「チャンピオン・カーニバル2025」4.19三条大会 試合詳報&試合後コメント 全日本プロレス

「チャンピオン・カーニバル2025」4.19三条大会 試合詳報&試合後コメント

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「チャンピオン・カーニバル2025」(以下、カーニバル)第4戦は、ジャイアント馬場さんの故郷である新潟県三条市での開催となった。

カーニバルの激闘が続く中、SNS上で宮原健斗が今大会の試合順について疑問を投げかけたことがきっかけで、カーニバル出場選手が続々と4・23後楽園ホール大会のメインイベントへの思いをアピール。三冠王者の斉藤ジュンがファン投票でメインイベントを決めることを提案したことを受け、ファン投票の実施が決まり、投票は4月22日・火曜日の昼12時まで受け付けている。

投票方法は、メインイベントに相応しいと思う1試合をハッシュタグ「#ajpw」「#メインは誰だ」「#CC2025」を付けてX(旧Twitter)でポスト。最も得票数が多かった1試合がメインイベントに決まる。三条大会でも、後楽園メインを狙うカーニバル出場選手によるアピール合戦が繰り広げられた。

☆【投票はこちらから】4.23後楽園ホールあなたの投票でメインが決まる!

〈第1試合〉
タッグマッチ 20分1本勝負
鈴木秀樹 長尾一大心 vs 大森北斗 鈴木敬喜(新潟プロレス)

“新潟の聖地”三条市厚生福祉会館大会のオープニングマッチは、期待のルーキー・長尾一大心が鈴木秀樹と初タッグを結成して、大森北斗と新潟プロレス・鈴木敬喜のコンビと対戦。新潟ヘビー級王者に君臨する敬喜は、中央大学レスリング部出身で現アジアタッグ王者・安齊勇馬の先輩にあたる。

北斗はカーニバル出場中だが、4・23後楽園大会は公式戦が組まれておらず、10人タッグマッチに出場する(カードは北斗&羆嵐&MUSASHI&井上凌&エーグル・ブランVS斉藤レイ&ライジングHAYATO&青柳亮生&田村男児&長尾)。ファン投票の実施を受け、同じコーナーに立つMUSASHIが「公式戦がメインでなければいけないことはないはず!」「10人タッグがメインなんて斬新じゃない?」「メインは我々だ!」とX上で表明すると、北斗は「本当にメインイベントになったら女装してやるわ」と宣言して、レイや長尾を巻き込んでいた。

長尾も後楽園メインイベンターの座を狙う1人。先発を買って出て、北斗軍のリーダーに気持ちをぶつけていく。タックルでは弾き飛ばされたものの、ドロップキックをお見舞いしてガムシャラにエルボーを連打。しかし、北斗のラフプレーに捕まり、敬喜が新潟王者の力を見せつけるようにパワーファイトで追撃する。5分経過。ローンバトルが続いた長尾は、ミサイルキックで流れを変えて秀樹にスイッチした。貫禄の試合運びを見せた秀樹が北斗にカミカゼを決めると、控えていた長尾が「秀樹!」と叫んでタッチを求めてチェンジ。スワンダイブ式のミサイルキックはロープ上でバランスが崩れ不完全な形に。それでも秀樹とダブルのドロップキックを決めて、ノーザンライト・スープレックスで勝負に出た。カウント2で返されると、北斗組の反撃がスタート。敬喜が秀樹をブレーンバスターで排除して、長尾にも猛烈なラリアット。続いた北斗がバックドロップをカウント2で返されると、逆エビ固めで捕獲して奮闘した長尾からギブアップを奪った。

〈バックステージコメント〉

北斗「オイ長尾、ミスってもいいけど迷っちゃダメだよ。そして今日は1個言わなきゃいけない。ファン投票で23日のメインが決まる。こんな企画、初めてやるんじゃないか。チャンピオン・カーニバルだぞ。チャンピオン・カーニバルのメインだ。そして、オレはそこで言ったよな。メインになれたら女装やってやるよって。オレのやり方が正しいとは思わないよ一切。でもよ、チャンピオン・カーニバルでヘビーを食ってやるって言ってたジュニアたち、まさか当日、もしメインになれたとして、女装なしで入場するなんて言わないよな。このチャンピオン・カーニバルでメインを張るには、何かを失わなきゃいけないんだ。まぁまだ結果は出ていないけど、23日楽しみにしているよ」

敬喜「まだまだ、まだまだ出し足りないんで、オレの力はこんなものじゃないですよ。今日は勝ったけどね、リーダーのいい所ばっかりだったんで、オレは負けられないようにこれからもっと鍛錬して、もっと鈴木敬喜、オレをどんどん出してやる!」

長尾「自力勝利とか初勝利とかデカい目標掲げておいて、技をミスって本当に情けないです…猛反省します」

〈第2試合〉
チャンピオン・カーニバル Aブロック公式戦 30分1本勝負
羆嵐 vs 真霜拳號

第2試合は、羆嵐と2AW・真霜拳號のカーニバル Aブロック公式戦。羆嵐は初戦でザイオン、2戦目でデイビーボーイ・スミスJr.に敗れて2連敗。真霜も開幕戦で三冠王者の斉藤ジュン、4・12福岡大会で宮原健斗に敗れ2連敗となったが、4・13広島大会で鈴木秀樹を破ってリーグ戦初白星を挙げた。両者は、2022年7月31日に2AWのリングで2AW無差別級王座を巡りシングル初対決。当時のチャンピオン・真霜が垂直落下式ブレーンバスターで羆嵐の挑戦を退けた。

約2年9か月ぶり2度目の一騎打ちは、リベンジに燃える羆嵐が怪力を発揮すれば、真霜はサブミッションで応戦。脇固めでじっくり締め上げていくと、左腕に照準を定めピンポイント攻撃を仕掛けていく。拷問を抜け出した羆嵐は、セントーンで反撃して雄叫びをあげる。串刺しラリアットで突進すると、セカンドロープからダイビング・セントーン。試合開始から5分が経過し、アルゼンチンバックブリーカーでギブアップを迫る。担がれた真霜も左腕を絡みついて再び腕殺しを展開。無道が完璧に極まって勝負ありかに思われたが、羆嵐はロープエスケープ。真霜が鋭い蹴りを繰り出すと、熊嵐も腕の痛みをこらえてエルボーで応戦。ボディアタックで流れを変えた羆嵐は、埼玉に乾杯!でマットに叩きつける。真霜がカウント2で肩を上げてもコーナー最上段から放つダイビング・セントーンで圧殺してリベンジに成功。羆嵐が3戦目で待望の白星を掴み取り勝ち点2をゲット。敗れた真霜は痛恨の3敗目となり、早くも崖っぷちに立たされる状況となった。

〈バックステージコメント〉

真霜「クソー、クソが!3敗目…3敗目だ…、ちょっと厳しくなったかもな。だけどよ諦めねぇぜ。こっからだ。まだこのAブロック、混戦になると信じてあと勝ち続けてやるよ。3敗でもギリギリ決勝行きはあるだろうが!まだだ!まだ終わんねぇぞ!」

羆嵐「公式戦・第3戦でやっと勝ち星、勝ち点手に入れた。やっぱすげえなチャンピオン・カーニバルは。1試合1試合、生きるか死ぬかだ。今日も腕極められすぎてヤベぇな。明日もあるけどよ、とにかく今日は真霜拳號、2度目のシングルだ。数年ぶりの借りは今日返したよ。マグレだと思うなよ。このオレ、羆嵐の実力だよ。こっから全勝行くぞ。オレはこっから全勝してな、決勝はおそらく青柳優馬が待っているよ。オレは諦めてないからな。必ず決勝まで辿り着く」

北斗「いやいやいや、待て待て待て、誰?誰?(※北斗軍のTシャツを着ている鈴木敬喜を指さす)」

羆嵐「ケイキだよ。鈴木ケイキ知らないの?」

北斗「今日初めてタッグ組んだけど、名前は知ってるんだけど、なんで(北斗軍Tシャツ)着てんの?」

羆嵐「友達だよ新潟の。北斗軍・新潟支部だよ」

北斗「だからって何も言わないで、そんなことするか?」

敬喜「北斗軍・新潟支部だよ!」

北斗「怖いよオマエ」

羆嵐「今、公私共に敬喜は充実してるんだよ。なぁ結婚してな。おめでとう」

北斗「OK。あとひとつ、23日革命が起きるかもしれないぞ、もしかしたら。革命が起きたあかつきには、すごいのを着てくるんだぞ。分かったな(と言って退場)」

羆嵐「オマエ、昨日LINEでブルってたじゃないかよ。マジで女装したくないって言ってたじゃん。オイ北斗!待て!」

〈第3試合〉
チャンピオン・カーニバル Bブロック公式戦 30分1本勝負
綾部蓮 vs エーグル・ブラン

第3試合はカーニバルBブロック公式戦、綾部蓮VSエーグル・ブラン。2年連続2度目の出場となった綾部は、4・12福岡大会の初戦で青柳優馬に敗れて黒星スタート。初エントリーのエーグルは、開幕戦でマイク・D・ベッキオ、福岡大会で安齊勇馬に苦杯をなめ2連敗となった。

リーグ戦初白星を目指す両者のシングル初対決は、体格で勝る綾部が試合をコントロール。負けん気を見せたエーグルは、場外に落として矢のようなトペ・スイシーダ。続けてトペ・コンヒーロも飛び出し、空中殺法で新潟のファンを魅了した。スワンダイブの追撃をかわした綾部は、ジャイアント殺法で反撃。場外戦に持ち込んで、何度も鉄柵へ叩きつけていく。5分経過。リングに戻ると逆エビ固めで捕獲。エスケープしたエーグルは、ロープの反動を利用したクロスボディ。ステップ式の延髄斬り、ローリングエルボーを華麗に決めて、スワンダイブ式のニーアタック。腰のダメージで失速する場面もあったが、卍固めや飛びつき式のジャベで綾部を追い詰める。コーナーに上がったエーグルを捕まえ、デッドリードライブを決めた綾部は、ドラゴン・スープレックスを食らいながらも、フルネルソンバスター。ダイナミックな技の応酬が続く中、エーグルがフロム・コーナー・トゥ・コーナーで優勢に。450°スプラッシュをかわされドロップキックを被弾したエーグルだが、ハイキックで抵抗。意地で決めた450°スプラッシュはカウント2.9。ならばと、デザートイーグルで大巨人を攻略。エーグルが連敗を脱出して待望のカーニバル初白星。昨年の王道トーナメントを制覇した綾部だが、2連敗で春の祭典優勝には暗雲が立ち込めた。

〈バックステージコメント〉

綾部「エーグル、なかなかパワーあるじゃないか。クソ…これで2連敗か、チャンピオン・カーニバル。なかなか上手くいかないな。明日は斉藤レイ。アイアンメイデンで悪夢を甦らせてやる」

〈第4試合〉
チャンピオン・カーニバル Aブロック公式戦 30分1本勝負
デイビーボーイ・スミスJr. vs ザイオン

前三冠ヘビー級王者のデイビーボーイ・スミスJr.と元NXT・ザイオンのカーニバルAブロック大型外国人対決が実現。2年連続2度目のエントリーとなるスミスは、開幕戦で吉田隆司、4・13広島大会で羆嵐を撃破。対する初出場のザイオンは、初戦で羆嵐を破り、スタートダッシュに成功している。

ガッチリと握手を交わして試合開始のゴング。ロックアップで組み合い、互いの出方を伺う。タックル合戦から場外戦に突入すると、スミスが優位に試合を進めていく。リングに戻されたザイオンは、コーナーから追撃を狙ったスミスを捕え、肩車で担ぎ上げてのデスバレーボム。ストンピングとフットスタンプ、二―ドロップを落として痛めつける。コブラクラッチから抜け出したスミスは、エルボーをお見舞い。ジャンピング・ニーから「オー!」と叫ぶと、パワースラムを豪快に決めてギロチン・ドロップを投下。DDTで突き刺してカバーもカウント2。アバランシュホールド、バックドロップ・ホールドと畳みかけたが、足を痛めた様子でカウントを迫ることができない。ザイオンはラリアットで左足を刈り取ると、打撃の連打からダイビング・ヘッドバット。追撃のスピアはスミスが回避して、頭からコーナーに衝突。スミスのバックドロップはザイオンが体を浴びせて押し潰したが、スミスがフォールをひっくり返してカウント3つ。逆転勝利を飾ったスミスは、破竹の3連勝で春の頂へまた一歩前進した。

〈第5試合〉
8人タッグマッチ 20分1本勝負
斉藤ジュン 斉藤レイ MUSASHI 田村男児 vs ライジングHAYATO 安齊勇馬 青柳亮生 井上凌

第5試合は8人タッグマッチ、斉藤ジュン&斉藤レイ&MUSASHI&田村男児VSライジングHAYATO&安齊勇馬&青柳亮生&井上凌。レイと安齊はカーニバルBブロックにエントリーしており、5・11北海道・アパホテル&リゾート札幌大会の公式戦で激突する。

亮生と男児の対戦で試合がスタート。一進一退の攻防を繰り広げると、世界ジュニア王者・MUSASHIとアジアタッグ王者・HAYATOもジュニアの誇りを胸に激しい火花を散らす。HAYATOは安齊とのコンビネーションを狙ったが、MUSASHIが俊敏な身のこなしで誤爆を誘う。レイがリングインして安齊に狂乱のチョップを浴びせていく。公式戦前に負けられない安齊もBBQボムを決めさせずドロップキックで逆襲した。5分経過。三冠チャンピオンのジュンが集中砲火を浴びる展開となり、井上が怒涛の蹴撃。8人が入り乱れ、主導権争いで自己主張していくと、亮生が場外へのムーンサルトアタック。リング上では井上が三冠王者から金星を奪取するべく猛チャージ。しかし、レイが助けに駆けつけツープラトン・チョークスラムが炸裂。余裕の表情を見せたジュンは、井上を30秒近く抱え上げてから叩きつける超滞空式ジャックハマーで完全勝利。バックステージでは、秀樹との公式戦で4・23後楽園大会のメインを飾るべく、ファンに投票を呼びかけ。馬場さんも愛した豆大福に舌鼓を打ち、ご機嫌な表情を浮かべた。

〈バックステージコメント〉

ジュン「今日もまた不思議なタッグだったな。だが最後はきっちりと長―いジャックハマーで決めてやったぜ。そして23日の後楽園ホール、メインがファン投票で決まることになっている。みんないろいろ言っているみたいだが、もちろんメインになるのは三冠チャンピオンのこのオレ・斉藤ジュンVS鈴木秀樹だ。みんなの投票待ってるぜ」

レイ「オイいいか!オレは今2連敗だ。明日こそ必ず綾部蓮に勝って、そしてここから巻き返してやるぜ!全員楽しみにしてろ!フォー!なんだそれは?」

ジュン「これはさっきな、和田京平レフェリーからもらったんだが、三条市で昔から有名な豆大福だ。なんとジャイアント馬場さんも子どもの頃からよく食べていたらしい。ちょっと乾杯しよう。明日の前祝いだ。いただきます。ほっほっほっイチゴ入ってる。美味い!」

MUSASHI「このチャンピオン・カーニバル、普段組む機会が少ない選手と組む機会があるので、自分にとっては大きな収穫です。そして世界ジュニアの防衛戦まで1か月切りましたね。せーちゃん(吉岡世起)も無事イギリスから帰って来ましたよ。おかえり、せーちゃん!オレは5・18大田区、そこに照準しぼってやっていきます」

安齊「今日は8人タッグ、まぁ勝ちたかったけどしかたがない。対戦相手にいた斉藤レイ、あんたとは北海道か、北海道で必ずオレが勝ってやるからよく覚えておけ。それよりも明日・所沢、本田竜輝。同じELPIDA、どっちが強いのか明日決めようぜ」

HAYATO「チャンピオン・カーニバル中にヘビー級に負けない試合をする。ジュニアが食うって言ったけど、ジュニアヘビー級チャンピオンのMUSASHIも同じ想いだと思うよ。今日オレたちの攻防、ああいう動きはジュニアだからできて当たり前なんだけど、でも攻防の違いだけじゃない。本当にジュニアがおもしろいって思わせるから楽しみにしていて。Let’s Punk!」

亮生「ELPIDA×4、羨ましくもなんともないねELPIDA。かっこよくて爽やかで人気者で、そんなの関係ないよ。青柳亮生が1番だよ。青柳亮生がELPIDAだよ。わかんないけど。青柳亮生がいかに目立って、1番になるかが大事だと思ってるんで。これからも青柳亮生にご注目いただければと思います。チャンピオン・カーニバルもまだまだ、まだまだ続きますけど、青柳亮生ですからね」

井上「(這いつくばりながらバックステージにやって来て)あー、あー、あー、最後何が起こったのか分からない…、何をしてたんだオレは…。そうだ同じコーナーにいた安齊!HAYATO!なんでオマエらと組まなきゃいけないんだよ!昨日スロットで勝ったから、それで調子いいから今日は組んだの許したけど、今回だけだからな組むのは!次は絶対にないぞ!絶対にない!ふざけんな!」

〈第6試合〉
チャンピオン・カーニバル Aブロック公式戦 30分1本勝負
宮原健斗 vs 芦野祥太郎

セミファイナルは、宮原健斗と芦野祥太郎のカーニバルAブロック公式戦。宮原は開幕戦で秀樹に敗れたものの、地元・福岡で真霜から勝利をあげ星取りを五分に。一方、芦野は福岡大会で秀樹、広島大会でジュンに敗北を喫して厳しい立ち上がりとなった。両者は昨年も同じブロックでカーニバルに出場。宮原がシャットダウンスープレックスで接戦を制し、その勢いのまま5年ぶり2度目の優勝を果たした。

直近2年の優勝者が激突した注目の一戦は、ヘッドロックを振りほどいた宮原がフロントハイキック。カニばさみでロープに叩きつけると、場外で頭突きを何度もお見舞いする。芦野は宮原がリングインする瞬間を狙って、ロープを使った足攻め。場外で徹底的に左足を痛めつけていく。健斗コールが発生しても、足を締め上げ続けて大嫌いな宮原を挑発。さまざまな足関節で主導権を握った。動きが鈍った宮原だが、一気にギアを上げてドロップキックのコンボ。しかし、再び左足を攻められ芦野のペースに。スクリューエルボーで打ち抜き、俵返しで豪快に投げていく。「負けてたまるか!」と執念で立ち上がった宮原は、エルボーを打ち込まれながらもブレーンバスターをリバース。そこから得意のヒザを突き刺した。2発目を狙うと、芦野が左足に絡みつきアンクルロック。宮原がロープに手を伸ばしても、ジャーマンで投げ捨て、再びアンクルロックで締め上げる。丸め込みで切り返した宮原は、ブラックアウト一閃。それでも引かない芦野は、カウンターのラリアットからバックドロップ。必殺のTボーン・スープレックスは決められなかったが、ヒザを回避してアンクルロックで勝負をかける。15分経過。1分以上も左足を極められた宮原だが、ロープに辿り着き絶体絶命のピンチを乗り越える。起死回生の頭突き、ヒザを放つと、至近距離からブラックアウト。抵抗する芦野の動きを封じて、シャットダウン・スープレックス・ホールドにつなぐと、熱戦に終止符を打つ3カウント。優勝経験者同士の一戦は、宮原に凱歌が上がり、2勝1敗で勝ち点4。敗れた芦野は3戦0勝。残りの公式戦は5試合で1つでも星を落とせばブロック突破は絶望的な状況となりそうだ。

〈バックステージコメント〉

宮原「しゃー!しゃあ!2勝目だ。新潟!2勝目をおかげさまでもらったよ。みなさまの最高の声援のおかげだ。2勝1敗だ!ありがとよ新潟。明日は埼玉・所沢だ。埼玉、オレの第二の故郷。埼玉のみんなが待ってるぜ!そして4月23日どうなったんだ!メインイベントは誰なんだ!まだ分からない?どうなってるんだ、途中経過も分からないのか?いいだろう!4月23日 後楽園ホール!メインイベントは誰だ!?メインイベントは誰だ!?メインイベントは、オレしかいないだろ!4月23日 後楽園ホール、メインイベントはオレがデイビーボーイ・スミスJr.を倒し!必ずオレが締めくくる」

芦野「なんでタップしねぇんだ。どいつもこいつも、なんでタップしねぇんだよ。あんなに力いっぱい絞ったんだよ、なんでタップしないんだ。なんで勝てないんだよ、何年も何年も!ちくしょう…。変えるしかねぇだろ。この状況をテメェで変えるしかねぇだろ。勝てねぇならよ、勝つまでやるぞ、オイ宮原。勝つまでやるぞ、勝つまでだ。どいつもこいつも勝つまでやってやるよ。オレはしつけーぞ」

〈第7試合〉
メインイベント チャンピオン・カーニバル Bブロック公式戦 30分1本勝負
青柳優馬 vs 本田竜輝

メインイベントはBブロック公式戦、青柳優馬VS本田竜輝。3年ぶり2度目の優勝を狙う優馬は、開幕戦でDRAGONGATEの菊田円に敗れるも、福岡大会の2戦目で綾部に勝利して2点を獲得。4年連続4度目の出場となった本田は、開幕戦でレイを真っ向粉砕したが、広島大会で北斗に敗れて2連勝は飾れなかった。両者は、2023年のカーニバルで同じブロックとなり、2年前も新潟で対戦。本田がファイナルベントで優馬を粉砕しており、2023年と2024年の王道トーナメント1回戦でも本田が勝利している。

共に2戦を消化して1勝1敗。白星先行を懸けた一戦は、静かな立ち上がりから本田がドロップキックを被弾しながらも豪快なタックル。ロープに押し付けての反則カウント1・2・3・4!で自分のペースに持ち込む。場外戦でも荒々しいファイトで主導権を握った。ダメージの大きい優馬は、リングに戻されたが、転がり続けて場外に降り本田をイラつかせる。一瞬の隙を見逃さず反撃に打って出ると、何度も何度も鉄柵に振っていく。本田が場外カウント8で戻っても、お株を奪う反則カウント1・2・3・4!でペースを乱す。パイルドライバーで突き刺したが、本田がブレーンバスターを返して、串刺しラリアット、スパインバスター。さらにキャメルクラッチで捕らえた所で試合開始から10分が経過。エプロンに逃げた優馬にラリアットをブチ込み、串刺し式で追撃。優馬の抵抗からエルボー合戦に突入すると、本田のスピアが火を吹いたが、優馬も負けじとブレーンバスターを決めて両者ダウン。両者カウント8で立ち上がりエルボーを打ち込んでいくと、優馬がラリアットをさばいてロックボトム。ダイビング・エルボードロップからのフォールはカウント2。15分経過。2発目を狙ってコーナーに上がった優馬を本田が追いかけると、しぶとく食らいついて雪崩式ブレーンバスター。ファイナルベントで試合を終わらせにかかると、優馬はジャパニーズ・レッグロール・クラッチで一発逆転を狙ったが、本田はギリギリでキックアウト。スピンキックを直撃させると、ロックスターバスター。完璧に突き刺したものの、これでも3カウントが入らない。ならばとThe Foolを狙ったが、追撃を振り切った本田は真っ逆さまに落とすジャーマン。ショートレンジ・ラリアットは、優馬がカウント1でクリア。ロープへ走り込んでの一発をカウント2で返されるや、最終兵器・ファイナルベントが大爆発。本田が因縁の対決を制して、白星先行で勝ち点を4に伸ばした。史上最年少優勝記録保持者が大の字となる中、本田は優馬のテーマ曲をリクエスト。勝利のホンダンスをたっぷり踊ると、ファンと反則カウント「1・2・3・4!」を大合唱して三条大会を締めくくった。

〈本田のリング上でのマイク〉

「青柳優馬に勝ったぞー!オイ青柳優馬、ちょっと話したいことがあるから、辛いだろうけどそこで寝ていてくれ。オマエはこの本田竜輝VS青柳優馬の試合のためだけに!ためだけにじゃないな。の試合に散々あーだこーだ、そして最終的には1・2・3・4、オレの命より大事な技を奪い取ったな!ふざけやがってオマエ。今日オレがコイツの前でしたいのは、今日メインイベントで勝つためだけにオレはダンスの練習をしてきたんだいっぱい。それじゃあ本田竜輝の入場曲流してくれ!と言いたいところだが、オマエはオレの命よりも大事な大事な反則カウントを奪ったんだ。オレもオマエのデビュー当初から大事に大事に使っている『Rockstar』で踊らせてもらうぜ!フルバージョンで流してくれ!」

〈バックステージコメント〉

本田「どんなもんじゃい!青柳優馬に勝ったぜ。青柳優馬に勝ったということは、この2連戦、オレのものだ!明日はメインイベントVS安齊勇馬。オレはアイツにだけは絶対に負けたくないんだよ。New Period対決、どちらが上かオレと勝負だ!」