけ、さらにエプロンにもたれかけさせた吉岡の顔面にダッシュしてヒザを突き上げる。リングに戻っても潮﨑が攻勢に出る。吉岡のミドルキックを受け止めた潮﨑は、強烈な逆水平チョップ一発で倒す。ブレーンバスター狙いは吉岡がこらえる。吉岡はカウンターのゼロ戦キックを見舞い、さらに串刺しニーからサッカーボールキック。潮﨑は吉岡の蹴りの前になかなか反撃態勢を整えられずにいるも、相手のブレーンバスター狙いをリバースで切り返してマットに叩きつける。潮﨑はケサ斬りチョップ、バックドロップを決め、続けて逆片エビ固めで締め上げる。吉岡はロープににじり寄る。

潮﨑の突進をかわした吉岡はジャンピングキックから相手をコーナーに乗せる。コーナー上の攻防は潮﨑が制して、ひねりを加えたブレーンバスターを決める。潮﨑はレフトハンドのショートレンジ・ラリアットを放ち、豪腕をアピール。しかし、吉岡はカウンターのトラースキックを放ち、丸め込みで粘りを見せる。潮﨑は吉岡のハイキックを右腕で迎撃し、カウンターでラリアットを決めると、最後は走り込んでの豪腕ラリアットで3カウントを奪った。試合後、吉岡は潮﨑から差し出された手を弾いてから、引き揚げた。

 一方の潮﨑は「全日本プロレスに言いたいこと」として、11・3札幌大会でのHAVOCとファンの撮影会に自身の名前がないことを指摘し、「俺も絶対に出る!」と同じユニットの一員であることを強くアピールするように、撮影会への参加を宣言した。

<潮﨑のコメント>

潮﨑「いま、北海道シリーズ。各地でね、熱い声援。寒い中来ていただいて、熱い声援を送っていただいています。全日本プロレス、北海道シリーズ、物凄く盛り上がってます。撮影会、サイン会、俺も売店出してるけどさ、本当にいろいろと声をかけてくれてありがたいよね。ただ、札幌。撮影会あるんだよな、HAVOC。HAVOC、ザイオン、芦野、オデッセイ、あと誰? あと誰? 札幌の撮影会、ザイオン、オデッセイ、芦野…なんで? なんで? オシ! 全日本プロレスに言っておけ! 俺も(撮影会に)出るからな! 絶対、出てやる!」

<吉岡のコメント>

吉岡「まさかね、まさかこのリングで、全日本のリングでまた会うとは思ってなかったですよ。会うと思ってなかったし、やっぱり闘っていて気持ちのいい相手ですよ。でもね、まだ潮﨑豪の手を取るわけにはいかないんですよ。発表されたでしょ? 11月28日、最強タッグ公式戦で、俺の地元・熊本で潮﨑豪、芦野祥太郎と当たる。向こうも地元かもしれない、でもこっちも地元。そして2度目の世界最強タッグリーグ戦。負けるわけにはいかねえんだよ! 潮﨑豪、次はこうはいかねえ」

<第4試合>
GAORA TVチャンピオンシップ 60分1本勝負
【第30代王者】黒潮TOKYOジャパン vs 芦野祥太郎【挑戦者】

 9・23立川大会で約8年半ぶり2度目のGAORA TVチャンピオンシップ戴冠を果たした黒潮TOKYOジャパンが、WRESTLE-1時代から幾度となくシングル対決をおこなってきた芦野祥太郎との初防衛戦に臨む。

 黒潮はいつも通りにたっぷりと時間をかけて入場。静かな立ち上がりから黒潮がロープ際の芦野をラリアットで場外に落とす。エプロン上の攻防でヘッドシザースホイップを狙って絡みついた黒潮の足を取った芦野が、アンクルロックで捕獲する。芦野はさらに場外へのジャーマンを狙うが、黒潮が必死に抵抗。ならばと芦野は俵返しで場外に放り投げる。黒潮は場外カウント9でリングに戻る。

 芦野が攻勢に出る中、マフラーホールドを切り返した黒潮が反撃。ジャンピングキックを連発し、アラビアンプレス。芦野のヒザに低空ドロップキックを決めると、続けて足4の字固め。芦野がロープエスケープ。黒潮が雪崩式フランケンシュタイナーも、芦野は着地と同時に相手の足を取ってアンクルロックで捕獲。黒潮も切り返して変型レッグロックで締め上げる。ロープに逃れた芦野にバズソーキック2連発、イケメンスラッシュもカウント2。イケメンサルトは芦野がかわし、黒潮のバックを取るとロコモーション式ジャーマン。黒潮も反撃に転じてイケメン落としを決める。シャイニング・ウィザードをかわした芦野がアンクルロック。黒潮がうまくエビ固めで切り返すも、芦野は豪快なTボーン・スープレックスから再びアンクルロックで捕獲し、グイグイと締め上げるとついに黒潮がタップ。

 芦野がGAORA TV王座初戴冠を果たし、HAVOCがまた一つベルトを手中に収めた。

<芦野のコメント>

ザイオン「アシノ! アシノ! アシノ! グレイト!」

芦野「取ったぞ、HAVOCで取ったベルトだ! 俺ひとりじゃねえ、HAVOCで取った。どんなベルトですら、俺はメチャクチャ嬉しいよ。俺たちがベルト独占。豪さんも次いろいろとあんでしょ? みんなで、HAVOC全員で勝ち取るぞ、すべてを」

全員「俺たちは、俺たちは、HAVOC!」

<黒潮のコメント>

黒潮「(コメントスペースに向かいながら)俺、足痛いから喋りながらそっち行くわ。そっちに向かいながら喋ることにした。俺は本日をもって3冠王ではなくなった。2冠王。しかし、GLEATのチャンピオンベルトの行方は正直どうなるか知らねえ。CIMAさんはいまベルトどころじゃないと思う。そんな中、GLEATのベルトを壊してしまった、俺は。それを見たあるお客さんが、そのベルトを0・5と言ったんだ。だから俺はいま実質、1・5冠王だ。おい誰か、1・5を懸けて闘おうぜ。GAORAはもうねえ。芦野、おめでとう。もういい、GAORAはいいや。次は1・5の価値があるベルトってどこにあるのか、誰か調べておいてくれ」

<第5試合>
8人タッグマッチ 30分1本勝負
宮原健斗 鈴木秀樹 本田竜輝 MUSASHI vs 斉藤ジュン 安齊勇馬 青柳亮生 ライジングHAYATO

 11・3札幌大会でのアジアタッグ王座戦で激突するMUSASHIと鈴木秀樹が8人タッグながらチームを結成。秀樹はアジアタッグ王座戦を控えて謎の“ネコ化”を見せており、10・27苫小牧大会のバックステージでも「シャアー!」「ニャア」と鳴き声を連呼。MUSASHIもどこからともなく聴こえるネコの鳴き声に困惑気味で、秀樹とコーナーをともにするこの日もただでは終わりそうにない気配が漂っていた。

 先発で出て来た宮原が客席を煽りながら場内を盛り上げる。ジュンと対峙した秀樹がボディーにエルボー。ジュンもすぐにショルダータックルを返し、タッチを受けた亮生も小気味のいい動きで秀樹を攻め立てる。秀樹はワンハンド・バックブリーカーで反撃し、MUSASHIにタッチ。MUSASHIは亮生に低空ドロップキックを決め、自軍のトレイン攻撃を呼び込む。しかし、秀樹のバックエルボーはMUSASHIに誤爆し、これで形勢逆転。

 派手な場外戦を挟み、相手チームにつかまったMUSASHIはジュンに延髄蹴りを放って、本田にタッチ。ジュンのチョップに本田もラリアットを返す。ジュンはブレーンバスターを放って、安齊にタッチ。安齊が本田にドロップキック。ジャーマン狙いは本田が踏ん張り、スピアを放つ。ガッチリと受け止めた安齊がブレーンバスターを狙うも、本田がリバース。安齊も譲らずすぐにジャンピング・ニーバットを返して、それぞれタッチ。

 宮原がHAYATOを攻め立てる。HAYATOがドロップキックを返すと、宮原にトレイン攻撃。アツハヤの合体攻撃からHAYATOがシド・ヴィシャスを狙うも、宮原がかわす。両チームが入り乱れた中、MUSASHIはハヤトにエストレージャフトゥーロ。さらに場外へのノータッチ・トペコンで相手チームを分断。宮原がHAYATOにブラックアウトを叩き込み、最後はシャットダウン・スープレックスで3カウント。

 試合後、場外で試合中の誤爆などを詫びるように秀樹がMUSASHIに握手を求める。勝ち名乗りを受ける際も秀樹から謝罪を受けたMUSASHIは渋々といった様子で握手に応じるも、背中を向けたところで秀樹が背後からスリーパーホールドで捕獲。さらに場外でMUSASHIを痛めつけながらバックステージに引き揚げた。アジアタッグ王座戦を控えて、秀樹の王者組への揺さぶり(?)は続いている。

<宮原組のコメント>

宮原「凄いな、北海道! なんだこの、宮原健斗、そして全日本プロレスを待つ雰囲気、充満したエネルギー! 帯広に帰ってきたぜ。ありがとう、帯広…ハッ!(周囲を見渡していると「大森北斗~」というリングコールが聞こえる)大森北斗君は試合中か? 北斗軍、北斗軍、おい大森北斗、今日もバックステージは俺のものだ! オマエは襲いに来ない。さあ、11月3日、札幌での三冠戦はいよいよ迫ってきたな。大森北斗君、何度も言うようだが、腕ひしぎ逆十字固めで俺に勝てるのか? なあ、何度も言ったろ。ご親族の皆さんにはもう連絡しただろう。北斗軍のプロレスラーたちもワンチームとして応援することだろう。さて、残るはこの3つめだ。北斗軍のファンとやらは、どれだけワンチームを見せられるのか。11月3日、札幌で北斗軍のワンチーム、ファンのワンチームを見せてもらわないと、10-0で宮原健斗ファンが制することになるぞ。どうなることかな、北斗軍のファンの皆さま」

MUSASHI「コラおい、秀樹!(スリーパーをかけられて落とされる)」

秀樹「シャアー! シャアー!」

MUSASHI「ネコ? …またか。(「ニャアオ」という鳴き声が聞こえて)またネコ!? 昨日に続いてネコ。ネコ? ニャアーオ、ネコ?(「ニャアオ」と聞こえる)どこ? ネコの声、聞こえますよね? 聞こえない?(「ニャアオ」と聞こえる)ほら、ネコ! どこ!? ネコ? ネコちゃ~ん? ネコちゃ~ん、出ておいで、ネコちゃん」

本田「初日から3連勝だ! やったぜ、おっしゃあ! 明日、釧路! 長尾一大心、追悼大会だな。釧路で吉岡世起とシングルマッチだ。ぶっ潰してやる、アイツ! 腹立つ!」

<ジュン組のコメント>

ジュン「北海道3戦目in十勝、今日もDOOMできなかったな。十勝はスイーツ王国だ。甘いものを食べて過ごすとしよう。それから明日はレイが来るな。はなわさんも来て、斉藤ブラザーズと釧路で撮影会がある。みんな楽しみにしてろ。今夜は楽しみにしていればいい。DOOM!」

安齊「帯広大会、ありがとうございました。前まで組んでいたHAYATOさんじゃなくて、同じ青柳でも弟じゃなくて、別のお兄ちゃんでもなくて、青柳さんと組みたかったです。そして明日、釧路大会。みんなで大会いつも以上に大会を盛り上げて、必ず俺たちの後輩に届けましょう。絶対、見に来てると思うから。今日はありがとうございました」

HAYATO「昨日は宮原健斗のおかげで勝って、今日は宮原健斗のせいで負けた。まだ、中盤にも差し掛かってない。これからどんどん盛り上げていくから、楽しみにしてて。Let’s Punk」

亮生「(世界ジュニアのベルトを叩きながら)ついに明日、明日だな。思い出の地、釧路で、この世界ジュニアのベルトを懸けて佐藤光留と闘います。俺だけじゃない、全日本プロレスも、全日本プロレスファンの皆さんも思い入れの地、釧路。そこで全日ジュニアが、全日本プロレスが一番すげぇんだってことを、見せてやるから。楽しみにしとけよ」

<第6試合・メインイベント>
世界タッグ選手権試合 60分1本勝負
【第102代王者組】ザイオン オデッセイ vs 大森北斗 羆嵐【挑戦者組】

 10・11行田大会で世界タッグ王座の初防衛に成功したザイオン&オデッセイに対して、大森北斗が羆嵐とのコンビでの挑戦を表明し、今大会でのタイトルマッチが決定。北斗は王座戦前日の苫小牧大会で腕ひしぎ十字固めでザイオンからギブアップを奪い、「俺と羆嵐をナメんなよ」とあらためて王座取りをアピール。大柄な2人との「真っ向勝負」を宣言した羆嵐も世界タッグ初戴冠を目指す。

 HAVOCはメンバー全員で入場し、観客とともに「HAVOC!」と叫ぶ。圧倒的な体格を持つ王者組は序盤からリング内外で挑戦者組を圧倒する。防戦一方の北斗だったが、オデッセイのヒザに低空ドロップキックを連発で放ち、さらにエルボーを決めると羆嵐にタッチ。羆嵐はオデッセイにセントーンを見舞い、串刺したラリアットを連発。セカンドコーナーからのダイビング・セントーンを決めると、アルゼンチン・バックブリーカーを狙う。これはオデッセイが踏ん張り、羆嵐を担ぎ上げてコーナーに叩きつける。

 代わったザイオンに羆嵐が正面跳びのドロップキック。北斗との合体フェースバスターを決めると、北斗を担ぎ上げてザイオンの上にボディースラムで叩きつける。オデッセイのボディープレスの誤爆も誘い、北斗とダブルのエルボーを叩き込む。北斗がザイオンを腕ひしぎ十字固めでとらえると、羆嵐はオデッセイをアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げようとする。しかし、うまく持ち上げられないと見るやバックフリップに切り替えて、巨体をマットに叩きつける。

 羆嵐はザイオンに埼玉に乾杯!を決めて、コーナーに上る。しかし、オデッセイが羆嵐をとらえて、アバランシュホールド。北斗はオデッセイをうまく場外に出して分断を図り、リング上はザイオンと羆嵐の1対1。エルボーの応酬から、羆嵐はクロスボディーアタック。ショートレンジ・ラリアット連発から突進も、ザイオンに担ぎ上げられてデスバレーボムを食らう。ここでオデッセイが飛び込んできて、羆嵐にジャーニーズ・エンド。続けてオデッセイがダイビング・ヘッドバットで3カウントを奪い、王者組が初防衛に成功した。

 試合後、ザイオン&オデッセイはテーマ曲に合わせて何度もポーズを決める。そして、マイクを手にしたオデッセイは日本語で「コンバンハ」と語りかけ、続けて英語で観客への感謝を口にすると、芦野の戴冠を祝福した上で「残るは潮﨑だ」とさらなるHAVOCの“王座支配”をアピール。最後は全員で「俺たちは、俺たちは、俺たちは、HAVOC!」と叫んで、大会を締めた。

<HAVOCのコメント>

ザイオン「今日はHAVOCがゴールドに輝いたぜ、ベイビー。俺たちにはシオザキがいて、アシノがいて、オデッセイもいる。次はシオザキの番だ。俺たちみんながタイトルを狙うんだ。HAVOCが全日本中を支配する。俺たちはここにいる」

オデッセイ「そうだ、俺たちHAVOCはすべてをぶっ壊すためにここにいる」

ザイオン「その通りだ」

全員「俺たちは、俺たちは、HAVOC!」

<北斗&羆嵐のコメント>

羆嵐「すまん、ごめん」

北斗「大森北斗、羆嵐組はまた世界のベルトを取ることはできなかったけどな、俺たちは2回や3回、失敗したぐらいじゃ、めげることはないんだよ。たとえ100回ダメでも、1000回ダメでも、俺たちは挑戦し続けるよ。それが北斗軍のモットーだから。とりあえず今日はダメだったけどさ、勝てそうな理由があったよな? もしあそこで羆嵐がオデッセイをぶん投げていたら、今日は勝てたかもしれないし。俺のフィニッシュが決まってれば、腕十字がガッチリ決まっていれば勝てたかもしれない。勝てる理由はいっぱいあったよ。とりあえず今日はそこが少しだけ、少しだけ噛み合わなかっただけだよ。次やれば絶対取れるさ。俺たちはそういうヤツらだから。そして、宮原健斗、オマエはスーパースターなんじゃないのか? いちいちよ、人のやってることにゴチャゴチャ言ったり、『北斗君を応援する人は~』なんて言って、本当にだせぇなオマエは。いつからオマエ、そんなだせぇチャンピオンになっちまったんだよ。オマエ、自分がスーパースターだと思ってるならな、人のことなんてゴチャゴチャ言ってんじゃねえよ。そういうオマエも最高にムカつくからよ、札幌でグチャグチャにしてやりたくなるけどな。まあ、もし俺が本当に潰したい宮原健斗が出て来るっていうならな、人のことなんてゴチャゴチャ言ってんじゃねえよ。オマエは俺に興味がないんだからな。俺のことなんかなにも喋るな、くそチャンピオン」

羆嵐「フゥー。今日の敗戦はね、完全、俺の力不足です。全力出したんですけど、やっぱり強いね、世界のベルトのチャンピオンは。世界タッグチャンピオン、強いよ。俺があそこで完璧にオデッセイをアルゼンチンで担いで、投げられていれば流れは変わったのかな。力不足です。クヨクヨしてもしょうがないんで。またアイツらをね、次いつ挑戦できるかわかんないですけど、次またアイツらの前に立つとき、真っ向勝負でアイツらをぶちのめしてやるよ。この悔しさ、一生忘れないからな。覚えとけよ」