「サマーアクションシリーズ2025」7月21日(月・祝)大阪大会詳報&試合後コメント
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サマーアクションシリーズ2025・第3戦となる大阪大会は、激闘が続く『ゼンニチJr.フェスティバル2025』公式戦に加え、三冠ヘビー級選手権試合、同王座の次期挑戦者決定戦が開催された。
〈第1試合〉
ゼンニチJr.フェスティバル2025 Bブロック公式戦 30分1本勝負
“ミスター斉藤”土井成樹 vs 阿部史典

“ミスター斉藤”土井成樹は、初戦で青柳亮生に敗れたが、富山大会で田村男児に勝利して星取を五分に。2戦目となる阿部史典は開幕戦で田村に敗れて黒星発進。両者は、2023年のジュニアリーグでも対戦しており、その時は土井が勝利している。
オープニングマッチは、一進一退の攻防が続く中、クリーンブレークで離れた土井に阿部がバチバチな打撃。スリーパーホールドで捕らえると、頭部に嚙みついていく。ドロップキックをかわしてPK。劣勢が続いた土井だが、スパインバスターで反撃に転じてサンセットフリップを投下する。DOI555が不発に終わると、阿部が一気にお卍固め。低空ドロップキックが空を切りくやしがったが、延髄斬り、回転浄土宗、サッカーボールキックと畳みかけた。負けん気を爆発させた土井が、すぐに立ち上がって打撃戦。阿部はアイルビーバックから伊良部パンチをブチ込む。蹴りを避けた土井が丸め込み。今度こそDOI555を決めて、バカタレスライディングキックへ。阿部が読んでアイルビーバック式ハムロールもカウント2。さらにフランケンシュタイナーで飛びついたが、土井は勢いを利用してひっくり返し、カウント3つ。2勝目を挙げて、勝ち点を4に伸ばした。
<バックステージコメント>
土井「勝ちは勝ちや。どんな勝ち方でも3つ入ったら勝ちは勝ちや。今オレ単独首位やろ?4点や。最後を目指して、これは獲ってから、後は結果次第やで。取り敢えず目先、あと1試合、残り1試合獲るから」
阿部「2戦目も負けました。まだ分かんないでしょ。まだ分かんない。次は必ず勝ちますよ」
〈第2試合〉
ゼンニチJr.フェスティバル2025 Aブロック公式戦 30分1本勝負
井上凌 vs 立花誠吾

井上凌は開幕戦で佐藤光留に秒殺負けを喫したが、2戦目でライジングHAYATOから会心の勝利。アップタウン所属の立花誠吾は、7.20富山大会で世界ジュニアヘビー級王者・吉岡世起と対戦したが、初戦を落とし。両者は過去に4度シングルで対戦しており、立花がすべて勝利している。
キャリア4年目で結果を求める井上がタックルでなぎ倒すと、立花がヤンキース座りでにらみつける。場外に落とされた立花は、エプロンからの蹴りを受け止めて鉄柵に叩きつけた。リングに上がると、マンハッタンドロップからケンカキック。スリーパーから逃れた井上は、鋭い蹴りを胸板に打ち込んで、レッグラリアットをお見舞い。串刺し式のフロントハイキック、ドロップキックからハーフハッチ・スープレックスの体制。立花がエルボーで抵抗しても、ブレーンバスターを切り返して投げる。立花も根性を見せてスピア。エルボーの連打からバックドロップ。イケメン落としから抜け出した井上もソバットからDDT。すかさず大観音スープレックスでフィニッシュを狙ったが、立花は決めさせず丸め込みで反撃。ラリアットでねじ伏せると、イケメン落とし。井上が肩を上げても、えびす落としからダメ押しのヤンキーハンマーで3カウントを奪取。2戦目で勝ち点2をゲットした。
<バックステージコメント>
立花「ここからまだ間に合うよな?全勝優勝。1回負けただけだから、あと全部勝てば全勝優勝。井上、正直舐めてたわ。マジで飛ぶかと思ったよ。まぁいい、勝ったのはオレだからな。何回でも言ってやるよ。オレがジュニアチャンピオンになってからな。あぁーん!」
井上「くそ…、ここで勝てば優勝への道、もう一歩進めるとこだったのに…。でも、可能性まだあるよな。あと1人、世界ジュニアチャンピオン、必ずオマエを蹴落としてジュニフェス必ず絶対に自分で獲ってみせるよ」
〈第3試合〉
6人タッグマッチ 30分1本勝負
鈴木秀樹 吉岡世起 青柳亮生 vs 斉藤レイ 中之上靖文 佐野蒼嵐

斉藤レイが大阪府箕面市出身の大日本プロレス・中之上靖文、大阪プロレス所属の佐野蒼嵐とトリオを結成。対するは、世界タッグ挑戦を控える鈴木秀樹、世界ジュニアヘビー級王者の吉岡世起、アジアタッグ王座を保持する青柳亮生のトリオ。
レイと秀樹の対戦でスタート。ゴング直後に秀樹が突進していったが、レイが分厚い肉体で迎え撃ち、相撲の稽古でかわいがる。全日ジュニアのエース・亮生と大阪プロレス期待のホープ・佐野が対峙。佐野は亮生の素早い動きに対応して見せた。古巣参戦となった中之上は、WRESTLE-1時代の同僚・吉岡との再会で火花を散らす。中之上がフットスタンプ、リバーススプラッシュを決めれば、吉岡はカウンターの蹴りからシザースキック。吉岡がタッチを求めたが、亮生とギクシャクする。秀樹がリングに上がると、中之上はミサイルキック。レイがぶちかましを見舞って、連続串刺し攻撃、3人がかりで踏みつけていく。佐野がエルボー、スピアで突っ込むと、秀樹はジャーマンドライバーで形勢逆転。亮生と吉岡がアシストに飛び込んだが噛み合わない。吉岡は亮生をステップにしてのスイングDDT。亮生も「押さえておけ!」と吉岡を場外に落として、ムーンサルトアタックを発射。この間に蘇生した秀樹が佐野にバックドロップ・ホールドを決めて貫禄の勝利を収めた。
<バックステージコメント>
亮生「今日は公式戦がありませんが、なんだアイツは。吉岡!反対ブロックだろ?関係ねぇのに指示出してきやがってよ。先輩とか知らねぇけど関係ないんだよ。決勝で当たるかは分からないけれども、オレは優勝してアイツが持ってる世界ジュニアに辿り着くからな。おのずとやり合うことになるだろう。楽しみにしてるぞ」
吉岡「青柳亮生、あの野郎。こっちは先輩だぞ。優しい顔して最後巻き添えしやがって覚えておけよ。ブロック違うけど、そのうちやってやるからな、このヤロー!」
斉藤レイ「なかなかカオスな試合だったな。まぁそんなことより、今日は兄・斉藤ジュンの三冠防衛戦があるぜ。必ず本田竜輝をぶっ倒して、防衛してくれるだろう。楽しみだぜ。フォー!」
佐野「すいません。自分が負けてしまって。全日本プロレスさん、2度目の参戦をさせていただきました。何としてでも勝って爪痕を残したかったんですけど、まったく歯が立たず負けてしまいました。次チャンスがあったら、次は僕が勝ちます」
中之上「個人的には何年ぶりですかね。9年ぶりくらいの参戦で、知らない人ばかりで何もできなかった悔しい結果になったんですけど、もし次があるなら彼(佐野)が言ったようにインパクトを残して、また頑張りたいと思います」
〈第4試合〉
三冠ヘビー級王座次期挑戦者決定戦 シングルマッチ 時間無制限1本勝負
青柳優馬 vs デイビーボーイ・スミスJr.

青柳優馬とデイビーボーイ・スミスJr.が三冠ヘビー級王座次期挑戦権を巡り激突。今大会のメインイベントで行われる三冠戦、斉藤ジュンvs本田竜輝の勝者に挑戦する。両者のシングル戦績は、3戦してスミスの2勝1敗。スミスは昨年11月、札幌大会で優馬を破って、三冠ヘビー初戴冠を果たした。スミスがブルドッグボムで勝利した3.29大田区大会以来の一騎打ちとなる。
試合開始のゴングと同時に優馬がドロップキック。スクールボーイ、逆さ押え込み、回転足折り固めと丸め込みを連発して秒殺勝ちを狙う。スモールパッケージホールドを踏ん張ったスミスは、豪快なブレーンバスター。場外戦に突入すると、パワースラムで叩きつける。場外カウント9で青柳がリングに戻ると、スリーパー、ヘッドシザースでスタミナを削り、頭突き、サイドスープレックスで追撃。防戦一方となった優馬だが、バックドロップを潰して反撃開始。打点の高いドロップキックを直撃させ、串刺しジャンピングエルボー。さらにはクロスボディ。フロント・ネックロックで絡みつくと、スミスは強引にスープレックス。エルボーで追撃を仕掛け、パワースラムを決めてカバー。カウント2。ギロチンドロップを投下したが、優馬は3発目を回避してジャックナイフ固め。スミスはフロントハイキックで鎮圧して、ジャンピング・ニーアタック。ブルドッグボムの体制に入ると、優馬は回転エビ固め。再び優勢となったスミスがラリアットからバックドロップ・ホールド。これでも優馬は沈まない。意地でブルドッグボムを決めさせない優馬がフロント・ネックロックで締め上げていくと、エンドゲームへ移行。完全に動きを封じられたスミスは、たまらずギブアップ。優馬が三冠ヘビー挑戦権を勝ち取った。
<バックステージコメント>
優馬「よし勝った。デイビーボーイ・スミスJr.に勝ったぞ。次、斉藤ジュンなのか、本田竜輝なのか、どちらでもかまいませんが、このアジアと世界タッグと、そしてトリプルクラウン3つゲットして、この夏、青柳優馬はベルトまみれになるぞ。そして次8月3日、大田区で世界タッグの防衛戦決まってますけども、そこはしっかりと守り抜いた上で三冠も獲って、ベルトまみれになりましょう。鈴木秀樹!オレは常に全力だ。何事にも全力で取り組んでいる。それが青柳優馬のポリシーだ!」
〈第5試合〉
8人タッグマッチ 30分1本勝負
宮原健斗 芦野祥太郎 綾部蓮 小藤将太 vs 大森北斗 羆嵐 他花師 タロース

休憩明けの第5試合では、宮原健斗&芦野祥太郎&綾部蓮&小藤将太が北斗軍の大森北斗&羆嵐&他花師&タロースと激突。綾部とタロースは、8.3大田区大会での一騎打ちが決まっている。
試合がスタートすると、健斗コールと他花師コールが交錯。他花師へのコールがやや勝る。他花師が右手を差し伸べたが、宮原は応じず場内はブーイング。騙し討ちで先手を取った他花師は、ラフ殺法とパワーファイトで圧倒した。芦野と羆嵐の同期対決。芦野は執拗に羆嵐の雄叫びを阻止する。羆嵐はボディスラムで叩きつけ、ようやく野生の雄叫び。芦野はレスリングのテクニックからエルボーを見舞う。身長2メートル13センチのタロースがリングインすると、2メートルの綾部もリングに上がり、何度も正面衝突。タロースが打ち勝つとリーダーにチェンジ。「投げるぞ!」とアピールした北斗だが、綾部は逆にボディスラム。宮原組が北斗を袋叩きにする。場外の各所で大乱闘が繰り広げられ、リングに戻った北斗は小藤にロックオン。小藤がドロップキックを放つと、芦野が俵返しで追撃。北斗も意地のRKO。羆嵐が続いて、串刺しラリアットを叩き込み、セカンドロープからのダイビング・セントーン。アルゼンチンバックブリーカーを切り抜けた芦野は強烈なジャーマン。第3の故郷・大阪で躍動するスーパースター宮原は、序盤にやられた分を他花師に倍返し。4人に囲まれた他花師も地獄突きの乱れ打ち。北斗が急所攻撃のオンパレードで主導権を握ると、北斗軍スペシャルを宜言。北斗だけが叩きつけられる事態となったが、タロースが宮原組を一掃。小藤にフロントハイキックを見舞うと、超ハイアングル・チョークスラム「Ride the lighten daddy」で完全粉砕した。
<バックステージコメント>
北斗「止まらない。これが北斗軍の勢いってやつだ。タロースは大田区で綾部だっけ?オマエ、自分よりデカいやつに勝てるのか、そんなガリガリな体で。そしてオレたちは明後日ドラゴンゲートのYAMATO、横須賀ススム、B×Bハルク、上等な相手だと思うよ。こいつらに勝てば6人タッグのベルトは箔がつくぜ」
他花師「リーダー、楽勝の湖や、あんなん。DRAGONGATE!しょっぱすぎんのじゃコラ!オマエらの塩分濃度、何度じゃコラ、アホ!」
北斗「そういうことだ。DRAGONGATE、オマエらしょっぱいんだから、オレたちが胸貸してやるよ」
宮原健斗「今日の大阪もこの新世界タッグのベルトと共に入場して、どうやら皆の衆から悲鳴が起こったようだな。さぁ8.3全日本プロレス夏祭り。夏のフェスティバル!鈴木秀樹、真霜拳號、この日本全国期待感たっぷりの世界タッグ戦、フェスティバルがどんなもんか世の中に見せてやろうじゃねぇか。ただ!防衛してまだまだこのベルトと日本全国行く」
綾部「大田区大会での一騎打ちが決まったタロース、今のところ8人タッグでしか当たっていないから。1対1でやり合おう」
芦野「まだかザイオン、早く帰ってきてくれよ。オマエとのタッグが恋しいんだよ。また一緒にペイントしてタッグ早く組みてぇんだよ。8月3日大田区総合体育館まで我慢できねえよ。そしてオデッセイ、楽しみだな。バカデカい怪物と組むのが楽しみでしかたねぇよ」
小藤「全日本プロレスに上がった時から大きい選手と戦うことは覚悟の上で戦っています。でも負けるのはくやしいです。もっと強くなって、デッカくなって必ずリベンジしてみせます」
〈第6試合〉
ゼンニチJr.フェスティバル2025 Aブロック公式戦 30分1本勝負
ライジングHAYATO vs 佐藤光留

ライジングHAYATOは開幕戦で世界ジュニアヘビー級王者・吉岡を撃破も、2戦目で井上に不覚を取り1勝1敗。佐藤光留は初戦で井上から秒殺勝利を収めると、「ジュニフェス、全部、秒殺で勝ってやる!」と言い放った。
両者が相手の出方を伺い静かな立ち上がり。光留がグラウンドに引き込もうとするが、HAYATOはコーナーに座って応じない。光留がローキックから腕を取ると、華麗に抜け出したHAYATOがドロップキック。バク宙フェイントを見せようとしたが、ロープに飛んだ瞬間に光留が蹴りで迎撃した。ジャンピング・ハイキック、ミドルキックから、「投げるぞ、オイ!」とアピールして水車落とし。フォールを返したHAYATOの腕を取ると、巧みにアンクルホールドに移行した。サッカーボールキックから腕絡み。脇固めに切り変えると、両足も固める。なんとかエスケープしたHAYATOは、エルボーを打ち込んだが、光留が「ぜんぜん痛くありません」と強烈なミドル。ドロップキックで流れを変えたHAYATOは、自慢のスピードでかき乱す。トラースキックをクリーンヒットさせると、光留が笑顔を見せて張り手合戦で我慢比べ。光留は掌底からマシンガンラッシュ。HAYATOが丸め込みを見せても、アンクルホールドで捕獲する。抜け出したHAYATOはゼロ戦キックで場外に追いやり、スワンダイブ式プランチャ。光留がワキ固めで絡め捕ろうとすると、HAYATOのファルコンアローが炸裂。チャンスを手繰り寄せたHAYATOは、シド・ヴィシャスで華麗に宙を舞い、くせ者・光留を攻略。2勝目をマークして単独首位に躍り出た。
<バックステージコメント>
HAYATO「勝ったよ。ジュニフェス2勝目。佐藤光留強かった。ただ変態だけのアイツが変態も極めれば、あんだけ強くなれるんだね。オレはPUNKを極めるよ」
〈第7試合・セミファイナル〉
ゼンニチJr.フェスティバル2025 Bブロック公式戦 30分1本勝負
MUSASHI vs 田村男児

MUSASHIは初戦で亮生とのシングル初対決を制してスタートダッシュに成功。『Jr. BATTLE OF GLORY2023』優勝者で2年ぶりの開催となったジュニアリーグ戦で連覇を狙う田村男児は、開幕戦で阿部を撃破したが、2戦目で土井に敗れており、1勝1敗・勝ち点2で足踏み状態となった。
両者はシングル初対決。セミファイナルのBブロック公式戦は、田村が高速タックルで先制すると、ストンピングを落として「来いよ」と挑発。エルボーのラリーから場外戦へ。怒りのMUSASHIが何度も鉄柵に叩きつけていく。タックルを見舞った田村は、エプロンを利用したDDT。リングに戻すと、しつこくスリーパーで絡みつき、首にダメージを蓄積させる。MUSASHIはドロップキックでやり返し、コーナーに詰めてエルボーを連打。5分経過。田村が俵返しで投げると、MUSASHIも負けじとジャーマン。エルボー合戦で意地の張り合い。田村がヘッドバットを仕掛け、MUSASHIはダウン。立ち上がったMUSASHIが頭突きで応戦してトラースキック。エストレージャ・フトゥーロで仕留めにかかるがカウント2止まり。ならばと二天一流を狙うも、落とされる前に田村は脱出。顔面蹴りを連発したMUSASHIだが、田村も剛腕を振り抜く。ショートレンジ式ラリアットを後ろから前から何発も叩き込んでいくと、ロープに走って渾身の一発。自慢のパワーでMUSASHIを沈めた田村が2勝1敗・勝ち点4で土井に並び、Bブロックの首位タイとなった。
<バックステージコメント>
田村「2勝目。昨日のMUSASHI選手のマイクが魂をぶつけたよ。負けてらんない。今日はどうしても負けられなかった、ああいうマイクをされると。誰にも負けたくない。だから次も勝って決勝トーナメントに進めたい。今日対戦してみて生き様を見せられました。」
MUSASHI「負けたね、くそ。昨日の青柳亮生といい、今日の田村男児といい、強いやつばっかだよ。このジュニアリーグめちゃくちゃ楽しいね。でも今日みたいに負けたら元も子もない。Bブロックあと2戦、何が何でも勝つよ」
〈第8試合・メインイベント〉
三冠ヘビー級選手権試合 60分1本勝負
【第75代王者】斉藤ジュン vs 本田竜輝【挑戦者】

三冠ヘビー級チャンピオンとして盤石の防衛ロードを築く斉藤ジュンは、6.18後楽園ホール大会で難敵・秀樹の挑戦を退け5度目の防衛に成功。試合後、優馬とスミスが挑戦をアピールしたが、本田竜輝がチャンピオンのスイーツを強奪。怒り心頭のジュンが本田を逆指名して、三冠ヘビー・真夏の大阪決戦が決定した。両者はシングルでは3戦して、ジュンの2勝1敗。三冠ベルトを懸けての対戦は今回が初めてだ。
第4試合で挑戦権を獲得した優馬が放送席で見守る中おこなわれたタイトルマッチは、ロックアップから力比べ、リストの取り合い。本田がタックルで均衡を破ると、ジュンもフロントハイキックで場外へ蹴り落とす。肉弾戦に持ち込んだ本田が優勢となり、鉄柵を使って腕をロック。レフェリーが注意すると、反則カウントを叫んで自分のペースに持ち込んだ。対するジュンも鉄柵に振り返して強烈な顔面蹴り。イスを手に取ったがレフェリーが制止。スイーツを奪われた恨みをぶつけ主導権を握ったジュン。エルボードロップを投下して、踏みつけていく。連続串刺し攻撃から滞空時間の長いブレーンバスター。チョークスラムは未遂に終わり、本田がスパインバスターで突破口。奇声をあげての串刺しラリアット、スピアで追加攻撃。ジュンは突進を受け止めると、コーナーに乗せて雪崩式の大技狙い。投げることはできなかったが、ダイブを狙った本田を長い脚で撃ち落とした。エプロンで激しくやり合うと、本田がジャーマンを成功させる。10分経過。後頭部を強打したジュンは、場外カウント9ギリギリでリングイン。本田がラリアットで襲い掛かると、追走して壮絶な打撃戦。ジュンは張り手から強烈なニーアタック。雪崩式ブレーンバスターを決めたが、本田がすぐに立ち上がり猛突進。ブレーンバスターで巨体を投げ切る。再びエルボー合戦。ジュンはチョークスラムで叩きつけ、サイコブレイクを狙いバックを取る。本田が決めさせず脇固め。ロープに逃れたジュンは、ラリアットを迎撃してフロントハイキック。ヒザも突き刺していく。本田が頭突きからラリアット。もう一発ブチ込んでカバー。ニアロープで3カウントは奪えない。すると今度は馬乗りになってエルボーを乱射。非常な顔面蹴りを連発したが、怒りが爆発したジュンも荒々しい打撃。コーナーに詰められた本田は、体制を入れ替えて顔面に連打を浴びせる。崩れ落ちたジュンが立ち上がると、串刺しラリアット、投げっぱなしジャーマンから走り込んでのラリアット。カウント2.9。ならばと必殺のファイナルベントを敢行。誰もが本田の勝利を確信したが、ジュンは3カウントを許さない。猛攻を耐え抜いたジュンが体ごとぶつかっていくラリアット。本田がジャーマンでやり返しても、スピアからジャックハマー。本田が執念でキックアウトすると、Dying Lightをズバリ。これでも本田は沈まなかったが、最後の切り札・Days Goneで熱戦に終止符。紙一重の攻防を制し、6度目の防衛を飾った。
試合後、ジュンが本田の奮闘を認めて勝利のスイーツをおすそ分けすると、白熱の三冠戦を見届けた優馬がエプロンに上がる。優馬は「チャレンジャーの分際でひとつお願いがあります」と切り出し、「ボクの地元、8月10日の松本でそのベルトに挑戦させてもらえないでしょうか」とアピール。優馬の挑戦を喜んだジュンは、「地元で赤っ恥をかくことになるぜ。それでもいいのなら、オマエの挑戦を受けてやる。青柳優馬、DOOM!」と受諾。8.10エア・ウォーターアリーナ松本大会(長野)でのタイトルマッチが決定的となり、真夏の大阪決戦はDOOM締めで幕を閉じた。
<リング上のマイク>

ジュン「三冠ベルト防衛したぞ!本田竜輝、今日の試合はバチバチに激しくて熱い試合だった。オレはオマエに甘いものを取られてから怒りで我を忘れていたんだが、今日の熱い試合をしたら、それも吹き飛んだ。オマエはめちゃくちゃ元気でめちゃくちゃうるさい。だけど、何をするにも一生懸命で真っ直ぐなプロレスラーだ。本田竜輝、今日オレはオマエと三冠戦ができてうれしかったぜ。またいつかやろう。ということで、お待ちかねの甘いものの時間だ。ミスター斉藤、あれを持ってきてくれ」
土井「おめでとう!(ジュンにスイーツを届ける)」
ジュン「これはデリチュースのチーズケーキだ。おいしいやつだ。いただきます。めちゃくちゃおいしい。すっごいチーズが濃厚で、この甘さがオレに染みわたる。チーズの世界に迷い込んだぜ。オレはオマエにはやらない!」
*本田が泣きそうな表情を見せると、場内あげてコール。
ジュン「やっぱり甘いものはみんなで食べなきゃおいしくないな。本田竜輝、あげるよ。やっぱりみんなで食べるとおいしいな。もう甘いものは人から盗むんじゃないぞ」
*本田と入れ替わり、優馬がエプロンに上がる。

優馬「オレもそのチーズケーキ食べたいんだけど。チーズケーキよりもそのベルトが欲しいの。ちゃーんと、デイビーボーイ・スミスJr.をやっつけて辿り着いたんだ。チャレンジャーとして挑ませてもらうんだけど、チャレンジャーの分際でひとつお願いがあります。次、挑戦する場所をボクの地元、8月10日の松本でそのベルトに挑戦させてもらえないでしょうか、チャンピオン」
ジュン「青柳優馬、あんたが来てくれたのは、めちゃくちゃうれしいよ。だが、本当にいいのか?あんたの地元・長野県の松本でオレに負けたら地元で赤っ恥をかくことになるぜ。それでもいいのなら、オマエの挑戦を受けてやる。青柳優馬、DOOM!」
*優馬は解説席に戻る。
ジュン「というわけだ、お客さん。オレは次、青柳優馬の挑戦を受ける。オレが防衛するところをしっかりと見るがいい。よし、じゃあ甘いものも食べたし、次はタコ焼きでも食べに行こうかな。そしたらやっぱりまた甘いものだ。じゃあ最後締めるから、みんな立ってくれ。夏もいよいよ本番だ。みんなで一緒に乗り切っていこう。3、2、1、DOOM!」
<バックステージコメント>
ジュン「よし、三冠ベルト6度目の防衛だ。うるさい本田竜輝を黙らせてやったぜ。お客さんがどうのこうのとかじゃなくて、やっぱり甘いものはみんなで食べなきゃいけないからな。最後あげたよ。でも一緒に食べたらやっぱりおいしいな。今日用意したこのチーズケーキ、おいしからみんなも買ってくれ。そして、青柳優馬。あんたが挑戦に来たのはうれしいぜ。地元の長野県の松本でこのベルトを懸けてやりたいと。まぁ、それはいいんだが、オレは誰にも止めることはできない。地元で赤っ恥をかくがいい。DOOM!次も楽しみだ」