「チャンピオン・カーニバル2025」5月11日(日)札幌大会詳報&試合後コメント
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『チャンピオン・カーニバル2025』(以下、カーニバル)北海道2連戦の2日目では、Bブロックの優勝決定トーナメント進出者が決まる。アパホテル&リゾート札幌大会・初日は、トップで並んでいた安齊勇馬・本田竜輝・菊田円がいずれも黒星を喫し、青柳優馬・斉藤レイ・綾部蓮が4勝目をマーク。6選手が勝ち点8で並ぶ波乱の展開で最終公式戦を迎えた。
〈第1試合〉
6人タッグマッチ 20分1本勝負
MUSASHI ライジングHAYATO 斗猛矢 vs 芦野祥太郎 ザイオン エーグル・ブラン

第1試合は、MUSASHI&ライジングHAYATO&斗猛矢VS芦野祥太郎&ザイオン&エーグル・ブラン。カーニバル敗退が決まった芦野は、前回大会のバックステージでザイオンについて言及。「アイツが最初に大田区参戦した時からオレは思っているんだよ。何かある。ザイオンとは何か起こせる気がする」とコメントを残しており、どんな化学反応を起こすか注目が集まる。
先発を買って出た世界ジュニアヘビー級王者・MUSASHIが「盛り上がっていこうぜ!」と歓声を発生させ、芦野と一進一退の攻防。北海道を拠点に活動する斗猛矢は、スーパーヘビー級のザイオンとパワーで互角に渡り合う。エーグルとHAYATOがハイスピードバトルを繰り広げると、エーグルはHAYATOのお株を奪うポーズ。HAYATOも場外ダイブと見せかけて華麗なバク宙を披露する。MUSASHI組はエーグルを孤立させて連続攻撃。HAYATOがトラースキックを叩き込み、コーナーから飛びついたが、エーグルはスイングネックブリーカーで切って取る。HAYATOもファルコンアローで意地を見せると、助けに入ったザイオンがボディアタックをキャッチ。ファイヤーマンズキャリーで担ぎ上げ、芦野にパスすると、ジャーマンに繋ぐ連携が飛び出した。チャンスとばかりにエーグルが450°スプラッシュで宙を舞い3カウントを奪取。アジアタッグ王者を撃破したエーグルは、HAYATOにベルトを巻くジェスチャーを見せて退場した。

〈バックステージコメント〉
芦野「よし、完璧だったな。ザイオンとのタッグワークも完璧だったんじゃないか。なんか見えてきたな。新しいもの見せるぞ」
HAYATO「エーグル・ブラン、すごい。組んだことはあったけど、やったのは初めてかな。すごい身体能力だったし、ここまで消耗したのは久しぶりだよ。オレはたぶん身体能力じゃ負けてるけど、ただプロレスは身体能力だけじゃないから。エーグル・ブラン、空飛ぶフランス人って言われてるんだよね、撃ち落としてやるよ」
MUSASHI「斗猛矢さん2日連続でありがとうございました」
斗猛矢「ありがとうございました。今日は負けちゃいましたけど、MUSASHI選手、チャンピオンということで、頼もしいタッグパートナーだったと思います。2日間、タッグ組めて光栄でした。また是非よろしくお願いします」
MUSASHI「こちらこそ、またよろしくお願いします。というわけで北海道2日間、ありがとうございました。次は大田区、世界ジュニア3度目の防衛戦、むーちゃんせーちゃんの初シングルになります。前回、自分の体調不良で延期にさせてしまったんですけど、今度こそ必ず実現させますので楽しみにしていてください」
〈第2試合〉
チャンピオン・カーニバル Bブロック公式戦 30分1本勝負
綾部蓮 vs マイク・D・ベッキオ

綾部蓮は厳しい得点状況が続いたが、5.6後楽園大会で大森北斗、前回大会で菊田円を真っ向粉砕して優勝圏内をキープ。3勝4敗で黒星先行のマイク・D・ベッキオは、勝ち点を8に伸ばし、第3試合以降の公式戦で無得点試合が発生した場合、代表者決定戦に進む可能性がある。
身長2メートルの綾部は、初対決となるベッキオを見下ろして挑発。いきなりノーガードで打ち合うと、ベッキオがビッグブーツで場外に落としてトペ・スイシーダ。綾部もやり返し、場外でもゴツゴツとした打撃戦が続き5分が経過。優勢となった綾部が先にリングに上がり余裕のポーズを見せる。ベッキオも軽やかな動きで追撃を振り切りジャーマン。さらにエプロンと場外でブレーンバスターを決めて大ダメージを与える。コーナー最上段からダイブを狙うが、綾部が立ち上がりデッドリードライブ。ダイナミックなブレーンバスターからアイアン・メイデンを狙う。決めさせないベッキオは、ジャンピング・ネックブリーカーを食らったものの、トラースキックの乱れ打ち。巨人の進撃を止めるとトリプルスプリングボードカッターで逆転勝利。両者、4勝4敗・勝ち点8でフィニッシュとなった。
〈バックステージコメント〉
綾部「終わってしまった…2025年チャンピオン・カーニバル。去年に続き2回連続の決勝進出ならずだ。去年もできなかったけど、去年は最終戦勝っていい形で終われたんだけど、同じ予選敗退でも最終戦負けての敗退っていうのはやっぱ悔しいな。ただやっぱり予想通り、いや、思った以上にチャンピオン・カーニバル楽しかったよ。来年は必ず、楽しんだうえでチャンピオン・カーニバルの歴史に綾部蓮の名前を刻む。絶対強くなってやるよ」

〈第3試合〉
チャンピオン・カーニバル Bブロック公式戦 30分1本勝負
青柳優馬 vs 大森北斗

4勝3敗・青柳優馬と2勝5敗・大森北斗の対戦。最年少優勝記録を持つ優馬は、2連戦初日のメインイベントで安齊勇馬から会心の勝利を収め、「チャンピオン・カーニバルのトロフィーを自分でこの北海道に持ってきます」と約束。江別市出身の北斗は、北海道凱旋も初日はレイに敗れており、2日目は意地を見せたいところ。両者は昨年もカーニバルの最終公式戦で対戦し、北斗が無想一閃で優馬の脱落を確定させている。
北斗がナルシストポーズを決めると、優馬は気持ち悪がり嗚咽。「おかえり北斗!」とエルボーやストンピングを叩き込んで、北斗の凱旋を手荒く祝う。機動力でかき乱した北斗は場外戦で優勢に。自分の応援タオルを持ったファンが少ないことに困惑しながらも、やっとのことでタオルを見つけてチョーク攻撃。リング下に潜り込むと、後を追った優馬が背後から忍び寄りバックドロップ。5分経過。優馬の攻撃が続き「ブス!」と罵倒しながら、ナルシストの顔面を崩壊させる。DDTで突き刺した北斗は、自ら北斗コールを煽って、コンプリートショット。セカンドロープからのスプラッシュはカウント2。ロープに振り返した優馬が、ドロップキックを見舞ってクロスボディ。ジャーマン合戦から優馬がロックボトム。北斗も引かずにRKOを決める。10分経過。優馬が逆襲のラリアットから垂直落下式ブレーンバスター。追撃を狙うと、北斗がエルボーを振り抜きドラゴン・スープレックス・ホールド。カウント2で返されると、ナルシストプレス。優馬は剣山で迎撃して丸め込み。レフェリーを巻き込んで切り抜けた北斗も丸め込み返す。手に汗握る攻防が続く中、北斗がローリング・エルボー、投げっぱなしドラゴンと畳みかけ、電光石火のナルシストロールで3カウント。北斗は3敗5勝、優馬は4勝4敗で公式戦全日程を終えた。
凱旋勝利を飾った北斗は、優馬が阿部史典・佐藤光留と保持する全日本プロレスTV認定 6人タッグ王座にロックオン。5.18大田区大会で羆嵐・吉田隆司と組んで挑戦することをアピールした。
〈試合後のリング上での北斗のマイク〉
「青柳先輩、今日勝てば決勝行けると思ったんですけど、ごめんなさい。勝つつもりなんて本当になくて、青柳さん決勝行って頑張ってくれるかなと思ったんですけど、すいません、勝っちゃいました。(優馬は無視して退場)オイ、オマエ聞けよ最後まで!青柳聞いてるか?聞いてますか?いなくなりましたか本当に?ここから大切なことをひとつ言わなきゃいけない。青柳優馬選手は5月18日の決勝に行かなくなったってことは、決勝の日、アイツの試合は決まってませんよね?オマエが腰に巻いている6人タッグのベルト、オレと羆嵐と吉田隆司で5月18日挑戦させてもらう。聞いてるよね?大丈夫だよね?まぁいいだろう、あとでスタッフを通じて伝えられることになるだろう。今日はみなさんありがとうございました。ただいま!」
〈バックステージコメント〉
北斗「5月18日、決勝に行かない青柳優馬のカードは決まってませんよね?6人タッグ、オレと羆嵐と吉田隆司で挑戦します。決定です。(優馬が)いねぇからもう伝えとけ!」

〈第4試合〉
6人タッグマッチ 20分1本勝負
斉藤ジュン 鈴木秀樹 青柳亮生 vs 宮原健斗 デイビーボーイ・スミスJr. 長尾一大心

カーニバルAブロックを決めた宮原健斗と鈴木秀樹が6人タッグマッチで激突。1位通過を決めた秀樹は、開幕戦で宮原に勝利しているが、「もう1回、宮原健斗と戦います」と決勝での再選を視野に入れている。
秀樹が斉藤ジュン&青柳亮生、宮原がデイビーボーイ・スミスjr.&長尾一大心と組んでの一戦。宮原が先発で出ようとしたが、釧路市出身の長尾が大先輩を制止して亮生と対峙。7月に開幕するジュニアリーグを前に結果を残そうと熱戦を展開する。5.6後楽園大会の熱戦が記憶に新しいスミスと秀樹の対戦。ビル・ロビンソンの教えを受けた2人は、じっくりとチェーンレスリングの攻防。スミスがジャンピング・ニーから「オー!」とジャンボ鶴田さんを彷彿とさせる叫び。宮原組が秀樹に連続串刺し攻撃を仕掛け、長尾も飛び掛かったが、秀樹はさばいてぶら下がり式首4の字固め。三冠チャンピオン・ジュンが登場してルーキーに胸を貸す。5分経過。ローンバトルが続いた長尾だが、タイシンコールを浴びて奮い立ち、起死回生のミサイルキック。ようやく試合権利を得た宮原が怒涛のラッシュ。亮生も変幻自在のムーブでやり返し、代わったジュンがビッグブーツからブレーンバスター。チョークスラムを阻止した宮原は、カウンターのバイシクルキック。長尾が激しくタッチを求める。ドロップキックを連発して、三冠チャンピオンに喰らいついていったが、再びローンバトル。逆エビ固めを極められると宮原が救出。ヘビー級戦士が場外乱闘を繰り広げると、長尾が亮生を場外に落としてプランチャ。宮原組はジュンへの波状攻撃から長尾のミサイルキックを呼び込む。さらに長尾はボディスラムで巨体を投げ切ってみせる。大番狂わせを狙い突き進んだが、ジュンは高々と抱え上げてボディスラム。滞空時間の長いジャックハマーでヘビー級戦士のパワーを存分に見せつけ、期待のルーキーを撃破。ジュンが勝利者賞を受け取ると、長尾を踏みつけた秀樹と亮生はDOOM!ポーズを決め3人で記念撮影に応じた。
〈バックステージコメント〉
ジュン「なんだったんだ今日のタッグも、不思議なタッグだった。まぁ最後はオレの長い長い、ロングロング・ジャックハマーで決めてやったぜ。長尾も地元の北海道で気持ちよかっただろう…」
秀樹と亮生がポーズを決めてジュンの前を横切る。
ジュン「今はオレがコメントを出しているんだ。あー、気が狂うぜ。まぁいいや。北海道でもっともっとおいしいものを食べに行こう。今日はどんな甘いものに出会えるかな?DOOM!」
宮原「さぁいよいよチャンピオン・カーニバル、残すところ決勝戦、優勝決定トーナメントのみだ。さぁAブロック2位のこのオレとBブロック1位は、さて札幌大会で誰になるんだ?Bブロックのことが気になってしょうがないよ。5月18日、必ずオレが、スーパースター宮原健斗がチャンピオン・カーニバル2連覇を果たす。プロレスファンよ。5月18日、大田区総合体育館、しっかりと気合入れて、過去最大の健斗コールを待ってるぜ」
長尾「まだ初勝利できていない。でもまだ諦めない。最後まだ1試合、チャンカン残ってます。まだ対戦カード決まってないけど、誰が相手だろうと絶対に勝ちます」



〈第5試合〉
チャンピオン・カーニバル Bブロック公式戦 30分1本勝負
本田竜輝 vs 菊田円

4勝3敗で並ぶ本田竜輝とDRAGONGATE菊田円の直接対決。第2試合で綾部、第3試合で優馬が敗れたため、勝者は勝ち点10で優勝決定トーナメント進出が確定する。3.29大田区大会では、Road to チャンピオン・カーニバル2025 スペシャル8人タッグマッチで同じコーナーに立ったが、菊田は「アイツ、ぜんぜん息が合わねぇ。オマエみたいな赤色に染めて、ちょっと強くなった気分のヤツには負けねぇんだよ。コテンパンにやってやるよ」と予告。本田も「あんまナメんじゃねぇぞ。ぶっ潰すぞ!」と互いに激しく意識していた。
本田が入場するや、菊田が詰め寄って視殺戦。試合開始のゴングと同時に肉体をぶつけ合うと、フルスロットルの打撃戦が展開された。タックルで弾き飛ばした本田は、反則カウントを煽りながら自分のペースに持ち込む。場外に逃げた菊田は、追いかけてきた本田を迎撃して強烈なチョップ。ラフプレーを織り交ぜながら盛り返し、リングに戻ると何度も胸板にチョップ。本田がスパインバスターで反撃した所で試合開始から5分が経過。本田は奇声を上げての串刺しラリアットからスリーパーホールドでスタミナを削る。絶対に負けたくないという思いで打撃戦はさらにヒートアップ。菊田はブレーンバスターでぶっこ抜くと、チョップで大進撃。本田もスピアで突っ込んでいったが、菊田はM.D.K(変型エメラルドフロウジョン)からショートレンジ・ラリアット。沈まない本田が突進してダブルダウン。カウント9で立ち上がり10分経過。菊田が尻爆弾を爆発させ、ローリング・ラリアットへ。読んでいた本田はファイナルベント。ダメ押しの一発を狙ったが、脱出した菊田がラリアットでなぎ倒す。額を突き合わせて立ち上がると、ラリアットの打ち合い。菊田が右腕をフルスイングすれば、本田はジャーマンで投げ捨ててからラリアット。フィニッシュを宣言した本田が走り込んでのラリアット。これでも仕留めきれないとみるや、ファイナルベントを敢行して熱戦に終止符を打った。菊田を飲み込んで勝ち点を10に伸ばした本田は、安齊勇馬、斉藤レイとの直接対決に勝利しているため、メインイベントの結果を待たずして、Bブロック1位通過が確定となった。
〈バックステージコメント〉
本田「おし!DRAGONGATEの菊田円から勝ってオレが1位通過だ。オイ菊田円、スケジュールがどうのこうのテメェ言いやがって、だったら出んじゃねえよ!まぁ同世代との対決、オレはめちゃくちゃ楽しかったし、またいつでもやろうぜ。今日はめちゃくちゃうれしい1勝だ」

〈第6試合〉
メインイベント チャンピオン・カーニバル Bブロック公式戦 30分1本勝負
斉藤レイ vs 安齊勇馬

札幌2連戦の大トリを飾るのは、斉藤レイと安齊勇馬の新世代対決。両者は4勝3敗の首位タイで最終公式戦を迎え、セミファイナルまでの結果を受け、勝者がBブロックの2位通過となる。時間切れ引き分けで両者が1点を分け合った場合は、時間無制限の延長戦に突入。無得点試合となった場合は、勝ち点8で並んだ6選手による代表者決定トーナメントがおこなわれる。
3年連続で同じブロックにエントリーとなった両者。2023年は安齊がジャーマン・スープレックス・ホールドで勝利し、2024年はレイがアイスバインでリベンジに成功。また、2024年8月には三冠ヘビー級選手権でも対戦しており、当時の王者・安齊がタイトル防衛に成功している。
まずは両者、相手の出方を慎重に伺う。ロックアップからロープに押し込んだ安齊がエルボー。レイもすぐにチョップで応戦。安齊がドロップキックを放てば、レイは強力なショルダータックルで場外戦へ。エルボーとチョップの壮絶なラリー。レイは応援タオルを使った反則ファイトで試合を優位に進める。リングに戻ると重いチョップをこれでもかと打ち込んだ。5分経過。再び場外戦へ。ネックハンギングツリーから鉄柱とのサンドイッチを狙ったが、安齊はギリギリで回避してジャンピング・ニーアタック。リングに戻り串刺しエルボー。ドロップキックからスロイダー。さらにリング中央でフェイスロックを極める。レイはなんとかロープに辿り着き、エルボー合戦に突入。レイがタックルで黙らせると、雪崩式ブレーンバスター。安齊はすぐに立ち上がり、後頭部へジャンピング・ニー。10分経過。ダブルダウンカウント7で立ち上がり、安齊がエルボーを叩き込みながら前へ。レイもチョップでコーナーに押し込む。BBQボムは決められなかったが、冷静に動きを見てチョークスラム。串刺し攻撃狙いは安齊がコーナーに飛び乗ってのヒザで撃墜。ジャンピング・ニーで追撃すると、再びフェイスロックでギブアップを迫る。ロープエスケープされて15分経過。ジャーマンを狙った安齊だが、決められず頭突き合戦。ボディアタックをかわした安齊は、しつこくフェイスロック。レイが強引に切り返そうとしても、ジャーマン・スープレックス。しかしレイもバックドロップで叩きつける。アイスバインは空を切り、安齊がスクールボーイ。顔面を張り飛ばしたレイは、ジャンピング・ニーを受け止めてBBQボム。カウント2.9。ならばと、猛烈なアイスバインで安齊の体が一回転。圧巻の畳みかけで5勝目をもぎ取った。
メインイベントの結果を受け、5.18大田区総合体育館大会の決勝トーナメントでは、Aブロック1位の秀樹とBブロック2位のレイ、Bブロック1位の本田とAブロック2位の宮原が激突し、各試合の勝者によって優勝決定戦が争われる。メインイベント終了後、ベスト4がリング上に集結し、舌戦を繰り広げる。レイは「オレが全員ぶっ倒して、必ず優勝してやるぜ!楽しみにしてろ!DOOM!」と叫んで札幌2連戦を締めくくった。春の祭典は激闘に次ぐ激闘を経て、いよいよ最終戦へ。45回目のチャンピオン・カーニバル、歴史に名を刻むのは果たして?
<試合後のリング上でのマイク>

「勝ったぜ!フォー!これでこのオレ、斉藤レイは決勝トーナメント勝ち進んだぜ!フォー!まぁ振り返れば今回のチャンピオン・カーニバル、開幕戦からオレは3連敗だった。だが、オレは1ミリたりとも諦めなかった。必ず優勝決定戦に行って優勝できると、オレ自身が信じていたからだ!フォー!勝ち進んだことをオレの大好きな北海道でできたことがとてもうれしく思うよ。どうだお客さん、全日本プロレスはおもしろかったか?(拍手喝采)また見に来てくれるか?(場内大歓声)ありがとうみんな。北海道は本当にうまいものがたくさんある。そんなうまいものをつまみながら乾杯といきてぇところだが、どうやらそうはいかねぇみてぇだな。オイ!オレ以外に勝ち進んだ鈴木秀樹いるんだろ?出てこいよ!カモン!」
リングインした鈴木がマイクを奪う。
秀樹「名前を出してくれてどうもありがとう。名前を出してくれたお礼に、5月18日、オマエの兄貴と同じように絞め落として勝ってやるからな。ただオレはオマエとやるのが、このチャンピオン・カーニバルの目的じゃない。もう一つのヤマ。そこで本田竜輝にキッチリ勝つ宮原健斗と決勝戦をやるのがオレの目的だから。オマエなんか目じゃねぇんだよ」
本田が絶叫してリングに飛び込む。
本田「オォーイ!オイコラ!テメェ!オイ宮原健斗、上がってこい!オイ!オマエ(レイ)は堂々としゃべりやがってムカつくんだよ!テメェ(秀樹)はな、準決勝の前に相手のこと考えてんじゃねぇよ!まずは準決勝だろ!オイ宮原健斗、上がって来い。準決勝の宮原健斗しかオレは見てねぇぞ。大田区総合体育館、勝負だ!早く上がって来いよ」
宮原「さぁいよいよチャンピオン・カーニバル残すところあとひとつだ。4人揃ったな。オレはなテメェらと違ってな、2連覇がかかってるんだ。そしてなにより、日本全国のプロレスファンがこのスーパースター宮原健斗の優勝を待ち望んでいるんだ。そこで会場のみなさま、そして日本全国のプロレスファンのみなさまに聞きたい、斉藤レイ、鈴木秀樹、本田竜輝、宮原健斗、誰が優勝することを望みますか?正直な声を聞かせてくれ!(4人へ声援が飛ぶ)満場一致だ!5月18日、東京・大田区総合体育館、優勝するのはオレだ」
宮原・秀樹・本田が引き揚げると、レイが改めてマイク
レイ「ぺらぺらぺらぺらマイクが長いよ。まぁいい。5月18日、大田区大会で全員まとめてぶっ倒してやるぜ!フォー!じゃあ、改めてアイツらに宣戦布告して、ここを締めるぞ。行くぞお客さん!5月18日、大田区大会でオレが全員ぶっ倒して、必ず優勝してやるぜ!楽しみにしてろ!DOOM!」

〈バックステージコメント〉
レイ「フォー!勝ったぜ!安齊勇馬をぶっ倒してやったぜ。これで最後5月18日、大田区大会の優勝決定トーナメントに繋げたぜ。安齊勇馬、さすがは元三冠チャンピオンなだけはあるな。なかなか苦戦したし、危なかったぜ。だが、今日勝ったのはこのオレ、斉藤レイだ。そしてさっきリング上でも言った通り、オレはこうなることを1ミリも諦めちゃいなかった。最後にこのまま突っ走って必ず優勝してやるぜ!あのドでけぇトロフィーをこの手に収めてやる!フォー!」

安齊「これでオレはBブロック予選敗退か。史上最年少覇者の夢もこれで潰えた。ただ、何年かかっても、いや、そんな先の未来じゃないな。オレは来年にでも、あのでっかいトロフィー必ず手にしてみせるぞ。そして今年のチャンピオン・カーニバル、オレのことずっと見てくれて応援してくれた人、ありがとうございました。そして、カッコいいところ見せれなくてすみません。ただ、これからもオレのこと見ててください。ありがとうございました」
