「旗揚げ記念シリーズ2025」10月22日(水)試合詳報&試合後コメント 全日本プロレス

「旗揚げ記念シリーズ2025」10月22日(水)試合詳報&試合後コメント

ニュース

 1972年の団体旗揚げから丸53年の記念日興行。三冠ヘビー級&アジアタッグの2つのタイトルマッチが組まれ、三冠王座には約10年ぶりの古巣参戦でHAVOC入りを果たした潮﨑豪が宮原健斗に挑戦するなど、注目度の高い大会となった。

<第1試合>
シングルマッチ 15分1本勝負
青柳優馬 vs 小藤将太

 オープニングマッチには、すっかり全日本マットになじんできたOSWの小藤将太が青柳優馬とシングル対決。10・14新木場大会では田村男児と一騎打ちをおこない、10月26日からスタートする北海道ツアーでも鈴木秀樹、本田竜輝とのシングルマッチが組まれている小藤にとっては、“試練の勝負”が続くマッチメークとなっている。

 ゴングと同時に「コフジ」コール。ロックアップから押し込んだ小藤が、離れ際にチョップを放つ。優馬はヘッドロックからショルダータックルで倒す。小藤もアームドラッグを返し、ドロップキックで追撃。ボディースラム狙いは優馬が踏ん張り、逆に担ぎ上げて叩きつける。優馬は「調子に乗るな!」と言いながらストンピング。小藤もエルボー、チョップを返すが、なかなか反撃態勢にはならず。防戦の小藤は優馬の突進を迎撃し、ドロップキックで形勢逆転。エルボーのラリーから、小藤はセカンドコーナーからのミサイルキック。フィッシャーマンズ・スープレックス狙いは優馬が踏ん張り、カウンターでバックに回ってスリーパーホールドで捕獲する。小藤がロープエスケープしても絞め続ける優馬にブーイングが飛ぶ。優馬のブレーンバスター狙いは小藤が切り返し、ドロップキック、フィッシャーマンズ・スープレックスと畳みかける。2発目は優馬が切り返して、ブレーンバスター。小藤は丸め込みで食らいつくも、カウンターのキチンシンクで動きを止められ、ブレーンバスターはカウント2で返したものの、続けてのダイビング・エルボードロップで3カウントを喫した。

 場内の声援を背に懸命のファイトを見せた小藤に対して優馬は、あくまでも個人の意見として「全日本プロレスに来たらどうだ?」と全日本プロレス入りのススメ。具体的に入団うんぬんとなると団体間の話し合いも必要となるが、小藤の闘いぶりが全日本の選手、ファンの心を掴んでいるのは間違いない。

<優馬のコメント>

優馬「全日本プロレス、53周年の一発目をやらせていただきました。お目汚し、大変失礼いたしました。小藤将太、小藤君、あまり大きい声じゃ言えねえけど、いっそ全日本プロレスに来たらどうだ? あんまり大きな声じゃ言えねえけど、来たらいいんじゃない、と俺は思った。個人的にね。会社どうこうとかは知らないけど」

<小藤のコメント>

小藤「クソ! 俺はな、このシングル、決してアンタのことナメてかかったわけじゃないっす。アナタは全日本を象徴する選手、ただのシングルにしたくありませんでした。でも今日、試合を通して絶対にボクの気持ちを伝えられたと思うので、俺はこのまま止まらずにもっと強くなって、もっと上を目指して、そのときが来たら青柳優馬を根絶やしにしてやる」

<第2試合>
10人タッグマッチ 20分1本勝負
大森北斗 羆嵐 黒潮TOKYOジャパン 他花師 立花誠吾 vs 斉藤ジュン “ミスター斉藤”土井成樹 田村男児 宮本裕向 佐藤光留

 第2試合には、9・23立川大会で“業務提携”を結んだ北斗軍&アップタウンの合同ユニット『Gボーイズ』が登場し、斉藤ブラザーズ&ジュニアヘビー勢の混成タッグと激突。大森北斗&羆嵐は10・28帯広大会でザイオン&オデッセイが保持する世界タッグ王座挑戦が決まっており、佐藤光留も10・29釧路大会で青柳亮生との世界ジュニアヘビー級選手権を控えている。

ゴングと同時に両チーム入り乱れた場外戦が展開される。リング内に攻防が移ると、Gボーイズが土井をとらえて攻め込む。土井は羆嵐にカウンターでヒザへのドロップキック。顔面かきむしりからボディースラムを狙うも、羆嵐に浴びせ倒されてしまう。羆嵐はセントーンを放ち、立花にタッチ。相手チームにつかまった立花だが、宮本のハンドスプリング式エルボーを光留に誤爆させて、他花師につなぐ。他花師は地獄突きの連発で流れを変え、ジュンに対しては急所蹴りも放つ。その後は黒潮がつかまる展開。防戦の黒潮は田村を羽交い締めにして、立花のエルボーを呼び込む。Gボーイズは田村にトレイン攻撃。そして、北斗軍スペシャルを狙うも、当の北斗がコーナー上の田村をデッドリードライブで投げ捨て、連係攻撃には乗らず。北斗は羆嵐のサポートも拒み、田村と1対1の攻防。強烈なエルボーで田村の動きを止めると、ドラゴン・スープレックスから無想一閃につないで3カウント。いつもと雰囲気の異なるシリアスモードの北斗が勝負を決めた。

 Gボーイズのメンバーが困惑する中、北斗はバックステージで「プロレスが楽しくない」と現在の心境を吐露。さらに「楽しくない理由は一つだ」と意味深に言い残して、控室に引き揚げた。

<Gボーイズのコメント>

北斗「楽しみにしてた、Gボーイズが初めて5人揃って、楽しくできるかなとか思ってたんだけど、やっぱずっとムカついてんだわ、立川から。田村、オメエはジュニアにしてはパワーがメチャクチャある。あるのかもしんねえしよ、勢いもあるのかもしんねえけど、俺はいまテメエの相手をしているヒマはねえんだ。俺がずっとムカついてる理由、楽しくねえな、本当に。いま本当にプロレスがよ、楽しくねえんだよ! 全然、楽しくねえんだよ。イケメンのプロレス観とかさ、立花誠吾のプロレスが俺は本当に素晴らしいと思うしよ、いまなら楽しめると思ったけど、楽しめなかったよ。理由は…一つだよ」

黒潮「フザけんなよ、アイツ呼んでこいよ! いますぐ叩き潰してやるよ! どういうことなんだよ!」

立花「北斗軍スペシャルのやつじゃねえのかよ?」

他花師「Gボーイズ! Gボーイズ! どういうことすか? なんであんなリーダーは怒ってるんですか?」

黒潮「オメエも知らねえのかよ! 北斗、呼んでこいって言ってんだよ!」

立花「なんであそこで北斗軍スペシャル出さねえんだよ」

他花師「わからんな、クマちゃん、わからんな」

羆嵐「俺にもわかりません」

他花師「なんで他花師のネイルが白いのかもわからんな。でも、これが他花師のGボーイズへの気合の表れ。いや、しかし、凄くムカつく。今日は試合が長すぎて、長すぎて、凄いムカつく。ネイルだけに、長すぎたら、カットしますねん…お後がよろしいようで! シャラップ」

黒潮「(他花師に抱きつきながら)他花師! 他花師! 他花師!」

羆嵐「北斗を説教します」

<ジュン組のコメント>

土井「北斗軍スペシャル、なんやあれ?」

宮本「仲間割れしてましたよ」

土井「とりあえず、他花師キテるな。他花師、キテる。(宮本に向かい)シングルマッチ、ネクストタイム」

宮本「やります、やります」

ジュン「アイツ、他花師、金的ばっかりやってきやがる」

土井「おい、反則やろ!」

ジュン「アイツが大嫌いだ、DOOM」

光留「なんなの最後のあれ?」

田村「わかんねえ、意味がわかんねえ。よくわかってねえ」

光留「北斗軍とかGボーイズとか、イケメンとか、よくわかんないよ」

田村「あってないようなもんだよ」

光留「いま、男児ちゃんが言ったように、あってないようなもんなんだよ。でも、あるものはあるんだよ。なあ、男児ちゃん」

田村「これからやっていくぞ。あるものはある」

<第3試合>
HAVOC vs バカの時代 6人タッグマッチ 30分1本勝負
ザイオン オデッセイ 芦野祥太郎 vs 鈴木秀樹 真霜拳號 阿部史典

 第3試合では潮﨑の加入で全日本マットの話題をさらっているHAVOCトリオがバカの時代と対戦した。

 秀樹はいつも以上に荒々しくタオルを振り回しながら入場する。先発は芦野と真霜で互いに譲らぬテクニカルな攻防を見せる。ザイオンと秀樹の攻防となり、腕を取った秀樹が相手を倒してネックツイスト。ザイオンはエルボーを返し、さらにスピードに乗った攻めですぐに形勢逆転。オデッセイも秀樹をとらえて、パワーで圧倒する。秀樹はオデッセイの突進を食い止め、ぶら下がり式の首4の字固めで反撃。さらにスリーパーホールドで捕獲し、阿部につなぐ。場内の声援を背に勇んで出てきた阿部だが、オデッセイのパワーに押される。それでもパートナーのアシストを受けて危機を脱するが、串刺し攻撃は決められず。阿部がカナディアン・バックブリーカーで捕獲されると、秀樹&真霜は助けに入っているようで逆に阿部にダメージを与える状態に。HAVOCに囲まれた阿部は懸命の抵抗を試みるが、最後はオデッセイのセカンドコーナーからの圧殺ボディープレスのエジキとなり、3カウント。HAVOCトリオがメインの潮﨑につなげるような快勝劇を見せた。

<HAVOCのコメント>

芦野「HAVOCの勢いは止められねえだろ。メインでは潮﨑豪が宮原健斗から三冠を取るぞ。決まってんだ、北海道で全員がベルトを持つのが。HAVOCでベルトを占領してやるよ」

全員「1、2、3、HAVOC!」

ザイオン「俺たちはー!」

全員「HAVOC!」

<バカの時代のコメント>

阿部「なんだバカの時代って! バカしかいねえんだ、本当! フザけんな、オマエら。どうしてタッチ来るんだ、俺に」

秀樹「大丈夫か」

阿部「バカじゃないヤツとやりたいよ。(秀樹と真霜に抱えられて両足を広げながら)HAVOC、HAVOC」

<第4試合>
タッグマッチ 30分1本勝負
綾部蓮 タロース vs 本田竜輝 野村直矢

 第4試合には『世界最強タッグ決定リーグ戦』(11・22後楽園大会開幕)へのエントリーが決定している“2メートルコンビ”綾部蓮&タロースが登場し、最強タッグ出場を宣言している本田竜輝&野村直矢と対戦。本田と野村は10・14新木場大会で一騎打ちをおこない、本格的なタッグ始動に向けてあらためて気持ちを一つにし、リーグ戦優勝を目指すと宣言した。

 先発でタロースと対峙した野村は張り手、ボディーへのエルボーで攻略を試みるが、タロースの2階から振り下ろすようなエルボー一発で動きを止められる。それぞれタッチで綾部と本田の攻防。綾部がショルダータックルで倒すが、突進は本田がカニ挟みで倒して、ロープに押しつけながら「1、2、3、4!」。しかし、綾部は追撃を許さずに本田と野村をまとめてショルダータックルで倒す。相手チームにつかまり防戦の本田はタロースの突進をかわして、ようやく野村にタッチ。野村はタロースにドロップキック、セカンドコーナーからのミサイルキック。しかし、突進は食い止められ、無造作にマットに叩きつけられる。タッチを受けた綾部も野村にランニング・ネックブリーカー、串刺しフロントキックと畳みかける。ブレーンバスター狙いは野村が着地し、エルボーアタックを見舞って本田につなぐ。本田は串刺しラリアットを決めるも、すぐに綾部のフロントキックを食らってしまう。綾部&タロースが本田にトレイン攻撃。さらに合体技で本田を追い込んでいく。

本田は綾部にショートレンジ・ラリアット、野村との連続攻撃。合体スピアも決めるが、綾部がカウント2で返す。ファイナルベント狙いは綾部が踏ん張り、ニーリフトを突き上げ、フロントキック。さらにデスルーレットを狙うも、本田が踏ん張り、野村とともにブレーンバスターで投げ捨てる。タロースへの合体スピアは食い止められ、逆にまとめてチョークスラムで叩きつけられる。綾部のフルネルソンバスターはカウント2で返した本田だが、続けてのデスルーレットで3カウント。綾部&タロースが圧倒的なデカさをアピールして最強タッグの“本命”に名乗りを上げた。

<綾部のコメント>

綾部「当たり前だ、いまの闘いを見ればわかるだろう。1カ月後に始まる最強タッグリーグ戦、誰が優勝するのか。綾部蓮、タロース組、1択だ。どんなチームが来ても関係ない。ほかのチームは絶望を感じる、それだけだ。さあ、全日本プロレスのタッグ戦線が大きく変わることになる。いまの闘いを見ても分かっただろう。それだけだ」

<本田&野村のコメント>

本田「クソ、負けた! クソ! タッグ初戦に負けるのはメチャクチャ悔しいな。まあ、いいや。最強タッグリーグ、あんだろ。タロース、いや特に綾部蓮、オマエを潰す!」

野村「アイツらデカくて強いけど、あんなのに誰が勝てんだって。まあ、俺が、今日初タッグ、次は最強タッグ、アイツらを必ず潰す」

(休憩明け)

 休憩明けに11・22後楽園大会で開幕する『世界最強タッグ決定リーグ戦』の全出場チーム&ブロック分けなどが発表され、潮﨑豪も芦野祥太郎とのコンビで11年ぶりに出場することになった。

<第5試合>
シングルマッチ 30分1本勝負
安齊勇馬 vs 井上凌

 10・11行田大会で青柳亮生との世界ジュニアヘビー級王座戦に敗れた井上凌が、安齊勇馬との一騎打ちに臨む。10・14新木場大会の試合後に井上は「真正面でぶつかっていくだけ」と小細工なしの真っ向勝負を誓っていた。

 ゴングと同時に両者へのコールが二分される。序盤は井上が蹴りを主体にペースを握るも、安齊はカウンターのドロップキックで反撃し、その後は井上を痛めつける。防戦の井上はカウンターのゼロ戦キックで形勢逆転し、串刺しの低空ドロップキックで追撃。うまく安齊をグラウンドに持ち込むと、変型カーフキラーで締め上げる。安齊はジリジリとロープににじり寄って、エスケープ。エルボーの応酬を経て、井上がミドルキック。安齊もエルボーを返すが、井上はミドルキックを連打して畳みかける。安齊は追走式のエルボーアタックからベリー・トゥ・ベリーで投げ捨て、ダブルアーム・スープレックスも決める。井上はフラつきながらもハイキックを叩き込み、中腰の安齊の側頭部を射抜き、変型フェースバスターと畳みかけて追い込んでいく。大観音スープレックス狙いは踏ん張られるも、再びうまくグラウンドに持ち込むと、カーフキラーで締め上げる。安齊はどうにかロープエスケープ。バズソーキックをかわした安齊は後頭部へのジャンピング・ニーバットから投げっぱなしドラゴン・スープレックス。井上のグラウンドへの誘い込みを切り返すと、ジャーマン・スープレックス・ホールド。カウンターでのジャンピング・ニーバットを連発で叩き込み、最後はギムレットで井上を振り切った。井上は敗れたものの、自身の持ち味を存分に繰り出して安齊に食らいついてみせた。安齊もまた井上の闘いぶりに共鳴し、生え抜きとしての意地をにじませつつ、「俺と井上さんが一番盛り上げてみせます」と全日本マットのさらなる活性化を誓った。

<安齊のコメント>

安齊「約1年前ぐらいですかね。井上さんにアジアタッグ絡まれて、メチャクチャ闘い方されて、よく言えばガムシャラかもしれないけど、俺は心底ダサいと思ってました。でも、最近の井上さん、そんときと比べ物にならないぐらいカッコいいし、今日もメチャクチャ楽しかったし。俺たち、いっしょにしていいのかわからないけど、いま全日本で下の2人。先輩とか後輩とか関係なく、俺たちが全員抜かすつもりでいかないと、この全日本プロレス、まだまだ盛り上がらないと思うから。出たり入ったりする人、よそから来た外国の選手、そんなの全部関係ない。この全日本で育って、全日本で男を通している俺と井上さんが一番盛り上げてみせます。そうしないと、俺たちの後輩に示しがつかないので」

<井上のコメント>

井上「安齊、安齊、憎いけど、オマエとのシングルマッチ、対角線に立ったとき、物凄く楽しいし、気持ちいいね、やってて。いろいろいままで怨念、いろいろ反則攻撃とかやったけどさ、やっぱりそんなのなしで真っすぐぶつかるのが楽しくなってきた。安齊勇馬、いろいろこのあと組むこともあるけど、また対角線立ったとき、バチバチやろう。俺も楽しいから。そして、オマエから3カウント狙えるように、俺もどんどん強くなる。あともう一個、忘れちゃいけないけど、今日10月22日、去年、俺は長尾一大心のデビュー戦の相手を務めた。今日も絶対、後楽園ホールのエプロンで俺らを見てるはず。また、彼に届くようにしっかりやっていきますよ。今日は悔しい、でも楽しい!」

<第6試合>
アジアタッグ選手権試合 60分1本勝負
【第127代王者組】MUSASHI 吉岡世起 vs 青柳亮生 ライジングHAYATO【挑戦者組】

 9・15後楽園大会で青柳兄弟を下して約1年ぶりにアジアタッグ王座を奪取した“むーちゃんせーちゃん”MUSASHI&吉岡世起が、現世界ジュニア王者の青柳亮生とライジングHAYATOの“アツハヤコンビ”との初防衛戦に臨む。タイトル戦を控えた会見では王者のMUSASHIが、かつての名作ドラマの“泣き虫先生”が憑依したかのような熱血ぶりを見せつけ、ほかの3選手との温度差(!?)が浮き彫りとなった。MUSASHIの“情緒”が気になるところではあるが、それぞれ実力を持ったコンビ同士の激突とあり、試合内容を含めて期待感の大きい一戦でもある。

 ゴング前、MUSASHIが握手を求めるも、挑戦者組は応じず。MUSASHIは人一倍にやる気をみなぎらせて、吉岡を張り飛ばして先発を買って出る。HAYATOと軽快な攻防を見せ、「ライジングHAYATO、そんなもんじゃないだろ! 俺たち勝つんだろ!? いまからオマエのことを殴るからな!」と叫ぶも、逆にHAYATOから張り飛ばされる。ならばと、吉岡がHAYATOを羽交い締めにして、MUSASHIが張り手を狙う。しかし、HAYATOがかわして、パートナーの吉岡がMUSASHIを張り飛ばす。挑戦者組は同時プランチャを放って主導権を握ると、連係も駆使してMUSASHIをとらえて攻め込む。防戦のMUSASHIはHAYATOにランニング・エルボーバットを見舞って吉岡につなぐ。吉岡はスピードに乗った攻めで相手チームをかく乱。しかし、HAYATOも吉岡にショットガン・ドロップキックを決めて、亮生につなぐ。亮生は流れるような攻めで吉岡を翻弄すると、ロコモーション式フィッシャーマンズ・スープレックス。ムーンサルト・プレスは吉岡がかわし、亮生の突進を食い止めてトラースキック。亮生もすぐにブレーンバスターを返して、それぞれパートナーにタッチ。

MUSASHIはヒザへのドロップキックでHAYATOの動きを止めて、吉岡との連続攻撃で追い込んでいく。HAYATOもカウンターのドロップキックからスイングDDT。4選手が入り乱れた中、挑戦者組がMUSASHIにトレイン攻撃、そして合体攻撃を畳みかける。追い込まれたMUSASHIは吉岡とのサンドイッチキックで形勢逆転。吉岡の雪崩式フランケンシュタイナーからエストレージャフトゥーロ。二天一流狙いはHAYATOが切り返し、亮生との合体技。シド・ヴィシャスはMUSASHIがかわし、HAYATOにエクスプロイダー、ファルコンアロー。HAYATOのひとでなしドライバーもしのぎ、トラースキックから後頭部を蹴りつけ、エストレージャフトゥーロを2連発もカウント2。ならばと二天一流で叩きつけて、粘るHAYATOを振り切った。

 熱戦の末に防衛に成功した王者組の前に、小藤が現れて挑戦表明。MUSASHIからパートナーを問われた小藤が「ボクのパートナーはこの人です」とアピールすると、テーマ曲とともに鈴木秀樹が登場。まさかのヘビー級のパートナーの登場に驚く王者組に対して、秀樹は「シャアー!」と猫のような威嚇を見せてたじろがせる。さらに小藤が秀樹とのチーム名を「アグレッシブキャッツ」と唐突に発表し、異色コンビでの次期挑戦が決定的となった、

<試合後のリング上でのマイク>

MUSASHI「勝ったぞー! すべてに勝ったぞー(ここで小藤がリングにやって来る)」

小藤「防衛おめでとうございます。全日ジュニアによるアジアタッグの試合、こんなに熱い試合を見せられたら、ボクもいても立ってもいられなくて、出てきてしまいました。次、そのアジアタッグのベルト、ボクに挑戦させてください!」

MUSASHI「小藤選手、いいじゃん、いいじゃん! いいじゃん、なにいまの気持ちのいい挑戦表明、いいじゃん、やろう、やろう! 俺、そういうの大好き。やろうよ。いいでしょ、せーちゃん? やるのはいいけど、これタッグのベルトだからさ、一人で来られても無理じゃん? パートナーはいるの?パートナーは誰ですか?」

小藤「パートナー、もちろん準備しています。ボクのパートナーはこの人です!(テーマ曲とともに秀樹が登場)」

MUSASHI「違うじゃん。ジュニアの選手だと思っちゃうじゃん、めちゃくちゃヘビーじゃん、違うじゃん。(吉岡に向かい)タイトルマッチ…やる? えぇ…?」

秀樹「(仁王立ちで威嚇しながら)シャアー! シャアー!」

小藤「MUSASHIさん、ボクのパートナー、鈴木秀樹選手です。ボクの挑戦、受けてくれますか?」

威嚇する秀樹にMUSASHIがたじろぐ中、吉岡がマイクを奪い取る。

吉岡「いいよ、むーちゃん、一回やるって言っちゃったし、この空気をどうにかするためにも、受けよう。だいぶ、卑怯な感じもするけど…」

秀樹「…ニャア」

小藤「ということで、小藤将太、鈴木秀樹のアグレッシブキャッツが次、アジアタッグに挑戦します!」

小藤は猫をあやすように秀樹のアゴの下あたりをスリスリしてから引き揚げた。

<MUSASHI&吉岡のコメント>

吉岡「むーちゃんの新しい扉が開いて、俺たちの…」

MUSASHI「勝ったぞー!」

吉岡「心臓に悪いんだよね…」

MUSASHI「すべてに勝ったかどうかは各自で判断すればいいんじゃないですか」

吉岡「委ねるの?」

MUSASHI「ただ、アツハヤ、むーちゃんせーちゃん、全日本プロレス、そしてお客さんのすべてが素晴らしい!」

吉岡「むーちゃん、次の挑戦者が出てきたよ」

MUSASHI「出て来たね」

吉岡「小藤、出て来たときにジュニアの闘い、素晴らしいって言ったよな? 聞いたよな? 録ったよな? おい、連れて来たの、ジュニアじゃねえじゃねえか。ウソつきか、どういうことだ!」

MUSASHI「まあ、真は力なり」

吉岡「どういうこと?」

MUSASHI「だから、真は力なり。泣かせてください、思いっきり、泣かせてください。勝ったぞー!」

吉岡「え、どういうこと? むーちゃん?」

<亮生&HAYATOのコメント>

亮生「なにが必要なんだ俺たちには。4年前か、アジアに挑戦して、ここまで力をつけて挑戦した。でも取れない。なにが必要なんだ。もうわかんねえけどさ、最強タッグも決まってんだ。下向いてらんないよ。最強タッグ、もっとデケぇヤツも、強いヤツもいる。その中でアツハヤが結果を残したら面白いだろ? 今日の悔しさをバネに必ず結果を出します」

HAYATO「最強タッグ、優勝しよう」

亮生「OK!」

<小藤&秀樹のコメント>

小藤「リング上でも言った通り、あんなに熱いジュニアのアジアタッグ選手権を見せられたら、いても立ってもいられなくて、リングに行ってしまいました。次、ボクが鈴木秀樹選手とアグレッシブキャッツとして、挑戦させていただきます」

秀樹「シャアー!」

<第7試合・メインイベント>
三冠ヘビー級選手権試合 60分1本勝負
【第76代王者】宮原健斗 vs 潮﨑豪【挑戦者】

 9月いっぱいでNOAHを退団し、10・11行田大会に電撃参戦を果たした潮﨑豪が早速、宮原健斗の持つ三冠ヘビー級王座に挑戦。宮原は行田大会にHAVOCの新メンバー「X」として潮﨑が登場すると激しい怒りをむき出しとし、10・14新木場での前哨戦でも感情的に痛めつけた。

 潮﨑の出戻り、さらに約10年前の退団当時、ユニットを野放しにして、ともに保持していた世界タッグ王座の返上も余儀なくされたことに対して、いまだ整理のつかない気持ちを抱えている宮原は、タイトル戦を控えた会見でも挑戦者との同席を拒否。2015年3月の三冠ヘビー級王座戦(潮﨑が勝利)以来、約10年7カ月ぶりの一騎打ちは、過去の関係性、さらにここ10年の全日本マットをけん引してきた宮原にとって、背負うものが大きい闘いとなる。

 なお、過去のシングル戦績は潮﨑の9戦全勝。潮﨑が勝利した場合、約10年5カ月ぶり、2度目の三冠王座戴冠となる。

 宮原は旗揚げ記念日にあたり、3本の旧三冠ヘビー級ベルトを巻いて入場。潮﨑の選手コール時に一部からブーイングが飛び、一方の宮原にはファンの大声援が降り注ぐ。ゴングが鳴ると、大「ケント」コール。ロックアップから互いに押し込む。ロープに詰めた潮﨑は宮原の胸をパンパンと叩いて、クリーンブレーク。対する宮原はロープに詰めると、離れ際にチョップを放ち、フロントキックを叩き込んで潮﨑を場外に出す。場外戦で潮﨑が鉄柵に振ろうとすると、宮原は素早くリングに戻りポーズを決める。潮﨑がゆっくりとリングに戻り、強烈な逆水平チョップを見舞って宮原を場外に出すと鉄柱にぶつけ、さらに頭部にニーを突き上げる。鉄柵に叩きつけられた宮原は、突進してきた潮﨑を担ぎ上げて、鉄柵上に叩きつける。さらに猛烈なヘッドバットを連打し、フロントキックを叩き込むなど激しく潮﨑を痛めつける。潮﨑も逆水平チョップを返すが、宮原はなおもヘッドバットを叩き込んでいく。

 リングに戻っても、宮原が攻め立てる。潮﨑のエルボーを受け止めて、フロントキック一発でなぎ倒す。防戦の潮﨑はカウンターのフライング・ショルダーアタックで反撃。逆水平チョップからコーナーに詰めて、逆水平チョップを連打する。走り込んでのケサ斬りチョップはカウント2。ブレーンバスター狙いは宮原が踏ん張り、逆にロープ越しで担げ上げる。エプロンに着地した潮﨑はレフトハンドのラリアットを叩き込み、エプロン上でブレーンバスターの体勢。踏ん張る宮原にヘッドバットを叩き込み、コーナー上でブレーンバスターの体勢。脱出した宮原はフロントキックからエプロン上でのパイルドライバーを見舞う。

 潮﨑が場外カウント9でリングに戻ると、すかさず宮原は串刺しニー。潮﨑が倒れて、ダウンカウントが数えられる。潮﨑がカウント9で立ち上がると、宮原は串刺しフロントキック。さらにコーナーに乗せられた潮﨑だが、切り返すと雪崩式のひねりをくわえたブレーンバスター。エルボーの応酬は宮原が押し込む。潮﨑はみずから頬を叩いて気合を入れ、逆水平チョップを返す。場内の「ケント」コールの中、宮原がリバースのブレーンバスターで叩きつける。さらにロープ際の潮崎にブラックアウト。しかし、潮﨑も宮原のヒザにラリアットを叩き込み、レフトハンドのラリアットからゴーフラッシャーもカウント2。ショートレンジ・ラリアットは宮原がかわして、丸め込みからブラックアウトにつなぐ。シャットダウン・スープレックス狙いは潮﨑が抵抗。宮原がヘッドバットを見舞うと、潮﨑はショートレンジ・ラリアットを発射。さらにリミットブレイクで叩きつけるが、宮原がカウント2で返す。ならばと豪腕ラリアットを振り抜くが、これもカウント2。

 潮﨑は右腕のサポーターを外して、豪腕ラリアット狙い。しかし、宮原はカウンターのブラックアウトから素早くシャットダウン・スープレックスの体勢。潮﨑は踏ん張り、ローリング式ケサ斬りチョップを放つが、宮原もカウンターでブラックアウトを返す。そして再度、ショットダウン・スープレックスの体勢に入り、粘る潮﨑をマットに叩きつけて3カウントを奪った。

 全日本の“牙城”を死守した宮原は試合後、場外の潮崎に向かって「出たり入ったり、ベルトを返上したり、ユニットを野放しにしてもいいじゃねえか。誰だそんな小さいことを言ってるヤツは?」と、今一戦に至るまでの自身の発言をユーモアも交えながら“撤回”。そして「この全日本のリングは強くて、カッコよくて、デカいヘビー級が集まるリングだ。潮﨑豪、なかなかお似合いじゃねえか」と語りかけると、さらに「上がってこい!」と潮﨑をリングに呼び込む。

 潮﨑は躊躇しながらも意を決したようにリングに上がり、宮原と対峙。宮原から「潮﨑豪の全開ファイトを見たいファンもいるだろう。今日はハグしようぜ」と呼びかけられた潮﨑は、みずから王者に歩み寄って抱擁。試合前からのブーイングは消え、大きな拍手と「シオザキ」コールの中をHAVOCのメンバーとともに引き揚げた。

 潮﨑が引き揚げてあらためてマイクを手にした宮原が締めようとすると、背後から大森北斗が襲い掛かり、投げっぱなしドラゴンを見舞い、「NOAHで干されたヤツと健介オフィスを辞めたヤツで楽しそうだな。俺はプロレスが全然楽しくねえんだよ。俺に挑戦させてくれ。どこでやるよ?」と三冠王座への挑戦を迫る。すると宮原は北海道出身の北斗の「最後の思い出作り」として11・3札幌大会を舞台に指定し、両者の三冠王座戦が決定的となった。

思わぬ横やりが入った宮原は三冠ベルトを締め、気を取り直して“最高締め”をおこない、大熱狂の後楽園大会を締めた。

<試合後のリング上でのマイク>

宮原「潮﨑豪、出たり入ったり、出たり入ったり、ベルト返上したり、ユニットを野放しにしても…いいじゃねえか! 誰だそんな小さなこと言ってるヤツは! そんな小さい人間にはなりたくないね! 出たり入ったり、ベルトを返上したり、ユニットを野放しにしたっていいじゃないか! そんな小さなことを言ってる人間の顔が見てみたいね! いいか、全日本プロレスという場所は誰のものでもないんだ。この全日本プロレスは強くて、カッコよくて、デカいヘビー級が集まるリングだ。潮﨑豪、なかなかお似合いじゃねえか。ただ、オマエが選んだ道はHAVOCだ。まあ、いい、上がって来い。今日だけは上がって来い。上がって来い、オラ」

場内のコールに押されて潮﨑がリングイン。

宮原「いいか、潮﨑豪。この全日本プロレスは先ほども言った通り、デカくて、強くて、カッコいいヘビー級がたくさんいる。日本プロレスファンで、潮﨑豪の全開ファイトを見たいヤツもいるだろう。これは俺からのメッセージじゃねえからな、日本プロレスファンからのメッセージだ。俺には関係ねえ。オマエが選んだ道はHAVOCだ。ただ、今日だけはハグしようぜ。(ハグを拒否されると)ダメらしい」

潮﨑はみずから歩み寄って、抱擁を交わす。潮﨑が引き揚げると再びマイクを手にする。

宮原「さあ、何度も言うが、この全日本プロレスは誰のものでもない。出戻りだろうが、フリーだろうが、生え抜きだろうが、俺だってこんなこと言ってるが、10年前、移籍してきた身分だ。生え抜きみたいな顔してればなんとかなるんだよ。おい、プロレスファンよ、デカいプロレスラーの闘い、もっと見たいだろ! これからさらに全日本プロレスは、プロレスファンにドキドキ、ワクワクするプロレスを見せるからな。最後に後楽園ホールの皆さんに聞きたーい! 全日本プロレ…」

ここで大森北斗がリングに入ってきて、宮原に投げっぱなしドラゴン・スープレックスを決めると、マイクを手にする。

北斗「(ブーイングの中)NOAHを干されたヤツと、健介オフィスを辞めたヤツで楽しそうだな。オマエが立川でベルトを取った日から、俺はプロレスが全然楽しくねえんだよ。そんなに生え抜きが好きなら、俺に挑戦させてくれ。どこでやるよ?」

宮原「オマエ、なに中だ? 北海道の田舎町出身か。じゃあ、11月3日、北海道の大都会、大森北斗、オマエの最後の北海道での思い出作りに付き合ってやるよ。せいぜい地元で俺に負けるところを皆さまにお見せするんだな。恥かくぞ?」

睨み合いののち、北斗が引き揚げる。

宮原「さあ、プロレスファン、今日も魂震わせたか? さあ、俺たち全日本プロレスは、11月2…(スタッフに確認し直して)10月26日、北海道ツアーが奇しくも北斗市から始まる! 大森北斗は嫌いだけど、北斗市に罪はない。さあ、プロレスファンよ、10月26日から11月3日までの北海道ツアー、楽しんでくれ。最後に会場の皆さんに聞きたーい!全日本プロレス、最高ですか~? 全日本プロレス…最高」

<宮原のコメント>

宮原「すべてはリング上で言った。潮﨑豪、闘う前は、プロレスファンも、どこぞのプロレスラーも、出たり入ったり、ベルトを返上したり、ユニットを野放しにするという、小せぇ意見が飛び交ってたな。そんな小さい感性をもったプロレスラーの顔が見てみたいね。出たり入ったり、ベルトを返上したり、ユニットを野放しにしたり、そんなことどうでもいいわ! そして10年前の世界タッグを返上した出来事なんて忘れてたわ! プロレスファンと、そんなことを言うプロレスラーの顔を見てみたいね。10年前を引き出すレスラーの顔が見てみたいわ。恥ずかしいわ、同じプロレスラーとして。ただ言っただろ、このリングは誰のものでもないんだ。強いて言うなら、プロレスファンのもんだ。俺らはこの全日本プロレスは、デカくて、強くて、カッコいい、ヘビー級のレスラーが集まるリングだ。それがプロレスだろ。デカいレスラーをプロレスファンは見たいんだよ。それを俺らが体現していくからな。だから言っただろ、潮﨑豪だって、デカくて、強くて、カッコいい、よく似合うじゃねえか、オマエには。そして、俺がリング上で言ったのはプロレスファンの代弁だ。潮﨑豪、テメエの全開ファイト、この日本プロレス界のために、まだまだやらなくちゃいけねえだろ。それは俺の意見じゃねえからな。プロレスファンの代弁だ。俺には関係ねえ。そして、大森北斗。よく出て来れたな、こんななか。勇気だけは買ってやるよ。宮原健斗と潮﨑豪の中に、オマエが入り込もうって言うのか? 北海道の田舎町出身だろ、オマエは? だから北海道の大都会、札幌で、テメエの地元で恥をかかせてやるよ。いまからご親族の皆さんに連絡しておけ。スーパースター宮原健斗と地元で錦を飾りますってな。いまからだ、すぐにLINEしろ、親族に。言っておくけど、俺は全国区のスーパースターだ。札幌の皆さまが俺の2度目の防衛戦を楽しみにしてるからな。大森北斗、オマエには荷が重いんじゃないのか? だからだ、ご親族に連絡しておかないと、会場一体が俺の応援に染まるぞ。恥かかせてやるからな」

<潮﨑のコメント>

潮﨑「(ほかのメンバーに)ありがとう。まずは、三冠戦、負けてはしまったけど、俺には(メンバーと肩を組み)仲間がいる。全日本プロレスの仲間がいるんだよ。俺たちHAVOCで、必ずだ。あのベルト、取ってやるよ。まだまだ終わらない。潮﨑豪、全日本プロレス、HAVOCの潮﨑は終わらねえよ。ザイオン、オデッセイ、芦野、そして潮﨑。俺たちがHAVOC、ウィー・アー・HAVOCだ」

オデッセイ「俺たちはー」

全員「HAVOC!」

潮﨑「よっしゃ、ありがとう」

<北斗のコメント>

北斗「あたかも所属みたいなツラしてやるのはいいと思うよ。NOAHを干されたヤツと健介オフィスを辞めたヤツで旗揚げ記念日、仲良くやるのはいいと思うよ。でも、オマエら楽しそうだけどさ、今日来た会場にいた人も楽しそうだったけどさ、俺はオマエがベルトを取った立川から、プロレスが本当に楽しくないんだよ。せっかくさ、新しいチームを作ったり、黒潮TOKYOジャパン、立花誠吾、アイツらはいいよ、俺が理想とするプロレスをやっていると言っても過言ではない。ああいう楽しいプロレスをやるのは大好きのはずなのに、マジで楽しくねえんだよ、プロレスが。おい、宮原、許してやるよ、オマエが過去に道場内で俺の居場所をなくしたことも、まったく俺と会話しなかったことも。入門して7、8年経ってるけど、オマエと20回ぐらいしか会話できてないかもしれないな。ほぼリング上だな。それも全部許してやるよ。だけど、11月3日、札幌だけはオマエ、絶対に許さないからな。殴らせろよ」