「ジャイアントドリーム2025」~Em’s Works presents~9月23日(火・祝)立川大会詳報&試合後コメント
ニュース
『王道トーナメント』閉幕直後の秋のビッグマッチとなった立川大会では、三冠ヘビー級選手権試合を筆頭に4つのタイトル戦が組まれるという豪華カードが並んだ。
<第1試合>
8人タッグマッチ 20分1本勝負
芦野祥太郎 デイビーボーイ・スミスJr. 吉岡世起 阿部史典 vs 綾部蓮 ライジングHAYATO 井上凌 小藤将太

オープニングマッチはヘビーとジュニアの選手が入り交じった8人タッグマッチ。先発は綾部と芦野。芦野から足を取られた綾部だが、アンクルロック狙いを脱出してそれぞれタッチ。HAYATOが場外への飛び技のフェイントから阿部の眼前でポーズを決めると、隣に吉岡が来て同じくポーズを決める。当惑するHAYATOをリング内に入ってきた芦野がとらえて攻撃。以後、相手チームにつかまったHAYATOだが、スミスの突進をかわして綾部につなぐ。綾部とスミスがエルボーのラリーからフロントキックは相打ち。吉岡と井上の攻防に移り、両者は激しい蹴り合いを展開。井上からタッチを受けた小藤がパートナーのアシストも受けて、吉岡にミサイルキックを放つ。HAYATOが場外の相手チームにプランチャを放って分断。リング上では小藤が吉岡を攻め込むが、カウンターのミドルキックで動きを止められ、シザーズキック、バズソーキックと畳みかけられて3カウントを聞いた。
<芦野組のコメント>
阿部「ショック、俺ショック」
芦野「おい、なんだ、オーバー30って。イヤな括りつけてるんじゃねえよ」
阿部「ショック、この人たちと同じ括りなのが」
吉岡「オマエ、30代なんだから」
阿部「(芦野に)42、(吉岡に)37、(スミスに)52、俺まだ30だから!」
芦野「俺、35だから」
吉岡「見ろ、(阿部の)この髪型。オーバー30だぞ。向こうみたいにいろいろ染めたり、毛先で遊んだりしてねえんだよ。見ろ、この髪型!」
阿部「悔しいよぉ、受け入れるよ、オジさん、頑張るよ」
吉岡「オッサン、まだまだ負けねえからな。オーバー30だろうとなんだろうと、やってやるからな。しかも今日、むーちゃんが世界ジュニア取って、青柳を根絶やしにさらにしてくれるからな。30代をナメんなよ!」
芦野「HAVOC!も、全員オーバー30だからな。俺たちで取るぞ、今日はザイオンとオデッセイが世界タッグのベルトだ。俺も狙うぞ。カモーン!」
<綾部組のコメント>
小藤「クソ、吉岡世起、オマエも根絶やしにしてやる。よく覚えとけ」
井上「吉岡世起、メチャクチャ燃えた。短い時間だったけど、メチャクチャ燃えた。あと個人的にちょっと思ってることあって。ここ2、3カ月いろんな人間と闘ってきた。シングルマッチをし、その中でやっぱり自分的に動かないといけないなと思って。なんらかのアクションを(起こす)。いろいろと言われるかもしれないけど、俺は恐れないよ。井上凌、動きます!」
<第2試合>
GAORA TVチャンピオンシップ バトルロイヤル 時間無制限
【第29代王者】他花師 vs 【挑戦者】大森北斗 羆嵐 愛澤No.1 黒潮TOKYOジャパン 立花誠吾 “ミスター斉藤”土井成樹 セニョール斉藤 菊タロー

第2試合のGAORA TV選手権試合は異例のバトルロイヤル形式で争われ、王者の他花師から王座奪取を果たすべく8名のチャレンジャーが名を連ねた。
そもそも今一戦の発端は8・31神戸大会。パートナーの“ミスター斉藤”土井成樹の誤爆から立花誠吾に3カウントを奪われた他花師は、黒潮TOKYOジャパンを含む3選手から挑戦表明を受け、「GAORAのベルト欲しいヤツら名乗り出て来い!」と3人に限定することなく広く挑戦者を募った。結果、あれよと挑戦者が増えてバトルロイヤル形式となり、選手はピンフォール、ギブアップ、KO、オーバー・ザ・トップロープ(OTR)、反則(5カウント)で失格となり、最後に残った1人が勝者になるというルールで争われた。
挑戦者がまとめて入場した中、王者の他花師は単独で悠然と登場。黒潮は他花師の入場曲を「気持ちわりぃ歌! 音痴!」などと罵倒する。ゴングが鳴ると全選手が探り合いを見せ、それぞれが数珠つなぎで力比べを展開。黒潮が早々にOTRの危機も必死にロープにしがみついて、どうにか転落は免れる。北斗軍の北斗と羆嵐が他花師にストンピングを見舞うと、ほかの選手も加わって攻勢を仕掛ける。他花師も地獄突きの乱れ打ちで応戦するも、溜めに溜めたダブルの地獄突きは阻止される。選手が入り乱れる中、菊タローが愛澤の足を取りドラゴンスクリュー。続けて足4の字固めを決めるも、マットに肩をつけた状態の菊タローと愛澤の上にほかの選手が乗っかりカバー。3カウントが叩かれ両選手が失格。羆嵐がカウンターのクロスボディーでセニョール斉藤を失格にさせるも、コーナーに上ったところをほかの選手にロープを揺らされて転落し、OTRで失格。
立花との共闘姿勢を見せた黒潮だが、あっさりと裏切りスリーパーホールドで捕獲。ほかの3選手からも腕ひしぎ十字固め、監獄固めを決められた立花がギブアップで失格。他花師がエプロン上の土井に地獄突きを放ってOTRで失格にさせる。黒潮と北斗がエプロン上でやり合い、エルボー合戦の最中、黒潮はなぜか北斗に口づけ。黒潮がコーナーに上ると、蘇生した北斗が口づけのお返し。北斗が黒潮を羽交い締めにすると、他花師が地獄突きを狙う。しかし北斗に誤爆すると、2人は仲間割れ。他花師がエプロンの北斗に地獄突きを見舞ってOTRで失格にさせると、黒潮との1対1になる。他花師は地獄突きで黒潮を攻め立てるが、コーナーに突進しての一撃はかわされ、すかさず場外に叩き落とされて失格。最後まで勝ち残った黒潮がGAORA王座を奪取し、レジェンド王座との2冠王に輝いた。
試合後、マイクを手にした北斗は“打倒HAVOC”を掲げてアップタウンの黒潮と立花に業務提携を持ち掛ける。すると黒潮も「全日本プロレスはもちろんだけど、プロレス界を盛り上げていこうぜ。俺らこれからどんどん盛り上げていこうぜ!」と呼応して、提携が成立。北斗軍&アップタウン連合が全日本マットの勢力図を塗り替えるべく、急転の流れで手を組むことになった。

<試合後のマイクのやり取り>
北斗「黒潮TOKYOジャパン、そして立花誠吾、北斗軍対アップタウンで全面抗争をやるとは言ったものの、正直いまのままじゃ絶対にHAVOCには勝てない。一回落ち着いて周りを見てくれ。これじゃあ、HAVOCには勝てない。しかし、今日の闘いを通じて俺とオマエたちは似たようなものがあると、俺は思ってます。どうですか、立川の皆さん、なんか似てますよね? 一つ提案があるんだが、北斗軍とアップタウン、業務提携しないか?」
黒潮「どうやら俺、マイク持つと長いらしいから、オマエ(立花)が答えてくれよ」
立花「正直、全然似てないとは思うけど、確かにこのままじゃHAVOCに勝とうとも思ってないけど、勝てない。もしかしたら俺たちが組めば、万が一の可能性でザイオン、オデッセイ、芦野祥太郎に勝てるかもしれないよなぁ~。いいよな、イケメン?」
黒潮「ということは、いいよ、これってさ業務提携ってこと? さっき言ってたの?」
北斗「これは合併じゃない、業務提携だ」
黒潮「よし、じゃあいいよ、俺たちで全日本プロレスはもちろんだけど、プロレス界も盛り上げていこうぜ。ハッキリ言って俺は自信があるよ。なあ愛澤No1、羆嵐、北斗、歌へたくそ(他花師)。俺たちこれからどんどん盛り上げていこうぜ。チーム名どうすんだよ?」
北斗「チーム名はこのあと俺たちのSNSのコメント欄で募集します! 皆さん、どんどん応募してください。俺たちいっしょに駆け抜けようぜ!」
<北斗軍、黒潮&立花のコメント>
黒潮「おし! 初めていっしょにコメントを出すな!」
立花「そりゃそうだろ」
北斗「歴史が、歴史が、見ての通り動いた」
立花「そんな大層なものなのか?」
他花師「釈羅不!」
北斗「俺たちが組んだということが、全日本プロレスだけじゃないプロレス界を盛り上げるべくして結成されたと言っても過言ではない。この合同会社と言うのか?」
黒潮「おい、オメエら弱いチームに見えてんのか? 俺らがベルト全部で何本持ってると思ってんだよ?」
北斗「確かに」
黒潮「1、2、3!」
立花「これ同じベルト(全日本プロレスTV認定6人タッグ)じゃないのか? 1本じゃないのか?」
黒潮「数で勝負だよ! 質より量だろ!」
北斗「オマエ、さっきから水を差すな」
黒潮「っていうかさ、コイツ(立花)、バカの時代じゃねえの?」
北斗「どうすんの?」
黒潮「トーキョーヤンキース、アップタウン、それでバカの時代?」
他花師「おい、落とし前つけろ、コラ!」
立花「フザけんなよ、オマエ!」
北斗「ちょっと話つけてこいよ。今後なにが…」
立花「話つけるもなにも、こっちは勝手に入れられてんだよ」
北斗「しっかり筋は通さないといけないだろ」
黒潮「でもオマエが一人でやっていくっていうなら、徹底的に全員でぶっ潰す! 全員でぶっ潰す。秘密という秘密、全部バラす」
北斗「どっちが怖えんだよ、バカの時代と」
黒潮「オマエん家に毎日ピザ頼む!」
立花「最悪のところに入っちまったな。どうしよう…」
黒潮「よし、名前は募集しようぜ」
北斗「名前はこのあと12時まで俺か黒潮イケメン二郎のコメント欄で、こんな名前がいいなっていうのがあったら、ぜひ書き込んでください」
黒潮「オマエが提案したから、オマエのツイッターで全員募集かけてくれ。24時までだ。変な名前だったら、ぜってぇ使わねえからな」
北斗「待ってるぜ」
他花師「まあ、GAORAのベルトはなくなってもうたけど、他花師はこのままでは終わらんぞ。試合後に業務提携? おもろいことやってるやんけ。おい、全日本! これからも北斗軍から目離すなよ。これだけは言っておくぞ。他花師とかけまして、サメを料理すると解きます」
羆嵐「その心は?」
他花師「ジョーズ(上手)にラップするでしょう…釈羅不!」
愛澤「シャンパン、シャンパン!」
羆嵐「みんな仲良くなってくれて良かったです。ありがとうございました」
<第3試合>
THE プロレス 2025 シングルマッチ 30分1本勝負
田村男児 vs 関本大介

Evolution9・10新木場大会で諏訪魔とのシングルに臨んだ田村男児が、今度は先日の『王道トーナメント』で準決勝まで勝ち進んだヘビー級屈指のパワーファイターである関本大介と昨年の大みそか以来の一騎打ち。
序盤、関本がヘッドロックで田村を捕獲し、ショルダータックルで倒す。田村も何度もショルダータックルを仕掛け、関本を倒すことに成功。田村がスリーパーホールドでねちっこく絡みつき、さらにブレーンバスターを狙う。しかし、関本が切り返して高々と田村を担ぎ上げると、前方から投げ落とす。形勢逆転の関本はエルボードロップ連発から逆エビ固めで締め上げる。田村はじりじりとロープににじり寄って、どうにかエスケープ。田村をコーナーに詰めた関本がチョップ、エルボーを放つ。田村もエルボーを返すが、関本は倍返しでエルボーを連発。コーナーに振られた田村は、逆にダッシュとともにショルダータックルで突進。さらに俵返しでぶん投げ、デスバレーボムと畳みかける。パワーボムの体勢は関本が踏ん張る。ともに雄叫びを上げながらエルボーの応酬。田村はショートレンジ・ラリアット連発で関本をたじろがせ、再びパワーボムの体勢。しかし関本がリバースし、田村を担ぎ上げると自身のヒザに首を叩きつける。関本の投げっぱなしジャーマンを食らいながらも、すぐに立ち上がった田村がラリアット。しかし、田村のエルボー連発を受け止めた関本はショートレンジ・ラリアットで相手をなぎ倒し、とどめのラリアットで粉砕した。
真正面からのゴツゴツの闘いを制した関本は試合後、田村の奮闘を称えて手を差し出す。田村も応じて、両者はガッチリと握手を交わし、肩を組みながら花道を引き揚げる。バックステージで田村は関本に向かって「今度はいっしょにやろう」と呼びかけ、1対1の闘いを通して共鳴した2人がタッグ結成に向けて意思の疎通を図った。
<田村、関本のコメント>
田村「(去年の)大みそか以来。いつやっても気持ちいい、負けは負けだけど気持ちよくて。お互い高め合って。勝ちに徹したつもりが…」
関本「(コメント中に割って入ってくる)ウォォー! ありがとう! 今日、田村男児と闘えて最高だったぞ! 今日良かった。ありがとう。またやりましょうね」
田村「今度はいっしょにやろう」
関本「いっしょに!?」
田村「やろう」
関本「いっしょにやる?」
田村「やろう!」
関本「いっしょにやり合おう! いっしょにやり合うぞ、オッシャー!」
<第4試合>
タッグマッチ 30分1本勝負
安齊勇馬 本田竜輝 vs 青柳優馬 野村直矢

かつてアジアタッグ&世界タッグ王座戴冠歴もある“ノムヤギ”野村直矢&青柳優馬と“元ELPIDA”安齊勇馬&本田竜輝がタッグ対決。野村が安齊&本田という全日本の現世代とどのような絡みを見せるかに注目が集まった。
先発で本田と対峙した野村がカウンターのドロップキック。タッチを受けた安齊と優馬もスピーディーな攻防を見せ、優馬が握手を求める。安齊が応じようとすると優馬がガットショット。安齊もショルダータックルを返して、その後は優馬が相手チームにつかまる。防戦の優馬はコーナーに飛び乗り反転してのクロスボディーアタック、ドロップキックを安齊に決めて野村につなぐ。優馬との連係を決めた野村は、安齊にエルボーを畳みかける。野村がサソリ固めを決めると、優馬が本田を牽制してカットに入らせない。相手チームにつかまった安齊は、優馬の突進を迎撃してセカンドコーナーからのミサイルキックを放って、ようやく本田につなぐ。本田は優馬に串刺しラリアット、スパインバスター、キャメルクラッチと攻勢に出る。本田のラリアット狙いは優馬がかわし、反撃とともに野村にタッチ。野村と本田がエルボーの打ち合い。本田がスピアを決めれば野村も返して、互いに譲らない。
それぞれタッチで優馬と安齊の攻防。安齊が串刺しエルボー、ベリー・トゥ・ベリーで投げ、バックに回る。踏ん張った優馬はカウンターでドロップキック。野村との連係は誤爆してしまい、安齊&本田が優馬にトレイン攻撃。安齊のダブルアーム・スープレックスはカウント2。ジャンピング・ニーをスカした優馬が安齊のバックに回り、投げっぱなしジャーマン。野村のダイビング・ボディープレスから優馬がダビング・エルボー。4選手がそれぞれ技を仕掛け合い、安齊&本田が連係で優馬を追い込んでいく。優馬の反撃をジャンピング・ニーで食い止めた安齊がジャーマン・スープレックスもカウント2。野村のアシストから息を吹き返した優馬が一気に攻勢を見せ、ロックスターバスター、THE FOOLの畳みかけで粘る安齊を仕留めた。
久々の“ノムヤギ”結成で快勝を収めた優馬だったが、試合後に野村に対して「思い出に浸るのはやめましょう」と突然のタッグ解消を突きつけ、返す刀で安齊に対してタッグ結成を持ちかける。安齊も「騙されたと思って付いていきます」と呼応して電撃的なタッグ結成が決まった一方、安齊に去られてしまった失意の本田は野村に対してタッグ結成を提案。野村の快諾を得てこちらもタッグ結成が正式に決まり、新鮮な組み合わせによる2つの新コンビ誕生でタッグ戦線が大きく動き出した。
<試合後のマイクのやり取り>

優馬「野村さん、やっぱりアンタとのタッグ、しっくり来るよ。このまま11月から開幕の最強タッグに俺たちで出場しようじゃありませんか……なんて言うと思ったかぁ! いいか、確かにしっくりとは来たけど、もう“ノムヤギ”という思い出に浸るのはやめましょう。俺はこれからの全日本プロレスのことを考えて、ある一つの決断に至りました。本田…じゃなくて、安齊勇馬! どうだ、不本意だと思うが、俺は安齊勇馬となら、強くて、カッコいい“最強タッグ”になると思っています。騙されたと思って俺と組んでみないか、安齊勇馬?」
安齊「(握手には応じずにマイクを手にする)俺、去年もこの場所でアンタに負けてるんですよ。そのときも握手なんかしなかったじゃないですか。ただ、青柳さんとのタッグ、メチャクチャ面白そうなので、騙されたと思って付いていきます。よろしくお願いします」
優馬「(本田に向かって)そういうことだ」
本田「(優馬&安齊が去り、引き揚げようとしている野村に対してマイクをおこなう)おいちょっと待ってくれよ! このままじゃ本田竜輝がかわいそうすぎる! おい、野村直矢、見てくれこの顔、いまにも泣きそうだ! リングに上がってきてくれよ。もう一度、全日本プロレスにオマエが戻ってきたときから、俺は散々オマエについてああでもこうでもないと言ったけど、プロレスが一番熱い男だっていうのは俺は知ってんだよ。おい、野村直矢。青柳と安齊、あんな形になってしまったけど、本田竜輝と野村直矢が組めば、あの2人を全然超すんじゃないか? 正直言ってまだ分からないけど、俺とオマエなら最強タッグだって優勝できる気がする。頼む、この俺と組んでくれ!」
野村「本田、オマエとのタッグが一番しっくり来ると思っていた。いっしょに組もう!」
<優馬&安齊のコメント>
優馬「まずはとりあえずお帰り」
安齊「ありがとうございます」
優馬「みんな予想外の…もしかしたら予想してた人は1人いたかもしれないけど、ノムヤギという全日本プロレスの思い出に浸るつもりは、ボクはもう一切ないし、たぶん野村直矢もないのかな? たぶん考えてないと思うけど、せっかくならこれから先の話をしようじゃないかということで、俺はぜひとも安齊勇馬と組みたいということで、今日あのようになったわけでございます。実際、あらためてどうですか?」
安齊「まさか青柳さんから誘われると思ってなかったんで、まだ分かんないですけど、とりあえず騙されたと思って付いていきます」
優馬「騙されたと思って、そして全日本プロレスを思いっきり騙してやります」
安齊「本田竜輝よりライジングHAYATOより、青柳優馬の方がワクワクしたから、今度の最強タッグリーグ、騙されたと思って付いていきます」

<本田&野村のコメント>
本田「まあ、こんな形になってしまったけど、野村直矢は初めて全日本プロレスに参戦したときから、一番熱い男だと俺は知ってるし、本当にもう一度参戦したときら俺は知ってたから。メチャクチャ強いのを、プロレスがメチャクチャ強いのも知ってるし。俺と野村直矢が組んだら、青柳と安齊もそうだし、最強タッグリーグも全然優勝できるぜ!」
野村「リング上で、のむやぎ解散、もういいでしょう。ボクは本田とシングルやったときから、一番なにか似ているなと思ってました。本田、一緒に天下取ろう!」
本田「よっしゃ! やってやるぜ!」
<第5試合>
世界ジュニアヘビー級選手権試合 60分1本勝負
【第72代王者】青柳亮生 vs MUSASHI【挑戦者】

9・15後楽園大会で吉岡世起とのコンビで青柳兄弟からアジアタッグ王座を奪取したMUSASHIが、青柳亮生が保持する世界ジュニアヘビー級王座にチャレンジ。7月の『ゼンニチJr.フェスティバル』公式戦、8・16町田の6人タッグマッチ、そして9・15後楽園でのアジアタッグ戦とMUSASHIは短期間で亮生から3度の勝利を挙げており、大きな自信とともに一戦に臨む。対する亮生はジュニフェスから続くMUSASHIへの借りを返した上で、虎の子のジュニア王座は死守したいところ。
序盤、MUSASHIが主導権を握り、亮生をコーナーに詰めて逆水平チョップ連発。さらに亮生の右足をロープにかけて固定した上で、串刺しドロップキックを見舞う。グラウンドで腕と首を決めるジャベを仕掛け、亮生をロープに這わせる。防戦の亮生はカウンターのドロップキックで反撃態勢。串刺しバックエルボー、ドロップキックからフィッシャーマンズ・スープレックスの体勢。MUSASHIが踏ん張り、逆にエクスプロイダーでぶん投げて、場外の亮生にノータッチ式トペ・コンヒーロの追撃。リングに戻ってもMUSASHIが攻勢に出て、トルトゥーラで締め上げる。その後もなかなか反撃に出られない亮生だったが、エストレージャ・フトゥーロ狙いをスカし、カウンターでトラースキック。さらにロコモーション式フィッシャーマンズ・バスターを仕掛けるも、MUSASHIもすぐにファルコンアローを返し、コーナーに上る。一度は亮生にとらえられたMUSASHIだがうまく体勢を入れ替えると、二天一流を狙う。しかし亮生が切り返して、丸め込みを連発。リバース・フランケンシュタイナーから一気に勝負をかけて亮生がファイアーバード・スプラッシュを放つも、ヒザ剣山で防御されてしまう。チャンスと見たMUSASHIが変型フェースバスターからジャーマン・スープレックスもカウント2。続いてのエストレージャ・フトゥーロもカウント2で返されると、二天一流を狙うも、亮生が脱出。亮生はMUSASHIをコーナーに乗せて、雪崩式スパニッシュフライ。ムーンサルト・プレス2連発はカウント2。ならばと今度こそファイアーバード・スプラッシュを決めて、王座防衛に成功した。
試合後、亮生は前回のアジアタッグ王座戦のリベンジを狙って、MUSASHI&吉岡に挑戦表明。「アジアタッグを狙ってくれる人はどこかにいませんか!?」と叫び続けると、テレビ放送席にいたライジングHAYATOがリングに上がり、“アツハヤ”での王座挑戦が決定した。その後、MUSASHI&吉岡と入れ替わるように井上凌が登場すると、亮生に挑戦表明。次なるシングル王座のタイトルマッチも決定的となり、亮生は再度の2冠王者を目指して慌ただしい秋を迎える。
<試合後のマイクのやり取り>
亮生「初防衛、大成功だ。前回のタイトルマッチも青柳亮生が勝っていれば、いまこんな思いはしていない。アジアタッグチャンピオンのMUSASHI、吉岡世起。青柳亮生がアジアタッグチャンピオンからピンフォール取ったんだ。挑戦する権利はあるよな? この俺、青柳亮生に挑戦させろ」
吉岡「おい、パートナーは優馬じゃなかろうな? 青柳家は滅ぼしたはずだ! 優馬は断固として認めなーい! (ダウンするMUSASHIに)なに、むーちゃん、喋る? 喋れる?」
MUSASHI「アジアタッグだよね? タッグっていうことは、パートナーは誰だよ? 1人じゃ、このベルトには挑戦できねえだろ?」
吉岡「おい、むーちゃんがこう言っておられるんだ。パートナーをさっさと決めろ。優馬だけは断固として拒否だ!」
亮生「マズい…。しかも、あの青柳優馬は安齊勇馬の人気にあやかろうと、青柳亮生を捨てた! どうしたらいい? 誰か青柳亮生と組んでアジアを狙ってくれる人は、どこかにいませんか!? どこかに、必ずどこかにいるはずなんだ。どこかにいませんかー!? どこかにいるはずだ! (解説席にいたHAYATOがリングに上がる)HAYATOさん、俺とアジア狙いませんか?(握手を交わす)。 ということだ。アツハヤでアジアタッグ挑戦だ!」
吉岡「むーちゃんが喋るからちょっと待って」
MUSASHI「見ての通り、こんな状況だから。なにが起こってるかちょっとよく分かんないけどさ」
吉岡「オマエ、むーちゃんには(2人が)見えてねえんだよ!」
MUSASHI「挑戦者が2人いるってことでいいんだよね?HAYATO?ライジングHAYATO?いいじゃねえか!アジアタッグやってやるよ!」
吉岡「やってやるってさ!」
亮生「よろしくお願いいたします。ということでHAYATOさん、よろしくお願いします。ということで、アツハヤが大復活し、アジアタッグチャレンジが決定…」

井上「(リングにやって来て)世界ジュニア、防衛おめでとうございます。先月のジュニアリーグ決勝戦、そして地元松本でのタイトルマッチ、そしてこの防衛戦、見ていて物凄い刺激を受けました。その刺激を受けて、ちょっとこの俺、気持ちが抑えられなくなりました。その世界ジュニア、次回、俺に挑戦させてください!」
亮生「井上凌、青柳亮生はライジングHAYATOを倒してジュニフェス優勝。吉岡世起を倒してベルトを巻き、MUSASHIから初防衛を果たしたんだぞ。青柳亮生もお客さんも満足させることができるなら、挑戦受けましょう」
井上「その覚悟がなかったら、ここに立ってねえんだよ! 必ずベルトをひっぺがしてやるからな、覚悟しろ!」
亮生「スゲーな、アジア決まって、世界ジュニアも決まっちゃったよ。青柳亮生、忙しい! 忙しいってことは、幸せなことですね。そして、この会場に来ている皆さんもまだまだ幸せになりたいでしょ? 青柳亮生がアジアを巻いて、世界ジュニアを防衛して、さらに全日本プロレスを面白くしていくので、皆さま見届けてください。よろしくお願いします。ということで、このあと世界タッグ、三冠と続きますので、プルス・ウルトラ中締めをしたいと思います、よろしいでしょうか!? 青柳亮生が“全日本プロレス、さらに向こうへ”と叫んだら、ピースサインを掲げながら“プルス・ウルトラ!”ってやってください。よろしいでしょうか~? よし、行くぞ! 全日本プロレス、さらに向こうへ! プルス・ウルトラ!」

<亮生のコメント>
亮生「いろいろ起こりましたね。次のアジアは、アツハヤで挑戦、むーちゃんせーちゃんに。そして、世界ジュニアに井上凌が、青柳亮生に挑戦。ジュニフェス終わってから、青柳亮生忙しくて、幸せなんですよ。去年ケガしてて、なにもできなかった頃に比べたら、これぐらいの方がちょうどいいでしょ。青柳亮生、全日ジュニア、全日本プロレス、さらに盛り上げますんで、楽しみにしててください」
<MUSASHI&吉岡のコメント>
MUSASHI「ダメだったか。まあ、今日は負けましたけど、まだまだ諦めませんよ、世界ジュニア。青柳亮生、またリベンジさせてもらうよ。そしてね、もう次の闘いが始まったよ」
吉岡「始まったっぽいね」
MUSASHI「さっき始まったよね」
吉岡「青柳亮生はなんであんなにノープランで俺たちに挑戦表明してきたんだ? タッグなら相手ぐらい選んどけ、この野郎。なにを見させられたんだ、俺らは」
MUSASHI「ライジングHAYATOでいいんだよね? ちゃんと見えてなかったけど」
吉岡「青柳亮生とライジングHAYATO」
MUSASHI「俺たちの初防衛戦の相手、あの2人ね。OK」
吉岡「俺、ジュニフェスでライジングHAYATOに負けて、世界ジュニア、青柳亮生に取られてるから、ちょっと燃えてくよ」
MUSASHI「俺も今日、青柳亮生に負けて、世界ジュニア初めて挑戦したのもライジングHAYATOで負けてるから。リベンジだよ、これ」
吉岡「これはねもう、リベンジですよ。根絶やしって言おうと思ったけど、根絶やしじゃねえな。アイツら家族じゃねえし。なんかいいフレーズを、むーちゃん考えておいてよ」
MUSASHI「リベやし。せーちゃん、ずっと言ってたじゃん、青柳家を根絶やしって。俺たちがあの2人にリベンジだから、その2つの言葉を合わせて、リベやし」
吉岡「いいフレーズ、考えておくからな!」
<井上のコメント>
井上「よし。挑戦決定か、これ? わかんないけど。青柳亮生がジュニアリーグ優勝して、地元松本でベルト巻いて、そしてここ立川で防衛して、一方で俺はジュニアリーグ優勝できず、いろいろ現実を思い知らされて。でもそんな中でヘビー級選手とぶつかって、肌を合わせて、その中でいろいろ学んで、俺もいろいろと勉強になった部分があるんだ。その中でちょっとタイミング早いって言われるかもしれないけど、俺はこの全日ジュニアへの思い、絶対にぶつけたいと思って、リングに上がったんだよ。いつ防衛戦やるか分かんないけどさ、俺絶対にぶつけるよ、青柳亮生に。絶対ぶつけてやる、そしてアイツから世界ジュニア、引っぺがしてやるよ。覚悟しとけ」
<第6試合>
世界タッグ選手権試合 60分1本勝負
【第101代王者組】鈴木秀樹 真霜拳號 vs ザイオン オデッセイ【挑戦者組】

3人体制となり勢いを増すHAVOCの外国人コンビがついに世界タッグ王座に挑戦。オデッセイは『王道トーナメント』で鈴木秀樹を撃破しているものの、9・15後楽園大会の前哨戦ではザイオンが秀樹にフォール負け。豊富な経験とともに勝負強さを持つ王者組と圧倒的なパワーと破壊力を併せ持つ挑戦者組の激突となった。
先発で対峙した秀樹とザイオンが手四つの力比べ。秀樹はそこから腕を取り巧みにザイオンを倒すと、ネックツイスト。ザイオンもすぐに反撃し、オデッセイにつなぐ。真霜とオデッセイの攻防。オデッセイが持ち前のパワーを誇示して、真霜のカニ挟みでも倒されることなく踏ん張る。しかし、ランニング・ボディープレスはかわされ、今度は秀樹と対峙。秀樹をパワーで押し込むと、タッチを受けたザイオンも一気呵成に攻め立てる。防戦の秀樹はオデッセイの下腹部あたりを蹴りつけてグラつかせると、バックに回ってスリーパーホールドで捕獲。グッタリとしたオデッセイにカバーに入ると、ザイオンがカットに入る。オデッセイがダウンする中、ザイオンは2人を相手に場外戦を展開。すると蘇生したオデッセイも場外戦に加わり、秀樹を痛めつけていく。
リングに戻り、秀樹はオデッセイの突進をかわして真霜につなぐ。真霜はオデッセイをうまくエプロンに出して、アームブリーカーからスリーパー。カットに入ってきたザイオンも排除し、オデッセイには串刺し攻撃を狙う。しかし、オデッセイは真霜をキャッチしてベアハッグで捕獲。真霜は噛みつきで脱出すると、腕固めを狙う。しかし、オデッセイに脱出されると、カウンターでクロスボディーアタックを食らってしまう。真霜は代わったザイオンにレッグラリアットを決めて秀樹につなぐ。秀樹がザイオンにコブラツイスト。技を解いたザイオンが変型デスバレーボムで秀樹を叩きつけ、オデッセイとの合体ネックブリーカーで追い込んでいく。秀樹はザイオンとオデッセイの誤爆を誘い、真霜との合体攻撃でザイオンを攻め立てる。秀樹はザイオンをコーナーに乗せて、雪崩式ダブルアーム・スープレックスを放つが、カウント2でオデッセイがカットに入る。オデッセイは秀樹&真霜をまとめてラリアットでなぎ倒し、ザイオンに勝負を託す。秀樹とザイオンがエルボーの打ち合い。秀樹のトーキック狙いを防御したザイオンはスーパーマンパンチを放ち、続けてオデッセイがジャーニーズエンド。最後はザイオンがダイビング・ヘッドバットを投下して3カウント。HAVOCが歓喜の世界タッグ王座戴冠を果たした。
試合後には早速、優馬&安齊が登場。勝ち誇る新王者組に握手を求め、ザイオン&オデッセイも応じたことで両チームによるタイトルマッチが濃厚となった。
<HAVOCのコメント>
オデッセイ「言いたいことはただ一つ、HAVOCの時代がいまから始まるぞ!」
ザイオン「これからなにが起こるのか、オマエたちはまだ全然分かってない。(芦野を中央に呼び寄せて)たった3つの言葉だろ? ウィー・アー・HAVOC! 次はオマエらの番だ、次はオマエだ。俺たちは勲章をすべて手に入れるんだ。HAVOC! HAVOC! HAVOC! HAVOC! HAVOC!」
<秀樹&真霜のコメント>
真霜「いや、負けちゃいましたね」
秀樹「完全な負けですね。逆に気持ちいいですよ」
真霜「完全にぶっ飛ばされた感じですもんね」
秀樹「いまちょっとハイなんですよ、“負けたハイ”」
真霜「ちょっと分かります」
秀樹「解散だな、これ」
真霜「次、最強タッグ、え? 発表されてますよ、え?」
<優馬&安齊のコメント>
優馬「さすがにチャンピオンチームも分かったと思いますよ。あんまり英語喋れないので、バカにされたら恥ずかしいので(マイクは)止めておきましたけど。(挑戦表明は)万国共通でしょ。俺たちで世界タッグ狙います。最強タッグ前に世界タッグを取ってね」
安齊「はい」
優馬「世界タッグのチャンピオンとして、最強タッグ出よう」
安齊「はい」
優馬「よし、行こう」
<第7試合・メインイベント>
三冠ヘビー級選手権試合 60分1本勝負
【第75代王者】斉藤ジュン vs 宮原健斗【挑戦者】※「第12回 王道トーナメント」優勝者

9・15後楽園大会で『王道トーナメント』3年ぶり3度目の優勝を成し遂げた宮原健斗が、斉藤ジュンの保持する三冠ヘビー級王座に挑戦。両者は今年3月にも三冠王座戦を闘い、ジュンが宮原の返り討ちに成功。5月の『チャンピオン・カーニバル』公式戦では宮原が借りを返しており、1勝1敗で迎える“王者vs覇者”による“決着戦”となった(過去のシングル戦績は宮原の3勝1敗)。
序盤から両選手が派手な場外戦を展開し、ジュンは宮原を鉄柱、鉄柵に叩きつけていく。リングに戻ってもジュンが攻勢に出る。腹部を攻められて苦悶の表情の宮原はドロップキックの畳みかけで流れを変えて、串刺しエルボー。ブレーンバスター狙いはジュンがリバース。エプロン上の攻防となり、ジュンがチョークスラムを狙う。しかし宮原は切り返し、フロントキックからパイルドライバーでエプロンマットに突き刺す。宮原の串刺しフロントキックを食らったジュンは、グイッと前に出て強烈なオーバーハンドチョップを返す。激しいエルボーの打ち合いから、宮原が素早くバックを取って投げっぱなしジャーマンを見舞う。宮原がブラックアウトから突進も、ジュンがキャッチしてチョークスラムで叩きつける。ジュンは宮原をコーナーに乗せて、雪崩式チョークスラムの体勢。宮原はヘッドバットで抵抗し、チョップも放っていく。雪崩式ブレーンバスターを狙うも、ジュンが踏ん張り、今度こそ雪崩式チョークスラムで叩きつける。
ジュンのブレーンバスター狙いを丸め込みで切り返した宮原は、すかさずスタンディング式ブラックアウト。シャットダウン・スープレックス狙いはジュンが必死に抵抗。ジュンはスピアを放ち、続けてジャックハマーを決めるもカウント2。場内からの「ケント」コールの中、ジュンのDying Lightがサク裂するも、カウント2。サイコブレイクもカウント2で返されたジュンはDays Goneを狙うも、切り返した宮原がブラックアウト。ジュンのスピアを食らうもブラックアウトを返した宮原が、シャットダウン・スープレックスの体勢。踏ん張るジュンをついに叩きつけるも、カウント2で返される。再びシャットダウン・スープレックスを狙うが、腹部のダメージからブリッジが崩れる。すかさずジュンがDying Lightをぶち込み、Days Goneを狙う。宮原はそれを切り返すと、素早くバックに回ってシャットダウン・スープレックスの体勢。脱出したジュンがヘッドバット。張り手は宮原がかわして三たびシャットダウン・スープレックスの体勢に入り、ついにジュンをマットに叩きつけて、熱戦に終止符を打った。
約2年7カ月ぶり7度目の三冠王座戴冠を果たした宮原は、全日本マットのみならず、「日本プロレス界最高のエース」宣言。マット界をけん引し、「日本を元気にし、喜怒哀楽を提供していく」と王者としての責任をにじませると、旗揚げ53周年記念日となる10・22後楽園大会での初防衛戦をぶち上げた。最高峰に返り咲いた“最高男”が再び中心となって全日本プロレスを盛り上げ、マット界全体に宮原健斗の存在感をあらためて知らしめていく。
<試合後の宮原のマイク>

宮原「日本のプロレスファンよ、待たせたな! どうだ、この姿を見たかったんだろ? 改めまして、新三冠ヘビー級チャンピオン、宮原健斗だ。俺は今日この場所で誓おう。今日から、いや俺が“最高の男”と言い出してからこの方、日本プロレス界最高のエースは俺だ。そして、俺は三冠チャンピオンとしてなにをするのか教えてあげよう。日本を元気にすることだ。そして、この日本プロレス界の先頭に立ち、アナタ方が喜ぶような喜怒哀楽を提供してやるよ。ワクワク、ドキドキ、非日常をプロレスで味わいたいだろ? 非日常を味わいたいなら、俺を見とけばいいだろ。もう一度言う、日本プロレス界の三冠ヘビー級チャンピオンが先頭に立ち、最高のエースとして日本のプロレスファンを満足させてやる。チャンピオンになったということは、おのずと次が待ち構えている。初防衛の舞台をどこにしようか? 皆さまはどこで宮原健斗の初防衛戦を見たいですか? (「後楽園」などの声が飛ぶ中)立川の皆さんは立川でなくていいんですか? 立川の皆さまは立川で見たいんじゃないんですか? すまん、立川はまた俺が防衛したまま帰ってくるぜ! よし、チャンピオンというのは権限があるからな。来月の10月22日、この10月22日は何の日かご存知でしょうか? (2階席にいたチビッ子ファンに向かって)そこの子ども、分かる? 来月の22日は、全日本プロレスの誕生日なんです~! そう、全日本プロレスは1972年10月22日に旗揚げし、来月22日でなんと53周年を迎える。そんな来月の10月22日、後楽園ホールでやってやろうじゃねえか。防衛戦の相手は誰でもいいぜ。俺に勝てると思うなら、かかって来いや! しかし、今日は受け付けない。なぜなら立川でやるわけじゃないからな。来月の後楽園ホールだ。というわけで、今日はありがとうございました。(「ケント」コールが起こる)最後に会場の皆さんに聞きた~い! 全日本プロレス、最高ですか~? 全日本プロレス、そして立川!……最高」
<宮原のコメント>
宮原「取ったぞ。さあ、これだろ、これ、見たかった姿は。プロレスファンが、この2年と数カ月、見たかった姿を満を持してお見せするよ。これが最高の男、宮原健斗の三冠ベルト姿だ。そして、俺がチャンピオンとしてなにをするのか? 俺は日本を元気にするんだ。いいか、日本を元気にする、そして日本プロレス界の最高のエースとしてリングに立つ。そしてこの日本プロレス界の先頭に立ち、最高の男、最高のエース、宮原健斗がこの日本プロレス界をワクワク、ドキドキ、プロレスファンに喜怒哀楽を非日常を提供する。その気持ちを味わいたいなら、宮原健斗から目を離すな。そして、チャンピオンと言えば次の相手だ。次の相手は誰だ? 俺は誰でもウェルカムだ。ただ舞台は10月22日、全日本プロレスの誕生日、10月22日、後楽園ホールを指定する。全日本プロレスにとって53歳の誕生日だ。そんなめでたい日に初防衛を希望する。俺の三冠ベルト姿を後楽園ホールで見られるなんて、何年ぶりだろうな? プロレスファンよ、俺は今日からさらに、この日本プロレス界を面白くして、ワクワク、ドキドキ、非日常を提供する。(2年7カ月ぶりのベルト戴冠となったが?)それぐらいなんかしっくりと来てないよ。なんか異物を巻いているみたいだよ。異物だよ、異物。まあ、次の10・22まで毎日、このベルトとともに過ごしますよ、一夜を。そうすればおのずと宮原健斗のあの懐かしい匂いを感じるだろう。毎日これから共にしますよ」
<ジュンのコメント>
ジュン「宮原健斗、強かったな。今日、負けたのは俺だ。オマエが新チャンピオンだ。ベルトはいまは俺の手から離れたかもしれないが、必ず取り返して、最多防衛記録をこの俺、斉藤ジュンが作ってやる。いまは大事に持っていればいい、DOOM」