「オカモトグループpresents 北海道ダイナマイトシリーズ2025」~supported by Turks~11月3日(月・祝)札幌大会詳報&試合後コメント
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10月26日に開幕した『オカモトグループpresents 北海道ダイナマイトシリーズ2025』は、ついに最終戦を迎え、11.3アパホテル&リゾート札幌大会では、三冠ヘビー級選手権、アジアタッグ選手権という二大タイトルマッチ、さらに「Road to 世界最強タッグ決定リーグ戦」がラインナップされた。
〈第1試合〉
6人タッグマッチ 20分1本勝負
青柳優馬 安齊勇馬 田村男児 vs 斉藤ジュン 本田竜輝 井上凌

オープニングマッチは、青柳優馬・安齊勇馬・田村男児組と斉藤ジュン・本田竜輝・井上凌組の6人タッグマッチ。11.22後楽園大会から「世界最強タッグ決定リーグ戦2025」が開幕。優馬と安齊の師弟タッグ、野村直矢と新コンビを結成した本田はBブロックにエントリー。田村は佐藤光留と組んでAブロックにエントリーしている。
安齊とジュンが先発。ド迫力のロックアップからジュンがタックル。安齊もドロップキックで応戦する。田村が気合全開で本田をなぎ倒すと、優馬を呼び込んでダブルのタックルを浴びせた。そのまま優馬は本田のお株を奪う1・2・3・4!。怒った本田がやり返すと、串刺しラリアットから本家・反則カウント1・2・3・4!を決めた。エルボー合戦から本田がスピアを発射すれば優馬はブレーンバスターをリバース。安齊とジュンが再び火花を散らし、安齊が串刺しエルボーからスロイダー。ダブルアーム・スープレックスは決められず、ジュンがフロントハイキック、ショルダータックル、エルボードロップと連続攻撃。井上がマシンガンキックで続き、1vs3の戦いを強いられても自力でピンチを脱出。田村のラリアットを優馬に誤爆させ、安齊にはレッグラリアット。ジュンと本田が助太刀して渾身のPKをブチ込んだ。バズソーキックからフォールもカウント2。追撃を狙うと優馬が颯爽とリングイン。Wユウマのドロップキックが決まり、田村もラリアットで援護。ジャンピング・ニーアタックで顔面を射抜いた安齊は、一気に必殺のギムレットにつないで3カウント。熱狂空間を作りあげオープニングマッチを制した。
<青柳組のバックステージコメント>
優馬「最終日、安齊のおかげで勝った。大丈夫?」
安齊「めっちゃ血出てました。最後の最後にカッコよくない感じになっちゃいましたけど」
優馬「でもカッコよく決めたよ。カッコよかった」
安齊「本当ですか。じゃあ、これで北海道シリーズ、カッコよく終われたということで、あとでご飯お願いします」
優馬「おし、任せておいて。血も滴るいい男と汗も滴るいい男で世界最強のビジュアルタッグが11月22日から始まる最強タッグ制覇してやるぞ。ただしAブロック、オマエたちのブロックは綾部蓮とタロース、絶対に上がって来るんじゃないぞ。分かったか!」
安齊「絶対だからな!」
<ジュン組のバックステージコメント>

ジュン「北海道8戦目。最終日でDOOMできなかったな。また来年、弟のレイも帰ってきたらきっちりと楽しませてもらおう。DOOM!」

本田「最終日負けてしまったけど、来年はもっともっと強くなって北海道に帰ってきます。今日はありがとうございました!もっと強くなるぜ!シャア!」

井上「北海道ツアー8連敗、全敗。くやしい、くやしすぎる…。だけど昨日オレ言ったろ。何も得ずに終わるのはよくないって。この連戦中にさ。ボコボコにされて来たけどさ。正直、あんまり覚えてないんだよ。でも昨日の試合後、倒れてるオレにHAVOCの芦野祥太郎は『もっともっとやろうぜ』って言ってきた。確かにそれは覚えてるよ。もちろんオレ、もっともっといろんな選手とやりたい。そんな中で芦野祥太郎はオレに言ってきた。やっぱりオレ自身、このまま成長を止めたくないんだよ。もしよかったら、芦野祥太郎オマエの持ってるGAORA王座挑戦させろ!オレはもっともっと熱くなりたいし、ベルトも獲りたい。その意欲が今高ぶってるんだよ。だからこの挑戦、絶対受けてくれ」
〈第2試合〉
6人タッグマッチ 20分1本勝負
佐藤光留 吉田考志 斗猛矢 vs 黒潮TOKYOジャパン 羆嵐 立花誠吾

黒潮TOKYOジャパン&羆嵐&立花誠吾の北斗軍×アップタウン業務提携ユニット・Gボーイズが、佐藤光留、“北海道の稲妻”吉田考志、2026年末でレスラー活動無期限休業に入ることを表明している斗猛矢と対戦。黒潮の長すぎる入場に痺れを切らした佐藤組が奇襲を仕掛けて試合がスタート。場外戦に雪崩れ込み大乱闘が繰り広げられる中、リング上では登別市議会議員でもある斗猛矢が日本の熊問題について大演説。黒潮・立花がやめさせようとしてもトラースキックを誤爆させ、黒潮のブレーンバスターをリバースした。吉田は立花を捕らえて起き上がりこぼしチョップ。佐藤はソバットからサッカーボールキックをお見舞いする。苦しい時間が続いた立花だが、斗猛矢にマンハッタンドロップを決めてケンカキック。黒潮のジャケットパンチが火を吹き一気にフィニッシュを予告。アラビアンプレスを華麗に放ったがカウント2止まり。ブレーンバスターはまたもや斗猛矢がリバース。それでも黒潮は佐藤の水車落としを切り返して羆嵐にスイッチした。羆嵐は串刺しラリアットからアルゼンチン・バックブリーカーで担ぐ。佐藤が吉田と合体攻撃を狙っても、両腕ラリアットで弾き飛ばした。斗猛矢を場外に落とすと、Gボーイズは誰がダイブするかで揉めて、『Choo Choo TRAIN』風のダンスを踊る謎展開。羆嵐が飛ぼうとしたが、すでに佐藤組は退散していた。志村うしろ!状態からトレイン攻撃を浴びた羆嵐。吉田の本人公認稲妻レッグラリアットは黒潮のカットが間に合いカウント2。ジャーマンを耐えた羆嵐はカウンターのボディアタックからセントーン。さらに、コーナー最上段からダイビング・セントーンで急降下。吉田を圧殺して文句なしの3カウント。メインイベントで三冠ヘビー級王座に挑むリーダー北斗に最高の形でバトンを繋いだ。
<Gボーイズのバックステージコメント>

黒潮「今日メインでオレ達のリーダーが三冠に挑戦するよ。今日のリーダーが。よし、エールを送れ!」
立花「オッシャア!フレー!フレー!北斗!」
3人「フレフレ北斗!フレフレ北斗!」
黒潮「頑張れ・・・」
立花「もういい。長くなりそうだ」
黒潮「ぜってえ獲れよ!」
立花「勝てよ、コノヤロー」
羆嵐「北斗、奇跡でもまぐれでもいい、奇跡でもまぐれでもいい、奇跡でもまぐれでもいい!勝って漢になれ。ハー!」
黒潮「歯、白!」
<佐藤組のバックステージコメント>
佐藤「先生!先生!おかしいだろ!」
斗猛矢「人が気持ちよく演説している時にコノヤロー」
佐藤「オマエら入場長いんだから演説聞けよ」
斗猛矢「しゃべりたりないんだよ、チクショー。北海道で熊問題、由々しき問題ですよ。それについてですね、全日本プロレスを見に来てくれたお客さんにもしっかりと伝えようと思っている最中にですよ。途中で演説を切られてしまいました。この恨みはちょっと晴らさないと」
佐藤「これは明確な選挙妨害だ!」
斗猛矢「選挙ではない」
佐藤「え?選挙じゃないんですか?選挙中じゃないのになんであんな長々話すんですか!有権者に謝りましょう、みんなで」
斗猛矢「すいませんでした。有権者の皆さん、大変長い演説、失礼致しました」
吉田「重いよ…」
〈第3試合〉
Road to 世界最強タッグ決定リーグ戦 タッグマッチ 30分1本勝負
綾部蓮 タロース vs 青柳亮生 ライジングHAYATO

第3試合は「Road to 世界最強タッグ決定リーグ戦」。綾部蓮&タロースはAブロック、青柳亮生&ライジングHAYATOはBブロックにエントリーしている。綾部&タロースは、11.2岩見沢大会で青柳優馬&安齊勇馬を撃破。アツハヤも10.31旭川大会から3連勝を飾り、好調をキープしたまま最終戦を迎えた。リング上で対峙すると両チームの対格差は一目瞭然。身長の213cmタロースは、175cmの亮生を見下ろして余裕の笑み。亮生は四つん這いになると、自分の上にHAYATOを立たせて対抗。肩車もしてみせたが、タロースも綾部を肩車して巨大タワーが完成した。組体操を始めてごまかそうとしてアツハヤだが、大巨人コンビが襲い掛かる。大巨人コンビはプランチャを受け止めてサンドイッチ。タロースが亮生をリフトアップしてリングに投げ入れた。大巨人たちの進撃は止まらず世界ジュニア王者・亮生を子ども扱い。それでもアツハヤはジュニアのスピードで翻弄。タックルを誤爆させると綾部にダブルのドロップキック。タロースには低空ドロップキックを突き刺すとトラースキックを同時にズバリ。亮生のダイブを受け止められても、HAYATOがスワンダイブ式プランチャで追撃。さらにミサイルキックを同時発射してカバーも綾部はカウント2でクリア。綾部が豪快なショルダースルーで反撃の狼煙を上げると、タロースが2人まとめてチョークスラム。亮生を戦線離脱に追い込むと、HAYATOに合体チョークスラムを敢行して完全勝利。大巨人の力をまざまざと見せつける結果となった。
<綾部&タロースのバックステージコメント>
綾部「北海道最終日、当然の勝利。この北海道の戦いを見れば分かるだろう。最強タッグ、綾部蓮・タロース組に勝てるもの、相手になるタッグなどいないということを。今月から始まる最強タッグ。当たり前の結果で何も波乱の展開など起きないまま終わるから。ある意味つまんないタッグリーグになってしまうかもしれないけど、そこは申し訳ないけど、当たり前の全勝優勝させてもらうよ」
タロース「アヤベサンとタロースサンが全日本のタッグの景色を変えてみせるよ」
<アツハヤのバックステージコメント>
亮生「HAYATO大丈夫か!HAYATO!アイツら人間じゃねぇ!HAYATO!HAYATO!クソッ…」
〈第4試合〉
Road to 世界最強タッグ決定リーグ戦 タッグマッチ 30分1本勝負
ザイオン オデッセイ vs 芦野祥太郎 潮﨑豪

休憩時間明けの第4試合では、現世界タッグ王者チーム・ザイオン&オデッセイvs芦野祥太郎&潮﨑豪というHAVOC同門対決が実現。「世界最強タッグ決定リーグ戦2025」には、ザイオン&オデッセイがBブロック、芦野&潮﨑がAブロックにエントリーした。4人は同じ入場ゲートから同時に登場するとHAVOCポーズ。ザイオンはHAVOCヘアバンドを岡田レフェリーにプレゼントしてHAVOCポーズに巻き込んだ。
戦いのゴングが打ち鳴らされ、芦野とザイオンがテクニカルな攻防。潮﨑とオデッセイは超ド級の肉弾戦を繰り広げ、北の大地を揺るがす。潮﨑が何度もタックルを仕掛けたが、オデッセイが体重184kgの肉体で弾き飛ばして腰クネポーズ。さらにオデッセイはダブルのラリアットで芦野と潮﨑をなぎ倒し場外戦でも大暴れ。芦野にパワフルな連打を浴びせるとファンの声援に応えてローリングプレスを3連発。世界タッグ王者チームのペースで試合が進んだが、ザイオンの突進を迎撃した芦野がスクリューエルボー。潮﨑がフライングショルダーで追撃し逆水平チョップを打ち込んでいく。フィッシャーマンバスターをカウント2で返したザイオンが軽快なムーブからワイルドな突進。全力でコーナーに叩きつけるとサモアンドロップを狙う。芦野がカットに入ってもオデッセイがコーナーにもたれた2人に串刺しアタック。さらにサイドバスターで荒々しく叩きつける。ザイオンの追撃を阻止した潮﨑が捻りを加えて叩きつける雪崩式ブレーンバスター。潮﨑がオデッセイに豪腕ラリアットを叩き込むと芦野がその勢いを利用してジャーマン。孤立したザイオンをアンクルロックで捕らえギブアップを迫る。動きを封じられたザイオンだが、オデッセイが帰還してボディプレスでカット。蘇生したザイオンがサモアンドロップを決めると、オデッセイのジャーニーズエンドが爆発。さらにザイオンはダメ押しのダイビング・ヘッドバットを投下して芦野を完全粉砕。世界タッグ王者チームが紙一重の戦いを制すると、改めて4人で「オレたちはHAVOC!」と叫びチームの絆をアピールした。
バックステージでコメントを出していると、井上が現れ芦野にGAORA TV王座挑戦を直訴。芦野は「今までのベストの井上持ってこい。オレもベストでお前に挑んでやるよ」とタイトルマッチを約束した。
<バックステージコメント>

芦野「あーすげぇ。HAVOCはまだ前のままだな。決勝だ。決勝で必ず豪さんとオレで勝ち上がりましょう。仲間だったら最高に頼もしいけど、相手だったら強すぎるだろHAVOC。でも、ザイオンとオデッセイと試合できてマジで楽しかったです。豪さんありがとうございました」
ザイオン「オレタチハ」
芦野「オレたちは」
潮﨑「オレたちは」
オデッセイ「オレタチハ」
4人「オレたちはHAVOC!」
*井上がやって来る
井上「ちょっといいですか。芦野さん、昨日、おとといの大会でオレにかけてくれた言葉憶えていますか?」
芦野「憶えてるよ。オマエ気合入ってて最高だよ」
井上「オレ自身もHAVOCのメンバーとしっかりぶつかっていきたい。芦野さんともやっていきたい」
芦野「OK!やろう。どうする?」
井上「そのために芦野さんが持ってるGAORA TVのベルト、挑戦させてください!」
芦野「OKやろうじゃねえか」
井上「いいっすか!ぶつかりたいです!」
芦野「やろうよ、やろうよ!じゃあ今までのベストの井上持ってこい。オレもベストでお前に挑んでやるよ。GAORAチャンピオンシップ、井上決定だ!HAVOC!」
井上「絶対獲ってやるぞ!」
〈第5試合・セミファイナル〉
アジアタッグ選手権試合 60分1本勝負
【第127代王者組】MUSASHI 吉岡世起 vs 鈴木秀樹 小藤将太【挑戦者組】

第127代アジアタッグ王者“むーちゃんせーちゃん”MUSASHI&吉岡世起は、因縁の青柳兄弟からベルトを奪取すると、初防衛戦ではアツハヤを撃破。そんなチャンピオンチームに挑戦状を叩きつけたのはOSWの小藤将太。鈴木秀樹とのコンビ「アグレッシブキャッツ」での挑戦が正式に決まると、北海道シリーズで秀樹、本田竜輝、斉藤ジュン、ヘビー級トップ選手とのシングルマッチを経験し、いよいよタイトルマッチ当日を迎えた。
小藤がゴングを待たずに襲い掛かりタイトルマッチ開戦のゴング。がむしゃらにエルボーを打ち込んでいくと、MUSASHIはカウンターを発動させブレーンバスター。秀樹にはダブルのドロップキックを決めて貫禄の試合運び。チャンピオンチームが厳しく小藤を攻め立て主導権を握る。コーナーに控える秀樹がゲキを飛ばすと、小藤は吉岡のブレーンバスターを返して自力でピンチを抜け出す。タッチを受けた秀樹はエクスプロイダーからスリーパーホールド。カットに入ったMUSASHIにはバックブリーカーを決める。さらに秀樹は吉岡にペディグリー。バトンを受け取った小藤はドロップキックからフィッシャーマンズ・スープレックス。卍固めで絡みつくと秀樹もコブラツイストを完成させてサブミッションの競演。ロープに辿り着いた吉岡はカウンターのミドルキックからシザースキック。MUSASHIが低空ドロップキックで崩して顔面にも一発。小藤がミサイルキックで意地を見せると秀樹がMUSASHIをコーナーに追いやりボディへのエルボー。吉岡にも打ち込んだが、MUSASHIが蘇生して形勢逆転。むーちゃんせーちゃんのコンビネーションが炸裂すると、MUSASHIはファルコンアローで突き刺しエストレージャフトゥーロ。秀樹がカットに飛び込み2発目を阻止。さらに吉岡を「シャー!」と威嚇してスリーパーで締め上げた。吉岡はコーナーを蹴って秀樹を倒すと、自らもエストレージャフトゥーロを被弾してアグレッシブキャッツを分断。驚異の粘りを見せた小藤が丸め込みからドロップキック。さらにTHE FOOLでグサリ。この猛攻を耐えきったMUSASHIは投げっぱなしジャーマン。トラースキックで打ち抜くと、この日3発目のエストレージャフトゥーロで小藤を撃破。2度目の防衛を飾ったむーちゃんせーちゃんは、アジアタッグチャンピオンチームとして冬の風物詩「世界最強タッグ決定リーグ戦2025」に臨む。
<むーちゃんせーちゃんのバックステージコメント>

吉岡「殺人的なエルボーに、むーちゃんオレごといったでしょ、途中スプラッシュ。オレごといったじゃん」
MUSASHI「あれぐらいやらないと。あんなんで何言ってんの。あんなの普通だよ」
吉岡「普通?」
MUSASHI「これからオレたち、ああやって勝っていくんだよ」
吉岡「ああやって?」
*猫の鳴き声が聞こえる
MUSASHI「最終日に来た猫!何も聞こえない?」
吉岡「ハクション!目かゆくなってきた」
MUSASHI「それちょっと猫アレルギーの症状出始めてるって。かゆくなってる。猫アレルギーだ。猫いるんだって!このシリーズに猫が帯同してんだって!いるって探しに行こう!ほら猫アレルギー出てるって。もう捕まえよう猫。捕まえに行こう!」
<アグレッシブキャッツのバックステージコメント>

秀樹「どうだった?獲れなかったね」
小藤「はい。でも、これがスタートです。今はまだ弱いかもしれないけど、まだまだ強くなって絶対にあのベルト獲ってやる。MUSASHI、吉岡世起、同じジュニアとして、オレはオマエらに絶対負けない」
秀樹「根絶やしにするのか?」
小藤「根絶やしにします!」
秀樹「根絶やしにしよう」
〈第6試合・メインイベント〉
三冠ヘビー級選手権試合 60分1本勝負
【第76代王者】宮原健斗 vs 大森北斗【挑戦者】

第76代三冠ヘビー級チャンピオン・宮原健斗は、10.22後楽園大会で潮﨑豪の挑戦を退け初防衛に成功。ベルトを死守したばかりの王者を襲撃した大森北斗は、「オマエが立川でベルトを獲った日からオレはプロレスが全然楽しくねぇんだよ」とフラストレーションを爆発させ挑戦表明。前哨戦から怒りをぶつけ打倒宮原に闘志を燃やした。新コスチュームで大一番に臨む北斗にUWF戦士で総合格闘技ジム「パワーオブドリーム」の会長・山本喧一さんが激励の花束を贈呈。全日本プロレス入門前、パワーオブドリームに通った北斗にとって山本さんは師匠といえる存在だ。

Gボーイズの仲間たちがセコンドにつき決戦の時を迎えた北斗。ゴング直後に宮原が声援を煽ると、健斗コールに負けない北斗コールが発生し、北海道江別市出身・北斗の背中を押す。ロックアップからロープに押し込んだ宮原は離れ際に張り手をお見舞い。チャンピオンにブーイングが飛ぶ。北斗がエルボーを叩き込み場外戦へ。宮原のエルボーをかわして鉄柱に誤爆させると右腕にピンポイント攻撃。しかし場外DDTを喰らい、宮原が一気に巻き返す。リングに戻ると容赦ない顔面蹴りで北斗がダウン。なかなか立ち上がれなかった北斗だったが、ジャーマンで流れを変えて串刺しジャンピングエルボーからブレーンバスター。反撃を狙う宮原の動きを読んで飛びつき式腕ひしぎ逆十字固めを極めたがロープに逃げられる。10分経過。エプロンでスリリングな攻防が繰り広げられ、スリーパーで締め上げていった宮原がパイルドライバー。場外で大の字になった北斗は、カウント9でリングイン。鬼と化した宮原は「オイ!終わるぞ札幌!」と挑発する。立ち上がった北斗はエルボーをフルスイング。フロントハイキックを被弾しても「気持ちいいんだよ、コノヤロー!」と叫んで、壮絶な打撃のラリー。宮原がブラックアウトを発射すると、北斗は飛びついて再び腕ひしぎ。完璧に右腕が伸び切ったが、仕留め切れずロープエスケープとなる。ならばとナルシストプレスを放ったが、宮原はヒザを突き立てて迎撃。高笑いあげてブラックアウト一閃。北斗も2発目を受け止めて魂のエルボー。グロッキーとなった宮原にナルシストプレスが完璧に決める。カウント2で返されドラゴン・スープレックスの体制に入るが、宮原はサムソンクラッチでクルリ。ブラックアウトがクリーンヒットして崩れ落ちた北斗は、北斗コールを受けて立ち上がり、ローリングエルボーをズバリ。掟破りのシャットダウン・スープレックスを敢行すると、ドラゴン・スープレックスを発射。20分経過。最終兵器の無想一閃で勝負に出たが、これでも三冠ベルトは奪えない。フィニッシャーを返され戸惑いを隠せない北斗は再びナルシストプレスを放ったが、寸前で回避した宮原がブラックアウト。カウント1で返した北斗はエルボーで抵抗したが、シャットダウン・スープレックス・ホールドが決まっては万事休す。宮原が北斗のすべてを受け止めたうえで2度目の防衛に成功した。
自身にとって3年半ぶりとなった札幌での三冠戦を制した宮原は、悔しさをにじませた北斗に「誰しもがこのプロレス界でナンバーワンになれるわけじゃない。ただな、オマエ今日戦ったけど、オンリーワンにはなれる可能性はあるんじゃないか」とアドバイス。三冠ベルトを巻くと、次回防衛戦を大晦日(12.31国立代々木競技場 第二体育館大会)に指定し、「挑戦者は名乗りを上げろ」と対戦相手を募った。プロレス界の2025年を締めくくる大晦日決戦。果たして最高男の前に、どんなチャレンジャーが現れるのか。
<リング上のマイク>
宮原「オイ大森北斗。札幌の皆様の後押しが効いたのか、なかなか強かったぜ。オイ!テメェみたいなもんにマイクを渡したくないけど、今日は知らないが、オマエの地元凱旋らしいな。札幌の大森北斗を応援したファンの皆様に一言くらいしゃべったらどうだ」
北斗「宮原健斗が言った通り、大森北斗というレスラーは特別な体があるわけでも、化け物みたいなパワーやスピードがあるわけじゃない。だけど今日、宮原健斗にここまでオレが喰らいつけのは、みんなの応援のおかげだ。間違いない。ありがとう。みんなもセコンドについてくれて本当にありがとう。次ここ札幌に戻ってくるときは、あのベルトはオレが巻いて帰って来るよ。そしたら、そのベルトは宮原健斗、オレはオマエから獲らなきゃ意味がないんだよ。だから絶対にオレ以外に負けるんじゃねぇぞ」
宮原「オイ!一言って言ったよな。なに負けたのに締めようとしてるんだ。コラ。オイ大森北斗、オレは優しいスーパースターだからオマエに一言アドバイスをあげておこう。誰しもがこのプロレス界でナンバーワンになれるわけじゃない。ただな、オマエ今日戦ったけど、オンリーワンにはなれる可能性はあるんじゃないか。いいかこの世界はな、ナンバーワンが必ずしも勝つとは限らないんだよ。オンリーワンが上回る時もあるんだ。大森北斗、次会う時はこの業界のオンリーワンになってオレの前に現れろよ。さぁ改めて、三冠ベルトを巻かせてもらおうか。OK。改めまして、帰ってきたぜ札幌!そして、スーパースターならびに全国区の男・宮原健斗が三冠チャンピオンとして、ここ札幌に帰ってきたぜ。なぁ札幌、この姿が見たかったんだろ?オイ札幌、オレほどのスーパースターを今日は見れてよかったな。オレに感謝しろ。さぁ2度目の防衛を果たし、次は挑戦者、誰とオレが戦うところが見たいか。カメラ入って来い!今から大事なこと言うから、しっかり撮っておけよ。次の挑戦者まだ決まっていないが、舞台はもうここで決める。2025大晦日だ!いいな、2025年12月31日、ゼンニチ大晦日でこのベルトの3度目の防衛戦をおこなう。誰が名乗り出るか、オレから目を離すな。いいな、2025年12月31日大晦日だ。オイ札幌、今日は全日本プロレス楽しかったか?楽しかったかー?またここ札幌に帰って来たら、またみんなに会えるのを楽しみにしてるぜ。最後に札幌のみなさんに聞きたーい!全日本プロレス最高ですかー?(大歓声)札幌、最高」
<バックステージコメント>

宮原「さぁ2度目の防衛を果たした。リング上でも言ったとおりだ。大森北斗、テメェは北斗軍のリーダーなんだろ。この三冠ベルトを獲るためにテメェは全方位で本気を出した。その結果が今日の会場の皆様の声援だろ。大森北斗、テメェの心情、ワンチームなんだろ。これからも見せてみろよ。三冠ベルトが懸かってなくても見せてみろよ。リング上でも言った通り、オンリーワンになる可能性はあるだろ。すべての人間がナンバーワンにはなれない。しょうがないそれは。ただな、今日戦った感じだとオンリーワンになる可能性はオマエ秘めているだろ。この業界は奇しくもナンバーワンばかりが上にいる訳じゃない。オンリーワンだってナンバーワンに勝てる可能性があるんだ。これから日本全国で今日みたいなファイトを見せてみろよ。そうすれば、またチャンスは訪れるだろう。テメェにばっか相手にしてるわけじゃねえからな、オレも。3度目の防衛戦を大晦日、2025プロレス界の大晦日に指定する。いいな、挑戦者は名乗りを上げろ。舞台はゼンニチ大晦日の舞台だ」
北斗「ここまでやって、全部出して、オレの今までのすべてを出して、獲れねぇか。まぁ、いきなり全部が上手くなんていくわけないよな。ただ宮原、何?ナンバーワンにはなれないけどオンリーワンにはなれる?舐めんなよ。北斗軍のリーダーとしてオレはな、ナンバーワンにもなるしな、オンリーワンにもなるんだよ。全てを北斗軍で手に入れて行くんだよ。そのために次は最強タッグだ。オレと羆嵐で念願のあのトロフィーを獲りに行くよ。もっとしゃべりてぇことがあるんだけど、それは最強タッグのトロフィーを獲ったあとでいいだろ」
