「第12回 王道トーナメント」【開幕戦・1回戦】8月24日(日)後楽園大会詳報&試合後コメント
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<第1試合開始前>

全16選手参加の『王道トーナメント』が開幕し、今大会では1回戦3試合がおこなわれた。第1試合開始前にはトーナメント出場選手による入場セレモニーが実施され、前年度優勝者の綾部蓮から優勝トロフィーを返還。開会宣言ののち、今大会のメインで激突する宮原健斗と真霜拳號の2人が残り視線をぶつけ合った。
<第1試合>
タッグマッチ 15分1本勝負
青柳亮生 ライジングHAYATO vs 田村男児 井上凌

オープニングマッチはジュニア4選手によるタッグマッチ。青柳亮生は8・10松本大会で吉岡世起を下して世界ジュニア王座を奪取し、今大会では『ゼンニチJr.フェスティバル』決勝戦で激闘を展開したライジングHAYATOとの“アツハヤ”タッグを結成。対戦相手の田村男児はジュニフェス公式戦では亮生に敗れており、井上凌ともども“おいしい獲物”を前にアピールしていきたいところだ。
先発は亮生と田村。田村がショルダータックルで倒せば、亮生はスピーディーなロープワークからドロップキックを放って譲らない。それぞれタッチでHAYATOと井上の攻防。HAYATOが強烈なオーバーハンドチョップを見舞って、場内のどよめきを誘う。井上は得意の蹴りを叩き込むが、ロープ際のHAYATOへの突進はかわされて場外へ。HAYATOは田村も場外に落とすが、飛び技はフェイントで亮生とポーズを決める。エプロンに上がった田村&井上を亮生&HAYATOがドロップキックで落とすと、同時にプランチャを発射して沸かせる。その後もアツハヤが連係も駆使して井上を攻め立てる。防戦の井上は亮生にレッグラリアットを決めて、田村につなぐ。田村は亮生に串刺しショルダータックルからブレーンバスター。俵投げは亮生が抵抗。HAYATOとダブルのブレーンバスターを狙うも、田村が切り返してまとめて2人を投げ切る。亮生は田村に旋風脚を決めてHAYATOにタッチ。
HAYATOは高速ロープワークからバックエルボー。田村は蹴り足をつかみ、担ぎ上げるとバックブリーカー。タッチを受けた井上がHAYATOにミドルキック、串刺し低空ドロップキック。田村のアシストからハーフハッチ・スープレックスもカウント2。HAYATOは相手チームの誤爆を誘うと、亮生との合体コードブレイカーから合体ネックブリーカー・ドロップ。シド・ヴィシャス狙いは井上がかわす。田村が亮生をラリアットで吹っ飛ばし、井上がHAYATOに大観音スープレックスを狙う。これは踏ん張られるもバックドロップで投げ捨て、さらに蹴りから変型フェースバスター。再度、井上が大観音スープレックスの体勢に入るも、HAYATOが切り返して十字架固めの体勢で絡みつく。すかさず亮生がスワン式ミサイルキックでアシストを加え、そのままHAYATOが押さえ込んで3カウント。アツハヤタッグが田村&井上の奮闘を断ち切り、息の合った連係も駆使して快勝を収めた。
<亮生組のコメント>
HAYATO「王道トーナメントが始まって、それでジュニアの選手が体を休めるためにゆっくりするんじゃないかって思ったかもしれないけど、そんなことはしないよ。王道トーナメントにジュニアは出てないけど…」
亮生「(ここで割って入って来る)HAYATOさん! 久しぶりですね。決まりましたね。久々に試合前にちゃんと打ち合わせをしました。いいんじゃないの、進化した青柳亮生、進化したライジングHAYATO。かけ合わさっちゃったら、とんでもないんじゃないか。青柳亮生は楽しみだよ」
HAYATO「話の途中だったけど、Let’s Punk」
※田村&井上はノーコメント
<第2試合>
6人タッグマッチ 20分1本勝負
本田竜輝 綾部蓮 小藤将太 vs 大森北斗 羆嵐 他花師

第2試合では8・31神戸大会でトーナメント1回戦を控える羆嵐と本田竜輝が前哨戦で激突。WRESTLE-1時代の先輩・後輩関係にある2人だが、全日本マットで着々と実力と実績を重ねてきた本田としては、かつての印象を覆すような闘いぶりを前哨戦の段階から羆嵐に見せたいところ。
試合前から本田は羆嵐に近づき、視線をぶつける。そのまま2人は先発で対峙し、ロックアップから攻防をスタート。ロープに詰めた羆嵐がクリーンブレークから雄叫び。再びロックアップからロープに詰められた離れ際に本田がガットショット。羆嵐をロープに詰めて、レフェリーとともに「1、2、3、4!」。他花師が「どういう意味があるんや!」とヤジを飛ばす中、羆嵐が本田にドロップキックを決めて北斗にタッチ。北斗は小藤に対して「大人のセクシーを教えてやるよ」と言い放ち、ロープに詰めると、離れ際にセクシーポーズ。小藤はアームドラッグから北斗の腕を固める。北斗はエルボーからヒップトスを決めると、自軍コーナーに持っていき、他花師につなぐ。
他花師はなぜかサングラスをかけたままのファイトを見せ、小藤に地獄突きからバックドロップの体勢で担ぎ上げると、そのまま前方に投げ飛ばす。小藤は羆嵐に果敢にチョップを放っていく。しかし、羆嵐はビクともせず、ボディースラムで叩きつけられ、セントーンも食らう。防戦の小藤は北斗の突進を迎撃し、ドロップキックを決めてようやく綾部につなぐ。綾部は北斗に串刺しバックエルボー、ボディースラム。フルネルソンを決められるも、スタナーで切り返して他花師にタッチ。サングラスを取った他花師は綾部に地獄突きの乱れ打ち。本田、小藤にも地獄突きを連発し、綾部の急所も蹴り上げて羆嵐にタッチ。羆嵐と本田がショートレンジでラリアットを見舞い合い、本田は走り込んでのラリアットでなぎ倒すことに成功。羆嵐もラリアットを返してブレーンバスターの体勢に入るも、本田が切り返して叩きつけ、小藤にタッチ。小藤は相手チームにドロップキックを連発。綾部組が羆嵐にトレイン攻撃。小藤はミサイルキックをフィッシャーマンズ・スープレックスを狙う。これは決められずも、丸め込みで羆嵐に食らいつく。北斗、他花師のアシストを受けた羆嵐はランニング・クロスボディーアタック。カウント2で返されると、コーナートップからのダイビング・セントーンを叩き込んで、小藤を粉砕。羆嵐は本田の眼前で絶好調ぶりを見せつけた。
<北斗軍のコメント>
北斗「本田竜輝、オマエ、本当に完全に羆嵐を怒らせたよ。オマエ、やばいよ。ただの熱い試合で終わると思うなよ。オマエは完全に羆嵐を怒らせたんだ」
他花師「羆ちゃんに目、つけられたぞ」
北斗「完全に怒らせたんだ」
羆嵐「本田の前にまず、将太。イキがいいのはいいよ。まだまだ、まだまだ顔じゃないね。そして、本田…いや間違った、ホーンダ。オマエ、準備できてるのか? そのたるったるの体で、この俺、羆嵐に耐えられるか? あと1週間ある。あと1週間でせいぜい悪あがきしてな、鍛錬しておけばいい。完全に俺のコンディションがアイツより上手だったじゃねえか」
北斗「本田、いつまでも優しい先輩じゃねえぞ。本田にいままでいくら使ってきたんだよ?」
羆嵐「1000万、使ってきた」
他花師「オーマイガ!」
北斗「1000万使ってくれる先輩はなかなかいない。それをオマエは完全に怒らせたんだ」
羆嵐「ホーンダ、覚悟しとけよ」
他花師「おい、コラ。羆嵐に目つけられたら、もうアイツはおしまいや」
<綾部組のコメント>
本田「羆嵐! 1回戦、羆嵐、ぶっ倒してやるよ! 俺が入門したときに、この業界に入門したときに、一番お世話になった先輩だ。俺がぶっ倒して、ありがとうを伝えてやるぜ! ぶっ倒してやる!」
綾部「いよいよ王道トーナメント、始まったな。トーナメント優勝して連覇なんていうのは当たり前のことで、去年優勝の強さっていうのを見せた上で、また再び今日返還したトロフィーを綾部蓮の手に戻す。それだけだ」
小藤「北斗軍、フザけたユニットだと思ってたんですけど、メチャクチャ強かったです。でも今日、一つだけ、言えることは、今日の6人の中で間違いなくボクが一番カッコよかったです。ありがとうございました」
<第3試合>
6人タッグマッチ 30分1本勝負
斉藤ジュン 鈴木秀樹 デイビーボーイ・スミスJr. vs 芦野祥太郎 ザイオン オデッセイ

新生HAVOCが聖地に登場。8・30松江大会でのトーナメント1回戦を控える鈴木秀樹とオデッセイ、デイビーボーイ・スミスJrと芦野祥太郎が前哨戦で激突した。
HAVOCの入場時には観客がテーマ曲に合わせて「ハヴォック!」の大合唱。先発で芦野と対峙したスミスが腕をがっちりと固めていく。芦野も切り返してヘッドロックで捕獲。グラウンドに移行してともに譲らず、スタンドの攻防へ。スミスがヘッドロックでとらえ、ショルダータックルで倒す。芦野はスミスの足をうなくとらえてアンクルロックの体勢。これを逃れられた芦野はエルボースマッシュを放ち、ザイオンにつなぐと連係を決める。芦野がコーナーに上り観客を煽ると「ハヴォック!」のコールが起こる。HAVOCは場外戦で相手チームを痛めつける。オデッセイも秀樹を場外で圧倒する。リング上ではスミスがザイオンをデッドリードライブで投げ捨てて、ジュンにつなぐ。ジュンはザイオンに串刺しフロントキックを叩き込み、髪の毛をかきあげる仕草。ブレーンバスター狙いはザイオンが切り返し、カウンターでスーパーマンパンチを見舞う。タッチを受けたオデッセイはジュンにボディープレス。ジュン&秀樹をラリアットでまとめて吹っ飛ばし、艶めかしく腰を回すアピールから、ジュンに串刺しラリアット、ヘッドバットと攻勢に出る。
防戦のジュンは芦野のジャーマン狙いを踏ん張り、カウンターでラリアットを見舞ってスミスにタッチ。スミスは芦野に打点の高いドロップキック。ブレーンバスターの体勢は芦野が切り返して、アンクルロックを狙う。これは踏ん張られると、バックに回ってスミスに投げっぱなしジャーマン。さらにザイオンのアシストから高角度の投げっぱなしジャーマンを決めて、アンクルロックで捕獲。スミスは芦野を蹴とばして脱出し、カウンターのパワースラムを決める。6選手が入り乱れる中、秀樹はオデッセイにロープを利用してぶら下がり式の首4の字固め。そのまま場外戦でやり合う中、リング上ではスミスが芦野に投げっぱなしジャーマン、ショートレンジ・ラリアット。バックドロップ・ホールドはカウント2。ブルドッグボム狙いは芦野が切り返して、アンクルロックでとらえる。決して離すことなく締め上げ続けて、スミスからギブアップを奪った。
スミスから直接勝利を挙げてトーナメントに向けて弾みをつけた芦野を、ザイオン&オデッセイは肩車で祝福。3選手が勝利のアピールをすると、場内からは再び「ハヴォック! ハヴォック!」の大合唱とともに、「アシノ」コールも起こった。
<芦野組のコメント>
芦野「ザイオン! オデッセイ!(2人と両手タッチ&ハグ)。取ったぞ、俺が取ったぞ、スミスから、アンクルで。もう一度、タップ奪ってやるぞ。8月31日だな、王道トーナメントの1回戦、もう一度今日の再現を起こす。オマエがいくらデカかろうが、いくら技術が俺より上だろうが、関係ねえ。肉を切らせて骨を断つ」
<ジュン組のコメント>
ジュン「HAVOC、芦野祥太郎と超ヘビー級の2人、勢いに乗ってるな。だが、あんまり調子乗るなよ。オマエら必ず俺が止めてやるぜ。DOOM!」
<第4試合>
MUSASHIデビュー15周年記念試合 スペシャルタッグマッチ 30分1本勝負
MUSASHI 吉岡世起 vs ザ・グレート・サスケ のはしたろう

2010年6月にみちのくプロレスでデビューしたMUSASHIの15周年記念試合。現在のタッグパートナーである“せーちゃん”吉岡世起とのコンビで、“みちのくの象徴”ザ・グレート・サスケ&のはしたろうと対戦した。
サスケ&のはし組はみちのくプロレスのテーマ曲に乗って入場。先発はMUSASHIとサスケ。ヘッドロックで締め上げたMUSASHIがショルダータックルで倒すと、サスケは禅を組むようにして独自の世界に持ち込もうとする。しかしMUSASHIはサスケをアームドラッグで投げ、吉岡にタッチ。のはしは吉岡に倒れ込み式ヘッドバット。吉岡もゼロ戦キックを返して、MUSASHIとの連係攻撃を決めて、「盛り上がっていこうぜ!」のアピール。MUSASHIに攻め立てられたのはしだが、チンクラッシャーで相手の動きを止めて、サスケにつなぐ。サスケはMUSASHIにフロント・ネックロックでじりじりと締め上げる。タッチを受けたのはしもボディースラムで叩きつけ、続けてグラウンド・コブラツイストで締め上げる。みちのくコンビは素早い小刻みなタッチワーク。サスケのセントーン・アトミコはMUSASHIにかわされ、タッチを受けた吉岡がサスケに蹴りを連発。吉岡は「俺が飛ぶぞ!」とアピールして、コーナーに上ってセントーン・アトミコを狙うも、サスケにかわされる。サスケは吉岡に一撃入魂のエルボーを叩き込んで、のはしにつなぐ。のはしがエルボー、チョップを見舞うが、MUSASHIはヒザへの低空ドロップキックで相手の体勢を崩して、低空ドロップキック。のはしのチンクラッシャーからサスケがサスケ・スペシャルX ver10.2 セグウェイ(物まね禁止)を放つも、MUSASHIが寸前でかわす。吉岡のアシストを得てMUSASHIはのはしに攻勢。ジャーマン・スープレックスはカウント2。二天一流狙いは切り返されて、のはしが丸め込みを連発。しのいだMUSASHIはトラースキックからファルコンアロー。エストレージャ・フトゥーロをカウント2で返されると、最後は二天一流で叩きつけて3カウントを奪った。
記念試合で勝利したMUSASHIはサスケ&のはしへの感謝を口にすると、続けて「15周年は通過点。俺は攻めていく」とアピール。亮生が保持する世界ジュニア王座に挑戦表明するとともに、さらに8・10町田大会に続いて吉岡とのコンビでのアジアタッグ王座挑戦もぶち上げた。自身の歩みを振り返り、感謝を示した15周年を終え、いまの自分の居場所である全日本マットのジュニア戦線でトップに返り咲くべく、これからも突っ走っていく覚悟を示した。
<試合後のMUSASHIのリング上でのマイク>

MUSASHI「サスケさん、のはしさん、みちのくプロレスで、お2人から学んだ技術と気持ち、すべてを武器にして俺は今、この全日本プロレスのリングで闘っています。欲を言えば、世界ジュニアチャンピオンとして2人の前に立ちたかったんですけど、それはまた次、2人の前に立つときは世界ジュニアチャンピオンとして立ちますので、また相手してください。今日はありがとうございました。
せーちゃん、いつもありがとう。15周年、あくまでこの15周年は通過点です。俺はまだまだ闘い続けるし、どんどん攻めていくぞ。いま攻めていくぞって言ったけど、口だけって言われたくないんで、この場で言わせてもらいます。世界ジュニアチャンピオン、青柳亮生、初防衛戦の相手は、俺が行かせてもらうぞ! ジュニアリーグ戦、こないだの町田でも3つ取ったんだから、資格はあるでしょ、文句ないでしょ。そしてせーちゃん、アジアタッグも2人でいくんでしょ? ねえ?」
吉岡「(マイクを通さずに)青柳家を根絶やしにするか! 青柳嫌い」
MUSASHI「だそうです。全日本プロレス、この旨をチャンピオンの2人にしっかり伝えといてください。世界ジュニアは俺が、アジアタッグはむーちゃんせーちゃんがいただくぞ。俺のいろんな一面、まだまだ見せてやるよ。(吉岡に)なんか喋る?」
吉岡「なんもない。今日なんかカッコイイ(笑)」
MUSASHI「最後に、みちのくプロレスの時代もそうでしたけど、いつもMUSASHIに熱いごせんえ…噛んだ! いつもMUSASHIに熱いご声援をくださる皆さん、ありがとうございます!」
<MUSASHI組のコメント>
MUSASHI「せーちゃん、ありがとう」
吉岡「ありがとう。そして、むーちゃん、15周年おめでとう、久々のマイク、おめでとう。噛んだけど」
MUSASHI「それはあんまり言わないで(苦笑)。まあ、それもMUSASHIっていうことで。今日15周年記念試合組んでもらって、プロレスラー目指してから生まれ育ったみちのくプロレスのサスケさん、のはしさん。そして隣には、せーちゃんがいてくれるっていう特別なタッグマッチ。自分にとっては忘れられない試合になりました。ありがとうございます。そして、タイトルマッチだよ、せーちゃん。世界ジュニア、アジアタッグ、狙っていくよ」
吉岡「両方行くんでしょ?」
MUSASHI「だって、アジアタッグ取るって言ったじゃん」
吉岡「俺は青柳家を根絶やしにするのが、いまの俺のプロレスの目標だから」
MUSASHI「いい目標だ」
吉岡「なんかあしらわれた気がするな。でも、むーちゃん、世界ジュニア取りにいくんでしょ?」
MUSASHI「アジアタッグもね」
吉岡「アジアタッグは俺もいっしょに頑張る。青柳家をマジ、根絶やしにする、殺す。そしてそのまま青柳亮生からベルトを取るんでしょ?」
MUSASHI「当たり前だよ。2度目の栄冠だよ」
吉岡「世界ジュニアに返り咲くんでしょ? 15周年を記念に腰にベルトを2つ、巻こうよ」
MUSASHI「いいねぇ、いいじゃない。むーちゃんせーちゃんから目を離すなよ」
吉岡「青柳家を根絶やしにしてやる」
<サスケ組のコメント>
のはし「いや、申し訳ない」
サスケ「いい歳なんだから」
のはし「いやいや、まだ行けますよ。でもあのMUSASHIも35ですよ」
サスケ「けっこうな歳だな。まあ、MUSASHI選手もわたしのセグウェイを跳ねのけたっていうのは、大したもんですよ。これはもうね、こんなたろうをキレさせたら大したもんですよ」
のはし「いやいや、それが敗因だった感じが(苦笑)」
サスケ「キレたら負け」
のはし「そうですよ」
サスケ「そして、MUSASHI選手は強くなったねぇ」
のはし「強くなりましたね。なんだかんだでボクは入門テスト見ましたし、なんならその前の高校のレスリング部時代から知ってましたんで」
サスケ「じゃあ、あれだね、師匠超えを今日果たしたんだね」
のはし「まあ、見事に」
サスケ「初めて師匠超えしたの?」
のはし「いや、意外と何回か…」
サスケ「意外と何回か負けてる。どうも失礼しましたぁ~」
のはし「言いたいことはあらためて、MUSASHI、15周年おめでとうございます。また全日本プロレスでしっかりと成果出たら、みちのくプロレスにもちょこっと顔出してくれたらなと思います。今日はありがとうございました」
<第5試合>
王道トーナメント 1回戦 時間無制限1本勝負
“ミスター斉藤”土井成樹 vs 関本大介

当初、トーナメントにエントリーしていた斉藤レイの右肩手術による欠場に伴い代替出場となった“ミスター斉藤”土井成樹が、8・3大田区大会で久々に全日本マットに参戦し、初の王道トーナメント出場の関本大介と対戦。元世界ジュニア王者でもある土井にっては、ヘビー級の実力者の関本を相手に一泡吹かせいところ。
ゴングと同時に土井がショルダータックル合戦を挑むが、関本は仁王立ち。土井は顔面かきむしりからフロントキック、さらにカウンターでヒザに低空ドロップキック。土井は丸め込みなどで3カウントを迫るが、関本にしのがれる。土井のチョップを受け止めた関本はショルダータックルで倒し、ショルダーバスターから長座の土井にクロスボディーアタックを見舞う。関本がコーナーに上り倒れ込み式ボディープレス(ジャイアントプレス)を放つが、土井がかわす。土井は関本をどうにか担ぎ上げて、DOI555で叩きつける。バカタレスライディングキックも決めるが、関本も猛烈なラリアットで反撃。土井がダウン。ダウンカウントが数えられる中、カウント9で関本がストップさせる。関本が土井を起こそうとしたところで、土井が下から丸め込み。しかし、土井のクロスボディーアタックをキャッチした関本はバックブリーカーから倒れ込み式ボディープレス(ジャイアントプレス)もカウント2。ならばと最後はビッグバンカタストロフィーで、粘る土井を振り切った。
土井の機動力を圧倒的なパワーで粉砕した関本が1回戦を突破。数々のシングルタイトルを獲得し、2016年にはチャンピオン・カーニバル制覇も成し遂げている“マッスルモンスター”が、王道トーナメントの頂に向けての進撃をスタートさせた。なお、2回戦では鈴木秀樹vsオデッセイ(8・30松江)の勝者と対戦する。
<関本のコメント>
関本「ウォー、ウォッシャー! 勝ったぞー! おい、おい、土井成樹、さすがだな、テメエ、この野郎。でもな、10分いかないで決めたぞ。このまま突き進んで優勝間違いなしだ!」
<土井のコメント>
土井「スゲー、あれがスーパーヘビーのメガトン級のパワーやな。クソ! 悔しい。悔しいけど、1回戦負け、笑いたかったら笑えや。代打で出てな。でも、個人的にはええよ、これ次、生かすから。王道トーナメントの会見でも言った通り、これから俺がまだ全日本プロレスで見せれていない物語っていうのを、俺なりに見せていくから」
<第6試合>
王道トーナメント1回戦 時間無制限1本勝負
青柳優馬 vs 野村直矢

8・3大田区大会で約2年5カ月ぶりに古巣の全日本マットに参戦した野村直矢が、3年ぶり6度目の王道トーナメント出場。1回戦では若手時代からの数年間、苦楽を共にし、“ノムヤギ”として世界タッグ、アジアタッグ王座も獲得した青柳優馬と対戦した。ちなみに優馬は8年連続でトーナメント1回戦敗退を喫しており、今回こそ不名誉な記録をストップさせたい。両者のシングルは22年8月以来、3年ぶりで、若手時代を含めて通算18度目の一騎打ち(過去の戦績は野村の12勝3敗2分け)。
握手を交わして開始のゴング。野村がショルダータックルで倒せば、優馬はアームドラッグで投げて譲らず。ロックアップから野村がロープに詰めて、離れ際にチョップ。優馬はカウンターのドロップキックで野村を場外に出して、場外戦でエルボースマッシュ。さらに鉄柱に衝突させ、鉄柵にぶつける。さらに鉄柵をステップにしてジャンプすると、野村の後頭部を踏みつける。さらに鉄柵に叩きつけ、顔面かきむしりなどでイヤらしく攻め立てる。リングに戻っても優馬が攻勢に出るも、コーナーに上ったところで野村が場外に叩き落とす。野村は場外で鉄柵に叩きつけ、場外マット上でボディースラム。場外カウント9で優馬がリングに戻る。野村が優馬にキャメルクラッチ。腰を攻められて防戦の優馬はカウンターのドロップキックで反撃。串刺しエルボーアタック、コーナーからのクロスボディーアタックと畳みかける。エンドゲームは野村がロープエスケープ。
野村は急にスピードを上げて猛烈なショルダータックル。串刺しエルボーからノーザンライト・スープレックス。さらにグラウンドでアームロックを決める。野村が強烈なエルボーを皮切りに、エルボー合戦。投げっぱなしジャーマンも打ち合い、野村がスピアを放てば、優馬は垂直落下式ブレーンバスターを返す。野村がエルボーで押し込む。優馬は野村のスピアをキャッチしつつ後方回転して、エンドゲームの体勢。丸め込みにつなげるが、カウント2止まり。野村はカウンターのエルボーアタックからスピア。コーナーに上った野村を優馬がとらえて、雪崩式ブレーンバスター。優馬がラリアットからジャーマンもカウント2。ロックスターバスターもカウント2で返され、THE FOOLを狙うも、野村が切り返す。野村がエルボー連打。スピアからのノムレーザーはカウント2。ダイビング・ボディープレスを2連発で放つもカウント2で返されると、最後はマキシマムで激闘を制した。
かつて全日本の未来を担った2人が、時を経てそれぞれが培った意地をぶつけ合った掛け値なしの好勝負に場内は大熱狂。野村は優馬をあらためて「ライバル」と語り、「青柳優馬に勝ったからにはもう優勝」と栄冠取りをアピール。トーナメントの行方はもちろんのこと、野村にとっては今後のタイトル戦線を睨んでも大きな1勝となった。一方の優馬は9年連続の1回戦敗退で、またしても早々に今年のトーナメントを終えることになった。
<野村のコメント>
野村「ボクは全日本じゃないですけど、全日本の所属選手じゃないですけど、今日闘った青柳優馬はボクのライバルです。これから先、10年以上、闘い続けます。ボクの中でもう、青柳に勝ったってことはボクが間違いなく優勝、確実に。次、いまやってる2人(宮原と真霜)、誰が来ても俺が必ず勝って、その勢いのまま優勝します」
<優馬のコメント>
優馬「また、また、皆さんの期待を裏切ってしまった。つくづくダメな人間だなと。どうしたらいいかはわかんないけど、悔しさもあるけど、この俺、青柳優馬はダメ人間のままプロレス界で生きてきた人間だ。いいか、もう今年も早々に終わってしまったが、ダメ人間の底意地の悪さを見せてやるからな」
<第7試合・メインイベント>
王道トーナメント1回戦 時間無制限1本勝負
宮原健斗 vs 真霜拳號

王道トーナメント2度の優勝を誇る宮原健斗が、かつて2018年のトーナメント決勝、2016年6月には三冠ヘビー級王座も懸けて対戦したこともある真霜拳號と対戦。宮原は誰よりも王道トーナメントの闘いを熟知していると自負し、タイ記録に並ぶ3度目の優勝を狙う。一方の真霜は「決勝戦のつもりで闘う」と対宮原に全集中し、最大の関門を突破した上での栄冠を目指す。両者のシングルは今年4月のチャンピオン・カーニバル公式戦以来、5度目となる(過去の戦績は宮原の3勝1分け)。
静かな立ち上がりから、真霜が場外戦で引きずり込むと試合の様子が一変。宮原が場外で攻め立てるも、真霜は相手の右足に狙いを定めて流れを引き寄せる。真霜の徹底した足攻めに遭った宮原はヒザへの低空ドロップキックでようやく形勢逆転の姿勢。足の痛みをこらえながらフロントキックを放ち、エプロン上の攻防に移るも、逆に真霜からダブルニークラッシャーを決められて、大ダメージを負う。真霜はエプロンの落差を利用して、宮原の右足にドラゴンスクリュー。リングに戻っても、真霜が鬼の足攻めを見せる。宮原も反撃に転じるが、そのたびに真霜が巧みな足攻めで動きを止める。宮原は真霜の蹴り足をとらえ、延髄斬りもかわすと、ブラックアウトを発射。真霜もビクトル式ヒザ十字固めで宮原を捕獲するも、ロープに逃げられる。真霜が滞空式ブレーンバスター狙いも、着地した宮原がブラックアウト。真霜のハイキックをかわした宮原がバックに回り、踏ん張る相手を力づくでシャットダウン・スープレックス・ホールドに持っていき、3カウントを奪った。
真霜の執ような足攻めを耐えしのいだ宮原は苦しみながらも初戦を突破し、9・6宇都宮の2回戦ではかつて同じユニットで共闘していたこともある野村と対戦。宮原は「思い出に浸るつもりもない」と感傷などを排除した上で、「9・6でオマエとの物語がどうなるのか。オマエと向き合ったときの目を楽しみにしてるよ。9・6宇都宮、野村直矢、勝負や」と不敵かつ自信にあふれた口ぶりでメッセージを送った。3度目のトーナメント制覇を目指す宮原が“満場一致の優勝宣言”をおこない、開幕戦を締めた。
<試合後の宮原のリング上でのマイク>

宮原「1勝目、ゲットだぜー! さあ、王道トーナメント2025、しょっぱなから真霜拳號を破り、最高のスタートダッシュだ。そこでだ、王道トーナメント2025、なんだ、聞いた方がいいのか? 2025王道トーナメント、後楽園ホールの皆さんは、誰が優勝することを望みますかー!? 誰が優勝することを望みますかー!? 正直な声を聞かせてくれ! 正直な声を聞かせてくれ!(健斗コール)満場一致で、宮原健斗です。一つだけ皆さまに教えとこう。皆さまが優勝を誰に望もうが望むまいが、俺には関係ありません。アナタ方は好き勝手言う権利があります。ただ、皆さまご存じの通り、おそらく、俺が優勝しちゃうことでしょう。次は、宮原健斗の王道トーナメント2回戦の相手は、誰だ? 誰だよ? 教えてくれよ。誰だって? 野村とは? どこの野村さんか教えてくれよ。野村直矢か。あのかつて宮原健斗とNEXTREAMをともにした野村直矢か。その頃の時代を懐かしむのもよし、今の新しい闘いを楽しむのもよし。ただよ、一つだけ、世の中の皆さまに教えといてやるよ。すでに時は過ぎてんだ、時は進んでるんだ。いいか、野村直矢との物語は、9月6日、宇都宮でこの先どうなるのか。こんなカッコイイこと言ってるけど、オレが負けたらすべて終わりだ。ということは、9・6宇都宮、みんな、応援する準備できてんのかよ? 野村直矢と宮原健斗、どっちを応援するんだよ!? 野村直矢と宮原健斗、どちらを応援しますか!? 直矢?(健斗コールに対して)うるせえ! 大きなお世話だ、アンタたちのその哀れみの健斗は。おい、プロレスファン、9・6宇都宮、しっかり目を見開いて見届けてくれ。そして、9月15日王道トーナメント、優勝決定戦の舞台に進むのは、この俺、スーパースター、宮原健斗だ。最後に後楽園ホールの皆さんに聞きたい! 王道トーナメント、最高ですかー!? 王道トーナメント…最高」
<宮原のコメント>
宮原「1勝目スタート。真霜拳號、8年前? 優勝決定戦で当たった真霜拳號、変わらずパワフルな、なにも変わらずかなりの華やかさ、強さをまとったレスラーだ。また会えるのを楽しみにしてるよ。王道トーナメント1回戦突破だ。次は野村直矢か。まあ、ファンの人が言ってたもんな。どこの野村さんですか?と聞いたら、直矢さんと言ってたらしい。俺が知ってる野村の直矢さんだよ。彼とはNEXTREAMでやってた時期があり、思い入れがあるのかないのかと言われたら、思い入れがあるレスラーだ。彼はこの全日本プロレスで厳しい練習に耐えてデビューを勝ち取り、そのまま全日本プロレスからいなくなったと。そんなことは俺には関係ねえんだ。誰が辞めようと、野村直矢が辞めていまなにをしてようが、俺には関係ない。なぜなら、この業界は一匹狼だからな。全日本プロレスという枠組にいても、常に俺はそういう気持ちで闘ってるからな。野村直矢、オマエが全日本プロレス所属だろうが、フリーだろうが関係ねえ。ただ、オマエの中には全日本プロレスで継承されたものが残ってるはずだ。だから青柳優馬も倒せたんだろう。その時代を知るファンもいまやどれだけいるのか知らないが、プロレスはドラマだ。せっかくあるドラマをムダにはしたくねえからな、野村直矢。すべては9月6日、宇都宮でリング上で向き合えばすべて分かるだろう。テメエが過ごしたこの期間をな。ただ。俺はこの業界の最前線を走り続けている男だ。王道トーナメントは負けたら終わりだ。9月6日、宇都宮で俺はちっとも優しさを見せるつもりもない。思い出に浸るつもりもない。9・6でオマエとの物語がどうなるのか。オマエと向き合ったときの目を楽しみにしてるよ。9・6、宇都宮、野村直矢、勝負や」
<真霜のコメント>
真霜「クソ、クソが! クソが。アァ! 宮原健斗よ、やっぱテメエの武器はその無尽蔵のエネルギーとタフさかもしんねえな。今日はよ、カッコわりぃのは承知で言わせてもらうよ。俺、昼に試合やってきてんだわ。その影響がなかったと言ったらウソになるからよ。宮原健斗よ、もう一回やろうぜ。俺はよ、テメエには負けっぱなしだ。全然勝てねえ。こんな相手初めてだよ。おい、まだ、まだまだ…(宮原のマイクが聞こえてきて)やっぱアイツ、マイクもきっちりしやがってよ。そのスタミナ、どこから来てるのか、そのうち俺が攻略してやっからよ。安心すんじゃねえぞ、またテメエの前に立ってやる」