「第12回 王道トーナメント」【2回戦】9月6日(土)宇都宮大会詳報&試合後コメント
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宇都宮大会では『王道トーナメント』2回戦2試合がおこなわれ、ベスト4が出揃うことになった。
<第1試合>
世界ジュニアヘビー級選手権試合&アジアタッグ選手権試合前哨戦6人タッグマッチ 20分1本勝負
青柳優馬 青柳亮生 ライジングHAYATO vs 鈴木秀樹 MUSASHI 小藤将太

オープニングマッチは9・15後楽園大会でのアジアタッグ選手権を睨んだ前哨戦。王者組の青柳優馬は吉岡世起の得意技であるクラッシュドライバーを拝借し、“吉岡世起の居ぬ間に”と命名して使用。一方の吉岡も9・3新木場大会で優馬の得意技であるTHE FOOLを披露して“ザ・バカ”と命名するなど挑発返しをおこない、ともに相手の神経を逆なでしながら王座戦に向かっている。今大会では再び吉岡が不在であり、MUSASHIとしては“パートナーの居ぬ間に”王者組を慌てさせるような闘いぶりを見せたい。
秀樹はなぜかタオルを振り回し、荒ぶりながら入場。先発で対峙した亮生とMUSASHIは腕の取り合いからアームドラッグを互いに決め、スピーディーな攻防で譲らず。それぞれタッチでHAYATOと小藤の攻防。小藤はヒップトスからドロップキックを放ち、エルボーを連打。しかし、ロープに飛んだところで優馬から足を引っ張られ、形勢逆転を許す。青柳組が場内からのブーイングもお構いなしに小藤を徹底的に痛めつける。相手チームにつかまった小藤は、HAYATOの突進を迎撃し、ドロップキックを決めて秀樹にタッチ。秀樹はHAYATOにワンハンド・バックブリーカー。HAYATOもショットガン・ドロップキックを決めて亮生につなぐ。秀樹は亮生からのミサイルキックを食らうと、そのままMUSASHIにタッチ。MUSASHIは青柳兄弟の誤爆を誘い、亮生とエルボー合戦。MUSASHIは低空ドロップキック、フットスタンプと畳みかけるが、亮生もハンドスプリング式レッグラリアットを返す。MUSASHIから小藤にタッチ。小藤は亮生にミサイルキック。さらに相手3人にドロップキックを連発し、優馬にブレーンバスターも決める。小藤はパートナー2人のアシストも受けて亮生を追い詰め、フィッシャーマンズ・スープレックスから逆エビ固めで締め上げる。しかし、HAYATOからのカットに遭うと、続けて亮生&HAYATOの連係攻撃のエジキとなる。亮生に逆エビ固めを決められると、粘りも及ばずギブアップ負けとなった。
試合後、青柳兄弟からベルトを見せつけられるなど、MUSASHIはパートナー不在の中でアジアタッグ選手権に向けて弾みをつけることはできなかった。
<青柳組のコメント>
優馬「今日がアジアタッグに向けて最後だったわけだけども、最後なのになぜ吉岡世起いないんだ。なにをやってるんだ、吉岡世起。なにを偉そうに、全日本ジュニアうんぬんかんぬんとか語っておいて、オマエ、全日本の大会に来てねえじゃねえか」
亮生「どこ出てんだよ、いま」
優馬「フザけやがって」
亮生「ヤバいだろ」
優馬「次の9月15日が、むーちゃんせーちゃんの最後だ。MUSASHI、俺たちが蹴散らしてやる、オマエをみちのくプロレスに帰してやる。そして、吉岡世起、オマエも前いた団体に帰してやるからな。オマエが帰る場所はWRESTLE-1だ!」
亮生「帰る場所あるのか?」
※HAYATOはノーコメント
<MUSASHI組のコメント>
小藤「次、宇都宮に来たときには青柳兄弟、根絶やしにしてやるから、覚えとけ!」
秀樹「根絶やし…こわっ!」
MUSASHI「今日で前哨戦、終わりましたね。まずは9月15日、せーちゃんとアジアタッグ、取ってやるよ」
<第2試合>
ゼンニチ本隊 vs バカの時代 タッグマッチ 20分1本勝負
田村男児 井上凌 vs 佐藤光留 真霜拳號

先発の光留と田村がじっくりとしたリストの取り合い。ロープに詰めた光留が離れ際にチョップを放ち、真霜にタッチ。真霜も田村にスリーパーホールド。田村は猛烈なエルボーで反撃し、井上につなぐ。真霜は井上の腕を取り、素早く腕ひしぎ十字固めを狙っていく。井上はしのぎながら、ロープエスケープ。タッチを受けた光留も井上の背中を蹴り上げる。井上もお返しの一発を放つと、光留は「全然、痛くありません!」と言いながら再び背中に蹴り。井上も再度、背中を蹴りつけると、田村につなぐ。田村が重いエルボーを放てば、光留はミドルキックを返す。カウンターで腕を取られた田村が担ぎ上げて水車落としで叩きつけるも、光留は隙を突くように腕を取り、さらにアンクルホールドを狙う。田村が脱出すると、光留からタッチを受けた真霜も攻勢に出る。田村は強引に真霜をボディースラムで叩きつけ、井上にタッチ。井上は真霜に蹴りを連発していく。真霜のブレーンバスター狙いを切り返して、フロント・ネックチャンスリー。田村のアシストも受けて真霜を攻め立てるも、蹴り足をキャッチされてグラウンドに持ち込まれると、最後は無道で締め上げられてギブアップ負けを喫した。
<光留組のコメント>
光留「真霜さん、真霜さん。おい、見たか、世界タッグ王者、通称・真霜拳號、本名・ましもんの…」
真霜「逆だし」
光留「見たかこれが、ゴキゲンの地で、俺たちがゴキゲンプロレス最強のタッグだ」
真霜「いや、否定させていただきます。私は『ましもん』という呼び名を認めたことはない。この場を借りてもう一度言う。さっき言った通り、俺は認めない!」
光留「そりゃないぜ、ましもん」
※田村&井上はノーコメント
<第3試合>
タッグマッチ 30分1本勝負
本田竜輝 大森北斗 vs 綾部蓮 デイビーボーイ・スミスJr.

すでに『王道トーナメント』ベスト4進出を決めている綾部蓮と本田竜輝が、9・15後楽園大会での準決勝を控えて激突。北斗軍の大森北斗と本田のチームワークも気になるところだ。
綾部と本田が先発で対峙。綾部はロープに詰めて頭を撫でて挑発しながらも、クリーンブレーク。今度は田村がロープに詰めて、フェイントからヘッドロックで捕獲。ショルダータックル合戦からエルボーの応酬。綾部が押し込み、さらにショルダータックルで倒す。田村は北斗のアシストも受けて、レフェリーとともに反則カウントを数えながら痛めつける。綾部からタッチを受けたスミスは一気に流れを変える。本田はスミスにカウンターのスピアを決め、北斗につなぐ。北斗は「任せなさい!」と自信満々に出てきて、スミスに低空ドロップキック、エルボー、さらにブレーンバスターでも叩きつける。スミスから綾部にタッチ。綾部は北斗にハイアングルのボディースラム。スミスを呼び込むと、ダブルのフロントキックを豪快に叩き込む。綾部と本田がエルボーのラリー。綾部がフルネルソンバスターを決め、フロントキックを狙う。しかし、本田が蹴り足をキャッチして、そこに北斗がスタナーを合わせる。そして、2人で綾部をコーナーに乗せて「北斗軍スペシャル ファイナルベント!」と叫んで合体式ファイナルベントを狙うが、綾部の抵抗を受けて北斗が叩きつけられる形になる。スミスが本田を排除し、北斗にはブルドッグボム。続けて綾部がデスルーレットを決めて3カウントを奪った。
試合後も本田は綾部に突っかかるなど、トーナメント準決勝を控えて感情をたぎらせた。
<綾部のコメント>
綾部「本田竜輝、今日は前哨戦的な試合だったけど、やっぱりオマエと闘うのは独特の感覚があるよ。どちらにせよ、15日、準決勝でオマエは負けるんだ。いまのうちにせいぜいわめいておけばいい。今日、オマエからじゃないけど大森北斗からデスルーレットで3カウント。後楽園でオマエが味わう痛み、そういうことだ」
スミス「ホンダ、今日オマエが見たものは、偉大なる存在だ。ガイジン版のジャンボ鶴田と新時代のジャイアント馬場である綾部蓮だ。今日は試合には勝ったが、俺はホンダ、オマエを倒せなかった。俺はリベンジするつもりだ。後楽園でオマエが綾部蓮に負けたあと、俺はオマエとの再戦を望む。まあ、綾部蓮との闘いのあとに、オマエが闘える状態にあればの話だがな。ホンダ、俺はオマエを付け狙っているからな」
<本田のコメント>
本田「よし! 次は9月15日、後楽園ホール、綾部蓮。ぶっ潰すぞ、覚えとけよ! まずは準決勝、綾部蓮、俺がオマエを潰す」
※北斗はノーコメント
<第4試合>
斉藤ブラザーズ vs HAVOC タッグマッチ 30分1本勝負
斉藤ジュン “ミスター斉藤”土井成樹 vs 芦野祥太郎 ザイオン

先発で出てきた芦野に大コールが起こる。土井は「アシノ」コールに耳を塞ぎ、「俺やろ!」とアピール。芦野とのロープワークをスカして背中を踏みつけ、カウンターでうまく低空ドロップキックを決めるなど、インサイドワークで相手を翻弄してジュンにつなぐ。ジュンとザイオンが挑発し合いながら肉体をぶつけ合い、ショルダータックル合戦はジュンが制する。ジュンは「ミスター、カモン!」と呼び込むが、土井は「イヤや!」と拒否。それでもファンのコールに押されて土井が出て来るが、ザイオンへのトレイン攻撃はかわされ、逆に相手のパワーにつかまって痛めつけられる。土井はザイオンから代わった芦野にサマーソルトドロップを決めてジュンにつなぐ。ジュンは芦野に滞空式ブレーンバスター。チョークスラム狙いは芦野が切り返して、投げっぱなしジャーマン。タッチを受けたザイオンがジュンに串刺し攻撃、さらにコーナーマットに激しく叩きつけていく。エルボー合戦からザイオンが打撃を畳みかけるが、ジュンもカウンターでスピアを決めて土井につなぐ。土井はジュンとともにトレイン攻撃。ブレーンバスターを狙いはザイオンに踏ん張られる。ザイオンは味方の芦野を担ぎ上げてそのままジュンに投げつけるという荒技。これでジュンを排除すると、ザイオンはコーナーからダイブしてきた土井をキャッチして、デスバレーボム。最後はダイビング・ヘッドバットで3カウントを奪った。試合後は入場曲にあわせて観客とともに「HAVOC!」の合唱をおこない、勝利者賞もゲットした。
また、土井は他花師が保持するGAORA TV王座についてあらためて言及。バトルロイヤルでの王座戦になった場合は「俺のパートナーを連れて来る」と予告した。
<ジュン組のコメント>
ジュン「ミスター斉藤」
土井「ソーリー。スゲぇな、やっぱりスーパーヘビー級は」
ジュン「アイツらデカかったな」
土井「でも一個、今日の試合と関係ないけど言わせてくれよ。他花師、いや吉田か、いや吉田ちゃうわ、他花師か。おい、GAORAのタイトル戦どうなったんや? 4WAY言うたな。バトルロイヤル? なんでも来いや。どこでやるかまだ決まってないんやったら、バトルでもなんでもやってやろうないかい。その代わり、このバトルロイヤルは俺が勝てるように、俺のパートナー連れて来るから。GOARAと言えば、俺やろ!」
ジュン「ミスター斉藤ならやってくれるだろう。まだまだ、ここからだ。DOOM!」
<第5試合>
王道トーナメント 2回戦 時間無制限1本勝負
関本大介 vs オデッセイ

8・30松江での『王道トーナメント』1回戦で鈴木秀樹を相手に完勝を見せたオデッセイが、日本マット界屈指のパワーファイターである関本大介と対戦。184kgの超巨漢と“マッスルモンスター”の激突とあり、大型ファイター揃いの全日本マットならではのド迫力バウトが期待された。
オデッセイのセコンドには試合を終えたばかりの芦野とザイオンが付く。ゴングが鳴ると、互いに筋肉を誇示。ロックアップからオデッセイがコーナーに詰めるもクリーンブレーク。関本が「カモン!」と手四つの力比べに誘い込む。オデッセイが応じると、怪力で押し込んでいく。オデッセイがハンマーパンチからキチンシンク。オデッセイが攻勢に出て、腰振りポーズで余裕を見せる。しかし、関本に突進をかわされると、コーナーに激しく衝突。関本が逆水平チョップ、エルボー。オデッセイに片ヒザを突かせて、ハンマーパンチをぶち込んでいく。関本はバックに回ると、スリーパーホールドで捕獲。覆いかぶさるように絞め上げていくが、オデッセイにコーナーに叩きつけられロックが外れる。それでも背後に回ると、オデッセイの巨体をバックドロップで叩きつけて、場内から大歓声。防戦のオデッセイはカウンターのクロスボディーアタックを決めて反撃。両者ダウンで、ダウンカウント8でともにファイティングポーズ。オデッセイは関本のエルボーを受け止め、サイドバスターからランニング・ボディープレスを決めるが、カウント2。ならばとセカンドコーナーからボディープレスを放つが、これは関本がかわす。関本のブレーンバスター狙いを阻止したオデッセイがラリアット。ジャーニーズエンド(旋回式スクラップバスター)は関本が切り返し、突進もかわしてコーナーに衝突させると、すかさず横入り式エビ固めで押さえ込んで逆転の3カウント。見事な巨漢退治でベスト4進出を決めた。
試合後、オデッセイは関本に握手を求めて、潔く勝利を称える。バックステージでもすぐに気持ちを切り替えてザイオンとのコンビでの世界タッグ王座取りをあらためてアピールするとともに、HAVOCメンバーとの絆を示した。
<関本のコメント>
関本「ヨッシャー! ヨッシャー! 正直、正直、今日はちょっと怖かった。正直、怖かったよ。デカいからな。だけどな、勝ったよな。3つ取ればいいんだよ、3カウント取って、勝ったぞ。次も勝つ」
<HAVOCのコメント>
オデッセイ「言うことはあまりないが、相手が俺のミスにうまくつけ込んだ結果だ。なにより負けること以上に辛いのは、仲間たちを失望させたことだ。でも、俺は次に進む。HAVOCのプライドを持ち続け、勢いを維持していく。常に言っているように、俺たちはテッペンを狙う。ベルトを持っているヤツらは全員、気をつけた方がいいぞ。HAVOCがすべてを破壊する」
芦野「世界タッグ、ザイオンとオデッセイ、挑戦だ」
ザイオン「俺たちが世界タッグに挑戦する。まだまだ闘いは始まったばかりだ。俺たちは大混乱を引き起こす」
芦野「俺も黙ってねえからな。(ベルトを腰に巻くポーズをしながら)狙うぞ。俺たちが全日本を大混乱に陥れてやる。それがHAVOCだ」
3人「3、2、1、HAVOC!」
<メインイベント・第6試合>
王道トーナメント 2回戦 時間無制限1本勝負
宮原健斗 vs 野村直矢

8・24後楽園でのトーナメント1回戦で“ライバル”青柳優馬との激闘を制した野村直矢が、全日本マットの最前線に立ち続ける宮原健斗と激突した。かつて同じユニット“NEXTREAM”に属し、王道マットの近未来を担ってきた2人が、立場とシチュエーションを変えて3年ぶりの一騎打ち。宮原は「俺は優しさを見せるつもりもない、思い出に浸るつもりもない。オマエと向き合ったときの目を楽しみにしているよ」と、野村の覚悟を問うような言葉を連ねて挑発。一方の野村は対宮原への言葉数は少ないながらも、自身の中で最大の関門と捉えていた優馬戦を乗り越えたことで勢いに乗っており、“外敵”としてのトーナメント制覇に向けて一気に突っ走りたい。両者のシングルは2022年9月の三冠ヘビー級選手権以来で、過去のシングル11戦はすべて宮原が勝利している。
静かな立ち上がりから、野村が宮原を場外戦に引きずり込んで鉄柱に叩きつける。宮原も野村を担ぎ上げて腹部から鉄柵に叩きつけ、さらにヘッドバットも連発。リングに戻っても宮原が攻勢に出る。野村は宮原の低空ドロップキックをすかすと、すかさずSTFを決める。宮原がロープエスケープ。野村は宮原のフロントキックをかわして、ショルダータックルで倒す。エプロン上の攻防で、野村が宮原を担ぎ上げる。着地した宮原がフロントキックからパイルドライバーで叩きつける。リングに戻り、宮原が雪崩式ブレーンバスター。しかし、野村もすぐに立ち上がりスピアを決める。野村は串刺しエルボー、さらにエルボー連打で宮原にヒザをつかせる。なおもエルボーを連打すると、宮原は野村のノドを鷲づかみにして、「負けてたまるか!」とエルボーの応酬。激しいエルボーのラリーは野村が押し込むが、宮原もカウンターのラリアットで反撃。しかし、野村もすぐさまカウンターでエルボーアタックを返し、続けてのノムレーザーはカウント2。野村のダイビング・ボディープレスは宮原がヒザ剣山で防御。続けてのブラックアウトはカウント2。シャットダウン・スープレックス狙いは野村が切り返し、ワンツーエルボー、強烈なエルボーバットを放ち、ダイビング・ボディープレスを連発で決めるもカウント2。マキシマム狙い、スピア狙いを阻止した宮原がスタンディング・ブラックアウト。野村のエルボーを食らいながらも、すかさずブラックアウトを叩き込み、抵抗する野村についにシャットダウン・スープレックスを決めて、熱戦を制した。
宮原は3年ぶりのシングル対決となった野村の実力をあらためて肌で感じた様子で、「オマエはやっぱり全日本プロレスで闘っている姿がお似合いだ」と称賛。さらに「またこのリング上で会えるのを、俺は待ってるぞ」とエールを送ると、場内からも宮原の言葉を支持するように「ノムラ」コールが起こった。実際にトーナメント1回戦での優馬戦、そしてこの日の宮原戦と野村が繰り広げた激しく、エネルギーに満ちた闘いぶりは大きな印象を与え、ファンが継続参戦を期待するのもうなずける試合内容を残したと言える。
トーナメント制覇に向けてまた一つ階段を上った宮原は、準決勝(9・15後楽園)で激突する関本とリング上で対峙。マッスルモンスターに対して「楽しみにしてるぞ」と気勢を上げると、宇都宮の観客からの満場一致のコールを受けてあらためて優勝宣言。自信と勢いを増した“最高男”が3年ぶり3度目の栄冠に向けて、さらに加速していく。
<試合後のリング上でのマイク>

宮原「野村、2人でこうやって試合後、倒れているのは久しぶりだな。今日、闘って感じたことは一つだ。野村直矢、オマエはやっぱり全日本プロレスで闘っている姿がお似合いだ。ファンの方もそう思わないか? そして、野村、オマエはSNSや記者会見などなにも考えていないことは百も承知だ。だが、オマエのこのリング上の実力は天下一品だ。テメエがどうしようが俺には関係ない。また闘う日が来たら、叩きのめしてやるぞ。野村、またこのリング上で会えるのを、俺は待ってるぞ(場内の「ノムラ」コールの中、野村が引き揚げる)。ただよ、いつまでも俺は野村に構っている暇はないからね。さあ、王道トーナメント準決勝進出だ。次の準決勝、9月15日、後楽園ホールの対戦相手は誰だ?(場内から「関本!」の声が上がる中、関本が花道を通ってリングにやって来る)。関本大介、9月15日、楽しみにしてるぞ」
関本「楽しみにしてるのは、宮原、オマエだけじゃねえんだよ。9月15日、勝負だぞ、オラ!(と言い残して先に引き揚げる)」
宮原「さあ、宇都宮、王道トーナメント、残すところは9月15日、後楽園のみだ。宇都宮の皆さんは、準決勝進出者、本田竜輝、綾部蓮、関本大介、宮原健斗、誰が優勝することを望みますか? 正直な声を聞かせてくれ!(「ケント」コールが飛ぶ)正直な声を聞かせてくれ! 満場一致で宮原健斗です。おい、宇都宮のプロレスファンよ、俺が9月15日、後楽園ホール、優勝トロフィーを掲げる。この2025王道トーナメント覇者はカッコいいだろ?(観客の反応が薄く宮原が帰ろうとすると、場内から大きな「ケント」コールが起こる)分かりゃいいんだよ。宇都宮に誰が来たと思ってんだよ!? スーパースター、宮原健斗が宇都宮に来たんだぞ! そんな宇都宮の皆さんに、また会えるのを楽しみにしてるぜ。最後に宇都宮の皆さんに聞きたーい!王道トーナメント、最高ですかー!?(「最高!」の声が飛ぶ)宇都宮……最高」
<宮原のコメント>
宮原「ヨッシャ! さあ、野村直矢、オマエにはリング上でも言った通りだ。全日本プロレスのリングで闘ってる姿がお似合いだな、よく似合うな。まあ、このあとどうしようか、俺には関係ねえけどよ、野村直矢。なんせ俺は王道トーナメント、9月15日、関本大介と向き合わないといけねえからな。さあ、9月15日、後楽園ホール、王道トーナメント、いよいよファイナルだ。関本大介、テメエもどうやら楽しみにしてるらしいな。さあ、久しぶりだな、関本大介。後楽園ホールで必ず俺が2025王道トーナメント優勝トロフィーを掲げるんだ。俺をプロレスファンが待ってるからな」
<野村のコメント>
野村「負けました。ちょっと強かったです、相手。なんかボクが前回闘った宮原健斗とちょっと違って、重さが増してました。重かったっす。打撃も重かったし、佇まいも重かった。完敗です。また頑張ります。ありがとうございました」